213話
主人公不在回
というか、裏でのやり取りだから閑話に近い?
【…‥‥という訳で、色々な事情があるのじゃが理解できたかのぅ?】
【いや、理解できないほうがおかしいともうが】
【というか、その絵が無い方が理解しやすかったように思えるのだが‥‥‥なんだそのスライムが叩きのめされたような妙な絵は】
タキの説明に対して、賛同する者はいたが、説明に使用された絵のあまりのひどさに苦笑いをする者もいた。
【何にせよ、要は我々も完全にその反魔導書組織フェイカーとやらと敵対すればいいのだろう?まぁ、そんな組織自体がろくでもないのは分かるし、言われなくとも潰すのに協力はするぞ】
【おお、ありがとうなのじゃ】
【良かっタ、協力を得らレて】
その場に集まっていた皆の賛同を得られ、タキとヴィーラは安堵の息をつく。
今、彼女達がいるのは国滅ぼしのモンスターたちが集まって構成した組合の会場。
人間やその他関係ない者たちが入らないように隔絶された場所であり、ここに時たま誰かが呼びかけをして、集まっているのである。
そして今回、タキとヴィーラはその場に集まる者たちに対して、ただ今敵対中であり、徹底的に潰すことにした組織について説明し、その崩壊をさせるための協力を得ようとして成功したのであった。
‥‥‥‥なお、タキの描いたイラストが余りにもひどすぎたために、無い方がむしろ分かりやすいという意見が多かった。
【にしても、そのちょんまげぇらーだっけか?ろくでもない組織だよなぁ…‥‥人間も魔族も関係なく材料扱いとは、命を何だと思っているんだろうか】
【いやまぁ、我々も国を滅ぼしたことがあるからそう悪くも言えないでゴワスが‥‥‥‥それ以上に迷惑な輩でゴワスなぁ】
【いや、フェイカーって言っていたじゃん。そう言えば、結構前に聞いたことがあったけれども、そんな下らない組織ってまだ活動していたんだね】
タキたちの説明を聞き、そう話すモンスターたち。
国滅ぼしの力を持つ彼らとは言え、生物兵器などの人道を踏み潰したようなフェイカーの所業には嫌悪の感情しか抱かず、事情があるにせよ無いにせよ消滅させたくなっていた。
国を滅ぼせるとは言っても、何かしらの理由がなければ潰さないと言うのもあるのだが…‥‥
【…‥‥そう言えば、その事に関してだが】
と、ここで話していたモンスターの内、タキたちよりも高年齢のエンシェントドラゴンの一体が口を開いた。
【ん?どうしたのじゃ?】
【その組織なのだが、その末端構成員らしき者たちであれば、つい先日見かけたことがある。その持ちこんできたフェイカーの臭いが付いた参考資料と同様の嫌な臭いだったからな】
【ほう、そうなのかのぅ】
【ああ、あれはちょっとある街で限定商品を買うために、わざわざ人に化けて歩いていた時であった‥‥‥‥】
―――――――――
ある日、限定幻の絶品スイーツという物がある町にて販売されると風の噂で聞き、そのエンシェントドラゴンはタキ同様に人の姿になれたので、人の姿に化けてそのスイーツが売られるという店に買いに行ったことがあった。
一応、バレると色々面倒な事もあるゆえに知人から偽装した本人確認書を貰っておき、店にできた長蛇の列に並んでいたのだが‥‥‥‥その時に、嫌な臭いを嗅いだのである。
そのスイーツのある店は、普段ならば甘くてフワフワするような香りで満ちていたのだが、その香りを阻害するかのように鼻につくというか、鬱陶しい・煩わしい・汚らわしいと続くような臭いに気が付いたのである。
不快に思って見てみると、そこには数人ほどの人物たちがいたが、一見すればただの一般人のようなのに、漂う臭いはひどく汚く、まるでドロドロとした怨念のような物を感じたのである。
このドラゴンもかつてはある国を焼き払った経験があったのだが、その理由としてはその国の権力者たちが身を過ぎた欲望を持って無理やり従えようとしたことに怒り狂ったのだが、その時にその権力者たちから感じた欲望の臭いとも酷似しており、少々気になった。
ゆえに、こっそり跡を追跡してみれば、路地裏に入ったところで…‥‥
―――――――――
【まぁ、自分で言うのもなんだが、人に化けれても気配を消すのまでは下手で、追跡がばれていたらしくて、すぐさま攻撃されたのだ】
【で、どうしたんじゃ?】
【とりあえず、目には目を、歯には歯を、攻撃には正当防衛をと思って、適当に殴って、ぶん回し、バックドロップ、引き千切ったり、その他いろいろな事をしたな。まぁ、そしたらあっというまに戦意喪失して気絶したから放置したぞ】
【今さらッと何カ物騒なコと混じっテいなかった?】
【引きちぎったとか言っていたが…‥‥それは大丈夫なのか?】
とにもかくにも、反撃した以降はそいつらの姿を見かけることはなかったようだ。
【あの街は、グレイモ王国の都市アーズンドだったかな。お主らのいる都市メルドランとそれなりの距離にあるぞ】
【むぅ…‥‥メルドラン以外での目撃情報‥‥‥‥となると、国全体にもしや広がっているのかのぅ?】
【まずはグレイモ王国そのモノヲ潰すことを目的にしテいる組織のようダしね。今までメルドランばかりに出ていタようダけど、国内ならどコに出てもオかしくないンじゃないかな?】
その意見も出て、その場に居た全員は顔をしかめる。
【ふむ、国全体に既に散らばっている可能性があるのか…‥‥何ともまぁ、面倒な組織な事だ】
【上層部に潜り込んでいる可能性もあるよね。そういう大掛かりな組織だと、我々を狙ってくる可能性もあるなぁ…‥‥】
【ここにいる全員が、国を滅ぼせるだけの力を持つモンスターだからな。とはいえ、狙われるのは好かん。徹底的に潰すことにするか】
【そうだな。国を滅ぼすよりも、その腐った組織を狙った方が面白そうじゃん】
意見を交わしつつ、国滅ぼしのモンスター組合にいる全員は反魔導書組織フェイカーに対して、徹底的に敵対して潰すことを決定づけた。
‥‥‥‥この日より、より一層フェイカーは追い詰められ始める。
なぜならば、そのモンスターたちの中には人に紛れて過ごしている者たちもおり、他国に住んでいたとしても自分たちの元へ飛び火してくる可能性があったからだ。
そのために、迅速に対応に乗り出し、人間や魔族の知り合いがいる者たちは彼らに協力を願いでたり、国そのものを匿名で脅して潰すように頼むなど動いたからである。
圧倒的な力を持つ者たちも敵に回し、フェイカーは徐々に追い詰められる。
そして、その事に気が付き…‥‥‥ついに、大きく自体は動き始めるのであった。
…‥‥いつのまにやら大きな包囲網が出来上がり、フェイカ―は追い詰められていく。
研究所やその他組織の者たちが次々と捕まっていき、次第に滅びの時が近くなる。
そして、追い詰められるということは、その分なりふり構わないことになっていき‥‥‥‥
次回に続く!!
…‥‥国滅ぼしのモンスター組合参加者、種類分けするとそれなりいいたりする。
有名なものとしたらフェンリル、エンシェントドラゴン、クラーケン(亜種)、バジリスクなど。
一応、皆それなりに知性はあり、人と関わったり人嫌いで隠れていたりなどしている。
中には国の権力者と裏で繋がりがあったりして、全世界のパワーバランスを裏で支配していたりするのだが…‥‥まぁ、そんなことは彼らにとってはどうでもよく、自分たちと同等の力を持つ者同士ということで、それなりに仲良くやっています。争うのが面倒で、のんびりしたいと言うのが大半の本音だったりするが‥‥‥‥要は極度の力があるめんどくさがり屋の集団とも言えるかも。




