18話
ちょっと短め?
休日となり、ルースは本日、エルゼと共にこの都市メルドラン内の探索をしていた。
「普段学園内にばかりいたけど、こうやって見て回るといろいろとあるな」
「飲食店に宝飾店といったものなら当たり前かもしれないけど、マジックアイテムを売る店とか珍しいね」
都市内を探索して思うのだが、本当にバルスト村の規模に比べるとかなり大きい。
「村の中では見かけないような商品を扱う店が多いなぁ‥‥‥」
村での生活が長かったせいもあるけど、思わずあちこちの商品に目うつりしてしまうのは仕方がないだろう。
なんとなく田舎者っぽいような‥‥‥いや、田舎でもあるから間違っていないか。
「こういうのはワクワクしてしまうのはなぜでしょうかね?」
物凄い楽しそうに言うエルゼ。
普段のストーカー気質なエルゼと考えると、ようやく年相応の顔を見せてくれたような気がする。
それだけで、物凄くうれしく感じるのは…‥‥ちょっと毒されているのかな俺?
ルースはなんとなく、己がこの程度の幸せでも大きく感じられることに、不安を少しだけ覚えた。
日頃の学園での訓練のせいなのだろうか?
だが、初めての村以外にある街中での買い物という事で、テンションは上がっていたので、気にしないことにしたのであった。
いや、財布の方は心配したほうが良いかも。
流石にいきなり全財産無くすようなことがあったら最悪だしね。
そうルースは考えつつ、エルゼと共に店をめぐり始めるのであった。
「くくくく…‥‥思った以上、いや、思った通りかもしれないが‥‥‥なかなか人がいるなぁ」
都市の中央部にそびえたつ時計塔ベルビックン。
その上で、誰にも気が付かれずに都市全体を見渡して呟く者がいた。
「学園も見えるが…‥‥あれは後で潰すか。ああ、絶対に潰さねばいけない。いや、必ず魔導書を扱う者たちを潰さねばいけないのだ」
・・・・・・少し支離滅裂な言動。そして、学園を、魔導書を扱う者たちを恨むかのような声。
その声を聴く者がいれば、徐々にその恨みが深くなっていったようにも思えるだろう。狂気じみており、まるでだんだんその思考に染まっているかのようにも‥‥‥
そして、つぶやき終わると同時に、徐々に彼の持つ魔導書…‥‥ではない、とあるまがい物から、謎の液体があふれ出してきており、時計塔の下へ流れ出していた。
その液体はうごめき、脈動を打っているかのように震え、どのような色とも言い表せないような、まがまがしい色であった‥‥‥
謎の人物は一体誰なのか。
その液体は何なのか。
謎が謎を呼び、そして騒動が起こり始める・・・・・・
次回に続く!!
平穏、あっさり破られるようで、主人公悲しみそうである。




