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188話

気が付けば200話まで行きそうな気がしてきた今日この頃である。

そう言えば、記念話ってあまり作ってないなぁ…‥‥やってみようかな。

と、考えた途端に内容を考えて悩み始めてしまった。何かこう、普段はできないような事をやらせたいなぁ…‥‥

……都市メルドランから少し離れて、ルースたちは一旦そこでタキたちから降りて、負傷したルルリアの治療に当たった。


 とはいっても、学園長が回復魔法をルース以上に丁寧に扱えるので、バルション学園長が治療する形になった。



 自称「攻撃は苦手」という人ではあったが、一応それなりにはバルション学園長の腕は確かである。


 ただ、一説によれば、バルション学園長が昔怪我人を大勢出して、その時に治療しまくるという経験から攻撃よりも治療の方が得意だと言う建前があるらしいが‥‥‥真相は不明であった。






 何はともあれ、ルルリアの足に刺さった矢は抜かれ、塗られていたのは猛毒とかではなく、痺れ薬のような物であったために解毒は難しくはなく、すぐに治療が済んだ。



「これでよーしね。まぁ、王族に矢を向けーた方は、後で処刑は確定しーたわね」


 というか、襲撃者たち全員が、王族に刃を向けたようなものであるので、かなり重い処罰が待っているのだが‥‥‥とにもかくにも、治療が済んだのは良かった。



「‥…うん、もう痛くないですわね。ありがとうですわ、バルション学園長さん」

「お姉さまの治療をしていただき、ありがとうございますの」


 足の様子を確認し、お礼を述べるルルリアとアルミア。


 これで負傷はどうにかなったが…‥‥まだ自体は解決していない。



 彼女達を狙う輩がまだ残っているだろうし、一刻も早く王城へ戻した方が良いであろう。


「とはいえ、相当疲れているようだけどな‥‥‥」


 二人の様子を見て、ルースはそう口に洩らす。



 ルルリアとアルミアの二人は、先ほどまでやってきていた襲撃者たちを殺戮、もとい撃退をしていた。


 ただ、いくら強かった二人とはいえ体力の消耗が激しく、回復魔法で治ったのは傷であり、体力まで回復し切っていない。


 タキとヴィーラの背に乗って移動はできるが、それなりに体力がないと彼女たちにとってはきついであろう。





……となれば、今は一旦休息をとるしかない。


 仕方がないので、ルースはある事をするために、一旦顕現させていた魔導書(グリモワール)をしまった。


「ん?どーするのかな?」

「ここでこの二人を休ませた方が良いけれども、またあのような襲撃者たちとか、馬鹿たちが来ないとも限らないだろう?だったら、一時的にこの周囲に人がこれないようにしようと思ってさ」


 学園長が尋ねたので、ルースはそう説明する。


 周囲を見渡し、大体の範囲を決めて…‥‥



「精霊化」


 精霊状態へ移行し、ルースの体が半透明となり金色へと変化した。



「!?」

「なんですのそれ!?」


 ルースの突然の変化に驚愕する王女たち。


 説明は後にして、とりあえずはこの精霊状態で可能な技をルースは放った。



「『シャットアウト』」


 その瞬間、ルースたちの周囲に金色の線が円を描くようにして出現し、描き終わった後に薄い金色の膜が立ち上ったかと思うと‥‥‥そのままふっと何もなかったかのように消えた。


 だが、バルション学園長たちは感じた。


 今のは消えたのではなく‥‥‥何らかの見えない力がこの周囲に働いていると。


【‥‥‥あー、召喚主殿。もしや今のって】


 なんとなく、今ルースが何をしたのか理解したタキが、問いかける。


「ああ、予想通りだろうな。この周囲にちょっとしたものをかけた」


 タキの問いかけに対して、ルースは答えた。




 精霊状態である時に使用可能な精霊の力…‥‥だんだん扱えるようになってきたので、何となく生み出した精霊の持つ力の一つ、周囲へ見えない防壁をはったのだ。


 まぁ、物理的な防壁と言うわけではなく、ある程度欲深い者たちがそう簡単に入り込めないようにしつつ、そのような輩たちの目からも見えないようにするというものなのだ。


 例えるのであれば‥‥‥筋斗雲のようなものが周囲を囲って、中にいる者たちを見え無くしたような物であろう。




 何はともあれ、精霊状態になって、精霊の力をずいぶん扱えるようになってきたルースとしては、この技はできるだけ自由自在に扱いたいものでもあったので、その練習も兼ねてここでやったのである。


……うまいこと応用すれば、誰にも悟られずに平穏に過ごせるような結界と言うべきものを生み出せる可能性があるからね。ただ、問題としては精霊状態でなければ扱えない力であり、その精霊状態も長時間の維持をするにはまだ少しきつい事であろうか。


 何かにずっと発生させるように付与して、放置しても大丈夫なものにしたいが‥‥‥まだまだ先は長そうであった。



「ま、俺の精霊状態は2~3時間程度なら余裕あるからね。その間に二人とも体力が回復できるだろう?」


 そうルースが問いかけたときには…‥‥ルルリアとアルミアは驚愕し、顎が外れそうなほど唖然としているのであった。




「‥‥‥あれ?学園長、二人が驚愕して意識が戻ってこないんだけど」

「あー‥‥‥まぁ、そりゃーね驚きすぎてしまうわね。というか、こんな技をいーつのまに会得していたのかしら?」

「ついこの間です。精霊の力ってまだよくわからないところがあるし…‥‥こんど祖父、精霊王に詳しく聞いてみたいところです」

【うーむ、この結界と言うべき精霊の力良いのぅ。誰にもばれない休憩所を作れるからのぅ】

【何かと面倒が多イ、モンスターの立場かラしてみたら、欲しイ技であル】


 何はともあれ、しばしの休息をルースたちはとるのであった‥‥‥‥。









…‥‥一方その頃、都市メルドランの路地裏の入り口では、都市内を巡回している衛兵たちが作業に追われていた。


 野次馬たちも集まって見ていたが‥‥‥‥その視線の先にあったのは、傷だらけの者たちであった。


「おい、なんだあの負傷者の数は‥‥‥」

「何か争っていたのか?それにしては、怪我の度合いに差があるような」

「殴り合った傷のものと、全身の関節が逆に曲がっているものなど、まちまちだなぁ」

「物騒だね」



 搬送されていく怪我人たちを見て、野次馬たちは口々に推察した話を噂にして流していく。


 その怪我人の中には貴族家の子息も大勢いたそうだが‥‥‥‥後に素性を調べ上げられ、各家の当主たちの元へ連絡が行った。


 そして、引き取りに来る者たちもいたが…‥‥中には迎えがよこされない者もいたのであった。

しばしの休息をしつつ、ルースたちは王城へ目指すことにした。

保護、護衛、輸送・・・・・・面倒だがやらなければいけないだろう。

ルースとしてはバルション学園長に丸投げしたいが、どう考えてもできなさそうである。

何はともあれ、次回に続く!!


…‥‥エルゼ達も追跡中!修羅場にするかしないか検討中!とばっちりで犠牲になる場所も検討中!

と言うか、精霊状態に関して思ったが、そろそろもう一段階上にいかせたい。某戦闘民族やゴムの人だってどんどん上へなっていたしね。

ルース自身が平穏を目指そうが、作者が思いつきでやりたくなったことからは逃れようがないのである…‥‥あ、なんか作者が悪の大王みたいになった。

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