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241話

のんびりしつつ、平穏を楽しむ感じ。

……しかし、作者の方はそうはいかない。小説を書いていると、本当に主人公たちのような事が起きたらいいなぁと思う時があるのだ。

ただし、ハプニング&テンプレ!!お前たちが来るよりもほのぼのを望む!!

……夏休みに、もらえる予定の領地に行くことを決定したのは良い。


 授業としても、この頃になると卒業間近となるので、内容としては薄くなり、自由な時間も増えてくる。


 ただ、ルースの場合は平民から貴族へ、それも位が高い公爵となるのでその勉強に力を入れねばならず、貴族関係の勉強として、婚約者でもあるリディアに習いつつ、ある程度の部分ではレリアにエルゼ、そして意外にもその手のことに関しての知識があるバルション学園長からも学んでいた。


 そして夏休みが迫り、勉強もしていた中で‥‥‥‥一人の人物が音を上げた。



「ああああぁぁぁ!!勉強がはかどらねぇぇぇぇぇ!!」


「‥‥‥あれ?スアーンってなんでこんなに勉強量が多いんだ?時期的にはもうあまりないはずだが…‥」

「ルース君、下僕はね、ちょ~っとやばいのよ」

「ああ、どうやら点数が下がって卒業がちょっと危ないようだ」




……フェイカーやらなんやらの騒動がこれまであったが、一応ルースは勉学をおろそかにしていなかった。


 スアーンももちろん、しっかりと勉強はしていたはずなのだが…‥‥どうやら点数があまり良くないらしい。


 


「あー‥‥‥このままだーとね、留年になる可能性があーるのよ」

「留年って‥‥‥うわぁ」


 魔導書(グリモワール)の扱い方や、その実践はまだ良い方らしい。


 というか、スアーンとて真面目にやっているので、意外にも実力はある。



 だがしかし、座学がダメだった。


 例えるのであれば、運動はできても勉強ができない…‥‥本人はいたって真面目にやっても、糠に釘、馬の耳に念仏、焼け石に水と言ったように、成績が向上しないのだ。



「一応、基礎はできているよな?」

「それすらできていないんだが!?どうしろとぉぉぉぉぉぉ!!」

「理解できていないという事なのかしら?」

「理解しているつもりなんだよ!!でもなぜかできないんだよ!!」


 ルースたちの問いかけに対して泣き叫ぶスアーン。


 一体なぜ、こうも真面目にやってできないのか…‥‥謎である。


「知識を得ても、すぐに忘れるって‥‥‥大丈夫か?」


 脳の障害の可能性が疑われるが、本人はいたって健康。


 ぎっくり腰になった時があったが、もう完治はしている。

 

 たとえ火の中水の中、森の中に放り出しても、大丈夫そうなのに…‥‥なぜなのだろうか?



「魔法がかかっている…‥‥とかはないな」

「天性の馬鹿とか?」


 何にせよ、これはある意味由々しき事態。


 入学時期も一緒だし、同郷の友でもあるし、どうにかしてあげたいところ。



「体術もまともだし……座学に関してのみであれば、お手上げでアルな」

「いくら学ばせても、あっという間に消え失せるな」


 ミュルやエルモア先生でも匙を投げるようだし…‥‥どうしてやればいいのやら。


「スアーン、お前なんでそんなに成績が悪くなっているんだよ?」

「それは俺っちの方が聞きたいんだよおぉ!!」



 全然解決できないし…‥‥原因を探ってやった方が良いかもね。












「という訳で、エルモア先生も分からないような事だから、いっその事前世の知識仲間に聞いてみた方が良いなと思って来たんだけど…‥‥何があった?」

「ちょっと王城内で嵐が吹いただけなの…‥‥」


 この世界でわからないのであれば、前世の知識でどうにかなるかもしれない。


 そう思い、同じ転生者仲間であると判明しつつ、婚約者でもあるアルミアの元へルースは訪れたのだが…‥‥どういう訳か、王城内は兵士たちがぐったりとしており、アルミアの姉のルルリアもぐったりとしていた。


「まぁ、それは置いておくとして…‥‥そのスアーンだっけ?その人がどうも物覚えが悪くなったのはなぜかわからないの?」

「ああ、だからこそと思って聞きに来たが‥‥‥生憎俺の方にはそういう知識がなくてな、アルミアなら割るかなと思ったんだ」

「うーん、脳神経科学とかはやっていなかったけれども…‥‥一つだけ、思い当たるのはあるの」

「というと?」

「‥‥‥潜在意識下での恋かもしれないの」

「?」



 アルミアいわく、おそらくはスアーンは…‥‥誰かに恋をしている可能性がある。


 だがしかし、本人も気が付かないことで有り、潜在意識下で思っている程度なのだとか。


「でも、その事を意識しないで思う内に、勉強をしても上の空に近いので、意味がなくなっていると思うの」

「あのスアーンが恋か…‥‥いや、全然想像がつかないな」

「うん、同意するの」


 とにもかくにも、その可能性を考えるならば、解決方法は簡単にはいかないことが確定した。


 いや、まだそうとは決まったわけではないが、もし潜在意識下での恋とするならば、その相手を探して告白・玉砕すればいいと思うのだが…‥‥本人すら意識していない相手など、どうやって探せというのだろうか。


 流石に魔導書(グリモワール)でもそんな探す魔法はないし、こればかりは本人自身に解決させるしかないのだ。



「‥‥‥もう放置で良いかな?」

「それが賢明な判断だと思うの」

 

 ずっぞぞと、城のメイドが出した紅茶を飲みつつ、放置決定して後は前世の事などでルースたちは盛り上がることにした。


 何にせよ、もうスアーン次第であるのならば、彼自身に解決させるしかないのだから…‥‥‥

 



【ピギャ!】

「あ~、モフモフクッション代わりになって良いなマロは~」

「あ、ちょっと私にも触らせて欲しいの。なかなかモフモフしたものが見つかりにくくて、癒されたいの・・・・・ん?」

「どうした、アルミア?」

「‥‥‥この子、コカトリスの雛だったはずなの?」

「ああ、そうだが?」

「もう成鳥になってもおかしくない時期なのに、何でまだ雛の姿なの?」

「‥‥‥‥え?」


……何やら別の問題が発覚してしまったようであった。



スアーンはまぁ放置したいところだが‥‥‥どうもマロの方で異常が見つかったようだ。

え?もうそろそろ成鳥のはずなのに、雛っぽい?

なんでかな…‥と、疑問に思うのだが、実はこれは…‥‥

次回に続く!!


……がっつり影響を受けている可能性大。マロがどうなるか、それは次回に判明します。

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