表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/339

27話

――――――――ホウ、再ビ話セルトハナ、我ガ主ヨ。


「…‥‥相変わらず、偉そうで正体不明な奴だな」



 暗い空間の中、金色に輝く黄金の魔導書(グリモワール)を相手に、ルースはそうつぶやいた。






 本日の授業で聞いた、魔導書(グリモワール)での魔法の行使に、どのような力が関わっているのか気になったルースは、その日の晩、寝る前に試したのである。




 あの叡智の儀式のときに、気絶した際に見た夢の中で、己の魔導書(グリモワール)が話していた内容を。


 再びこうやって対峙し、話し合える状況の作り方を。





 話したいと強く願い、思いながら寝ることによって、どうやら成功したようである。


 こうして対峙するのは久しぶりだが、やはり魔導書(グリモワール)が話している光景というのは、どこか不思議なものでもあった。



 明晰夢というべき感覚もあり、夢の中なのははっきりとしているのだが、どうしても違和感しかない。



―――――――違和感シカ無イノハ当タリ前ダロウ。普通、魔導書(グリモワール)ガ話スト思ウカ?


「いや、それお前が言う事か?」



 夢の中ゆえか、どうやらルースの心を黄金の魔導書(グリモワール)は読んだようである。


 しかし、その当の本人…‥‥いや、人じゃないけど魔導書(グリモワール)がいう事なのだろうか。




―――――――マ、ソノ話ハイイダロウ。主ガ何ヲ考エ、ソシテ尋ネタイノカ分カッテイル。


 既に、ルースが何を目的で話す場を作ったのか魔導書(グリモワール)は理解しているようだ。



「なら話が早い。俺は単に、人が魔導書(グリモワール)で魔法を行使する際に、何を使っているのかちょっと気になっただけで、それなら魔導書(グリモワール)に直接聞くのが早いと思ったんだよ。



――――――ソレデ好奇心故二、ヤッタワケカ。


「そう言う事だ」


――――――・・・・確カニ、魔導書(グリモワール)デアル我二尋ネルノハ賢イ。デモ、ソレッテズルクナイカ?



…‥‥確かにずるいかもしれない。


 自分で調べるより早く、答えを知っていそうなものに尋ねるのは近道でもあり、ズルでもあるだろう。


 というか、魔導書(グリモワール)に指摘されるってどうなのだろうか。




 そうルースは思いつつ、魔導書(グリモワール)の回答を待った。



――――――ソウダナ、今ノ主ニハ半分…‥‥イヤ、以下シカ話セナイ。


(ん?)



 その言葉に、ルースは疑問に思った。


 あの黄金の魔導書(グリモワール)の主はルースである‥‥‥はずだが、どうも魔導書(グリモワール)自身が何かに縛られているようにも感じたのである。


 主よりもっと「上」の、別の存在に言わないようにされているかのように。



「一部でもいい。話したくない事があるなら、それでもいいんだよ」


――――――マ、話セル分ダケナラ、良イ。




 とはいえ、ごく一部を話してくれるようなので、今はその疑問を頭の片隅にルースは置いておくのであった。





――――――ソモソモ、我等魔導書(グリモワール)ハ…‥‥フム、授業トヤラデスデニ習ッタヨウダガ、マズ、ソノ認識、魔法行使ノタメノ「力」‥‥‥「魔力」ト呼バレルモノノ増幅及ビ補給二関ワッテイルノハ間違イナイナ。



「なるほど、魔力と呼ばれるものの…‥‥ん?」



 ふと、そこでルースは気が付き、そして魔導書(グリモワール)も気が付いたようだ。


「…‥‥」

――――――‥‥‥テヘッ☆


「いや『テヘッ☆』じゃないだろ!?思いっきり簡単に言ったじゃん!!」



 思わず、ルースはそうツッコミを入れるのであった‥‥‥


ちょっと長くなりそうなので分割しました。

魔導書の硬いイメージが、思いっきり緩くなってしまったような気もしなくはない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ