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210話

事後処理的な話かな?

 決闘が終わり、日が沈み始めたころ、都市メルドランの病院のある一室には4人の患者がいた。



「‥‥‥‥あはははははは」

「ふははははははは」

「ひははははは」



「…‥‥壊れてないか?」


 ルルリアとアルミアたちによって、精神的に叩きのめされたせいか、ベッドの上で治療中の王子たちであったが、全員が乾いた笑いを続けていて、ルースは不気味さを感じた。


 精神的に壊れたのかもしれないが…‥‥まぁ、放置すれば治るであろう。多分。





 それはともかくとして、ルースの魔法も受けて肉体的に損傷していた王子たちよりも、ルースの方が重傷であった。


 しゃちほうこうの放った不快な音はどうやら精神的攻撃だけではないらしく、少々神経やそのた感覚器官に影響を及ぼしていたらしい。


 また、精霊化じゃなくてあの黄金の鎧を纏った際の負担もしっかり出ていたらしく、結構満身創痍に近い状態だったようなのだ。


 そして、そこにトドメとして…‥‥



「アレって告白だったんだろうけれども…‥‥まさか骨まで逝くとはな」


 皆の代表として告白したエルゼの言葉に対して、つい問いかけ直して、彼女からの全力のボディーブローを喰らったせいか、いくつかの骨が折れたりひびがはいったり、内臓の一部が損傷したのである。


…‥‥魔法で癒すことができるとはいえ、何事にも限度はある。


 ゆえに、入院する羽目になったのだった。




 そしてどういうわけか、その王子たちと同室での入院となったわけなのだが…‥‥壊れた王子たちは、見ているだけでも痛ましい。


 人と言うのは、なぜこうも同情的になれるのであろうか‥‥‥‥まぁ、王子たちは自業自得なので、そう同情していいものかと悩むところがあるが。





 とりあえず王子たちは放置しておくとして、ルースには今、ある問題があった。


 エルゼ達からの告白を受けたのは良いのだが…‥‥それをどう返答するかである。



 受けたのは良いし、皆からの好意はうれしい。


 ルースとて男の子だし、女の子たちから告白されるのは悪い事ではないのだ。


…‥‥ただ、問題があった。



 今回の決闘によって、王女たちとの婚約も成り立ち、公爵の地位を貰うことにもなる。


 一応、今はまだ学生であるがゆえに、卒業するまではまだこの地位のままであるのだが…‥‥公爵の位という事は貴族の仲間に入ることになる。


 そうなると一つ、変わることがある。


 貴族というと、領地経営を行うなどの義務があるのだが、その中でも最も優先的に求められるのは跡継ぎを作る事らしい。


 ゆえに、子を作るために妻を何人か抱える人とかがいるそうなのだ。


 あまり見習いたくない例としては、この国のハイドラ国王がそれにあたるだろう。


…‥‥裏に愛人がいて、隠し子が多いという話があるからだ。今は王子たちがこの国の次期国王とされるのだが、王子たちに万が一があった場合、王族に引き上げられる可能性もあり、また、次代の国王が子を作る前に何かあった時にでも、血を辿って王族にするという可能性もある。



 ルースも同様に、公爵家になるのであれば、その跡継ぎを求められるだろう。




 現時点で、王女たちが王籍を抜かれて降格し、婚約者となるのが決定しているのだが、それはあくまでも最低あの二人のどちらかと子を為しえないといけないという事でもある。


 なので、王女たち以外にも妻を娶る事は可能であり、エルゼ達の告白も受けられるのだが‥‥‥‥そうなってくると、ある問題がある。


 

 考えてみよう。ルースの場合、一応平民出身の成り上がりのような形で公爵となるのだが、王女たちは王籍を抜かれたとは言え、王族とのつながりを持つことにはなる。


 そのうえ、ルースは召喚魔法で国滅ぼしのモンスターも呼びだせ、今までにない魔導書(グリモワール)を扱い、その上精霊王の孫と言うところがあるのだ。



…‥‥王族とのつながり、国を滅ぼせるだけのモンスターを従え、未知の力を持ち、その上精霊王の孫…‥‥精霊と言うのは繁栄と滅びの表裏一体のような物ともされるが、この場合は繁栄へ導くかもしれない。


 そんな人物が、妻を求めた場合‥‥‥‥絶対に欲望溢れかえる野心バリバリの他家の方々が各々の娘たちを出してくる可能性があるのだ。



 正直言って、欲望丸出しのそう言った方々は勘弁して欲しい。


 貴族のつながりも必要だが、本当に面倒なことになったなとルースは思い溜息を吐く。






‥‥‥‥それに、反魔導書(グリモワール)組織フェイカーもいることだし、あの組織を潰しきるまでは結婚しづらい。


 よくある死亡フラグと言われているものを立てたくないとも、ルースは思っているのだ。


 

 とはいえ、告白の返事はきちんと返さねばいかないし…‥‥‥それはそれで、色々と揉めそうなことをルースは予感している。


 

 ただ、エルゼに対してだけは、昔からのストーカー行為とかで重すぎる愛があるのは十分理解しているのだが、それは少々受け止めづらいと言うのもあるし、何よりも尋ね帰したルース自身も悪いとはいえ、恥ずかしさで全力でボディブローをくらわしてきたことに関して怒ってもいる。


 そのせいで入院する羽目にもなったのであり…‥‥おいそれと簡単に返事していいものなのだろうか?


 というかそもそも、告白する全員の代表と言っていたのだが…‥‥その全員を考えると、そう簡単に告白を受け取ってもいいものだろうか。


 そう悶々と悩みつつも、壊れた王子たちがベッドに立って謎の踊りをしてきて、そのままズルッと滑って床に落ちて動かなくなったので、慌ててルースはナースコールをかけて彼らの救助を頼むのであった。



…‥‥なぜ同室にされたのか、今、理由が分かったような気もする。


 壊れた王子たちの面倒を見させる気があるな‥‥‥‥

……エルゼ達の告白を受け、ようやくその好意について受け止め、考え始めたルース。

だが、ボロボロの体に全力で殴ったエルゼに関しては少々返事を返しにくかった。

それに、まだまだ厄介事もあるような予感がして……

次回に続く!!


…‥‥そういえば、まだ学生の身分なんだよね。あと1年分、学生として過ごさねばならない。

というか、これって告白を受け入れたとしても、正妻戦争が起こるのが目に見ているしなぁ…‥‥第1夫人、第2夫人と言った具合になるとしても、その順番で争いが起こるだろうし、何とか良い感じにまとまらないものかね?

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