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224話

後始末…‥‥だが、いつも以上に適当な気がする。

まぁ、そろそろ大きな局面予定だしね‥‥‥

…‥‥戦闘開始から数時間が経過し、既に辺りは真っ暗になっていた。


 そして、ようやく怪物の頭は抵抗をあきらめたのか、それとも限界だったのか動かなくなり、マロのブレスの効果が効き、石化して何も言わなくなった。


「…‥‥これで倒せたのかな?」



 物言わなくなった怪物の頭を見て、ルースはそうつぶやく。


 置かれていた状態を考えると、二十数年前にあったフェイカーが創り上げた生物兵器だと思われるが‥‥‥何故、今更になって起動していたのだろうか。



 その事を考えると、一つの嫌な可能性にルースは思い当たった。


「まさかとは思うけれども…‥‥他にも合って、今のフェイカーがそれらを利用しようとでも考えていたとか?」

【その可能性はあるのぅ…‥‥使われずに放置されたものを再利用したりするのはよくある手じゃからな】


 ルースのその予想に対して、タキが狐の姿から人の姿になって、うんうんと同意を示すようにうなずいた。




 昔、このバハーム王国で取引が行われていたとして、何らかの理由…‥‥一時的な組織の壊滅によって、起動予定だったこの怪物は眠らされていた。


 けれども、最近になって復活した組織が、今新たに追い詰められてきたので、昔放置していた怪物を再起動しようと考えていたのであれば…‥‥ある程度のつじつまは遭うだろう。


 技術力的にも、今までのフェイカー製の怪物に比べて、今回の方が明らかに高いように感じられたが‥‥‥まぁ、昔の方が大規模かつ最盛期だったと考えるとそうおかしな話ではないだろう。





 だが、そうだとするならば…‥‥これから先、同じようなことをフェイカーが行ってくる可能性がある。


 昔のフェイカーの遺品と言うべきものを使い、新たな材料にしたり、リニューアルしたりなど…‥‥使いようによっては様々な利用価値が見いだせるからだ。


 それはつまり、速くフェイカーを潰さなければ、今後も今回のような事が起きる可能性がある事を示唆していた。



「‥‥‥まぁ、難しく考えても仕方がないか。この怪物があの繰り返す現象の原因だとしたら、倒したことで亡くなっただろうし、歪みとやらもなくなっただろう」


 もともと日帰りの予定で来ているのだし、戦闘して疲れたので、今日はもうこれ以上難しいことを考えたくない。



【ピギャァァ……スヤァ】

「あ、いつの間にかマロが丸くなって寝ているな」


 気が付けば、ルースの足元で饅頭のように膨らんで寝ているマロがいた。


 ぽよんぽよんと弾みそうな柔らかさを持つ、魔性の抱き枕になりそうであるが…‥‥



「日帰りの予定だし、タキ、背中に乗せて眠らせてくれ。落ちないように工夫するから、学園の量までひとっ走り頼む」

【了解じゃよ。我の背中で寝ている間に、きちんと安全走行で向かうのじゃ】


 大きな狐の姿に戻り、その背中に木と土で作ったロープで自身をルースは固定し、マロを抱いてすぐに寝息を立てはじめた。


 タキはルースを起こさないように、揺れを極度に少なくしつつ、できるだけ早く寮のベッドでルースが寝られるように走り始めるのであった…‥‥バハーム王国の王城が少々被害を受けていたが、放置した。


 地下から怪物が出て、地面が陥没して、流星の一部を防げていなくて城に直撃して、半壊どころか全壊寸前になっていたが…‥‥バレる前に逃亡したとも言えよう。


 幸いなことに、国王らしき人物たちは未だに眠っているので、事の詳細がバレることはおそらくない……はずだろう。多分。



【‥‥‥あ、そうじゃ。ついでに我も一緒に寝てしまおうかのぅ。こういう時ぐらい、役得したいのじゃ】


 名案とばかりに思いついたタキ。


 ルースを送り届け、ベッドに寝かせた後はエルモアの家に居候しているので、そっちに帰って寝ようと思っていたのだが…‥‥今回ぐらいは良い目を見たい。


 怪物退治にも、ここに来るまでにも、そして今帰るためにも働いているのだし、このぐらいは良いだろう。







…‥‥だがしかし、数時間後。


 無事にグリモワール学園の量前にたどり着いたタキは、己の考えが甘かったことを思い知った。


「‥‥‥‥させないからね?」

「ああ、婚姻まではきちんとしないとな」

【‥‥‥‥ま、まさか待ち受けていたとはのぅ】


 待ち構えていたエルゼとレリアの手によって、一緒に寝るという目論見は、はかなく散ってしまうのであった。



【あ、でも全員で一緒にと言うのもありじゃよな?】

「いえ、それは流石に無理ね。ルース君のベッドは精々二人が限界だもの」

「婚姻までは清き体でいるようにしたいからな…‥‥あれ?」

【どうしたんじゃよ?】

「いや、そう言えばバトの姿を見ないな…‥‥」












 レリアが疑問に抱いたころ、バトは都市メルドランから少し離れた場所にある森にいた。


 月明りが差し込み、星が夜空に瞬く中、その森の中はいつもとは違っていた。



―――――皆、集マッテイル?

―――――イルヨ――――――!!


 バトの言葉に、返答がすぐに来た。


 それもそのはず、その森にいるのは‥‥‥‥妖精たちであった。


 それも、2,3匹とかではなく、無数の妖精たちでぎっちぎちになっていた。



 妖精姫でもあるバトだが、つい最近ある事に気が付いた。


 それが、自分が招集をかけると、妖精たちが集まって来ることだ。


 そして、その事に気が付いた後、バトはある計画を立てていた。


 その計画のために、皆で相談しようと思って集めたのだが‥‥‥‥この数で、果たして意見がまとまるであろうか?


 そう思いつつも、バトは妖精たちと話し合いを始めるのであった…‥‥‥


 


バハーム王国に少々の被害が出たかもしれないが、流石に全部をどうこうできるわけではない。

そう割り切りつつ、いよいよフェイカ―との最終局面が近づく。

バトの企みも気になるが…‥‥悪いことではないはずだろう。それがルースだけ限定だとしても。

次回に続く!!


…‥‥大量の妖精、いつの間にか従えていました。ちゃっかりというか、初めて出たときから割としたたかというか、腹黒いというか、ちゃっかりしているんだよなぁ‥‥‥バト、お前どこを目指しているんだろうか。

バハーム王国の被害に関しては…‥‥暫く国王が超・大忙しになって過労死しかける程度で済んでいた感じかな。

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