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170話

後始末に移り始める感じかな

……まぁ、まだ問題は終わっていないが

 爆音が静まり返り、その場にはあの巨大単眼蜘蛛ビアスと言う名の怪物の残骸が散らばっていた。



「ふぅ‥‥‥思った以上にやり過ぎた感じがあるな」

【‥‥‥外がダメならば内から攻撃というのは分かるのじゃが‥‥‥召喚主殿、これは少々やり過ぎでは?】


 辺り一覧に飛び散った残骸を見て、タキが呆れたようにそう口にした。



 正直言って、ルース自身もまさかここまでグロイ光景になるとは思っていなかったのである。


 だが、予想以上に内部構造が複雑だったようで、その分ビアスの残骸は気持ち悪い状態と化していた。




「うわぁ、この部屋自体も相当なダメージを負ってしまったでアルな」


 周囲を見渡し、壁や天井にひびが入っているのを見て、ミュルはそうつぶやく。


 言われてみれば、先ほどからの戦闘に加えて、今の爆発がトドメとなったのか、辺りはもはやボロボロ。


 いつ崩れてもおかしくはなく、この場にいるのは不味い状況であった。



【と言っテも、まダほかニも問題がアるでしょう?…‥‥そこにね!】



 ばっとヴィーラがシャベルを投げると、あるがれきの山に突き刺さって‥‥



「ぎゃぁぁぁぁ!!」



 見事にその先端が尻に刺さって、悲鳴をあげながら誰かが飛び出した。


「だ、誰?」

「声からして……先ほどからの声、ボルスターと言う輩でアルな」


 …‥‥どうもあの爆発が影響したのか、脆くなって崩れたがれきに、あのボルスターが埋もれていたらしい。



 そうと分かれば、ルースたちのとる行動は一つ。


「捕縛だぁぁぁぁ!!」

「神妙に縄につくでアル!」

【さっきからやかましかったんじゃあぁぁぁ!!】

【耳が良い分、辛かッタんダよ!!】


「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」


 ルースたちが目を光らせて、襲い掛かったのが見えたのか、ボルスターは悲鳴を上げながらも逃げようとする。


 だがしかし、圧倒的不利なこの状況で逃亡は不可能であった‥‥‥‥










 丁度そのころ、都市の方ではエルゼ達がようやく最後の一体の怪物を倒し終えていた。



【ギガガァァァァ…‥‥】


 ずうううんっと崩れ落ち、怪物が地に伏せる。


「ふぅ‥‥‥弱いけど数が多くててこずったわね」

「ああ、一体どれだけの怪物がいたのやら」


 汗をぬぐうエルゼに、レリアが同意して答える。


【おーい、こちらは全部喰らいきったぞ】

【弱すぎて手ごたえがないでありますな…‥‥今度また、タキと戦闘しようかな?】


 召喚して呼び出したシーサーペントに火竜が、それぞれぶっ倒した怪物たちを一か所に集めながら、声をかける。


「あら、もう終わったの?ご苦労様」

「こういう時ばかり呼んですまないな‥‥‥送還するが、ゆっくり休んでくれ」

【こういう戦闘の時こそ、本当に使われているって感じがするからなぁ…‥】

【休むでありますが、また戦闘があった時にはぜひとも呼んでほしいであります】



 エルゼとレリアが送還をかけると、二体のモンスターの姿はその場を去った。


 残るは、積み重ねられた怪物たちの死骸と、都市に覆いかぶさっている物の撤去だけなのだが…‥



「この程度なら、楽よーね」


 バルション学園長が魔法を唱えると、一本のぶっとい光の束が出現し、都市の上部を覆い被さっている不気味な色をした物体のみを狙って焼き払い始めた。


「魔法の耐性が今一つのようだーし、こうやーって焼いていーけばたーだの灰と化すわね」



 じゅううううっと焼かれていき、燃えて灰と化し、そのまま飛び去って行く都市を覆っていた物。


 そもそも、何でそんなものが都市に被せられたのかが不明だが…‥‥おそらくは、都市内にある魔導書(グリモワール)学園の生徒たちが魔法を使って応戦し、怪物たちの進軍を邪魔する可能性を考えて、蓋をして邪魔をするためだけに作られたのであろう。



 ただ、物理耐性が余り無かったがゆえに内部からどつくだけで破れ、魔法に関しての耐性はあったのだろうけれども、大きくし過ぎたせいでその効果も薄れ、耐性が余り無くなってしまったようだ。



 ろくなテストをしていない試作品のようなものだと考えれば納得がいくのだが…‥‥


「‥‥‥もーしかーすると、フェイカー内部でーの争いが起きてーいるのかしらね?」



 ふと、そのような考えがバルション学園長の頭に浮かんだ。


 都市に蓋をして戦力の増強を防ぎ、怪物たちを送り込んできた、今回のフェイカ―の行動。


 だが、どれもが今一つなものが多く、逆を言えば完璧なものがあれば対応が難しかったはずなのだ。



 まるで、作戦を立てたはいいが、誰かによって手を加えられ、中途半端になるようにされたかのような感じがするのである。



 その考えが頭の中に廻りながらも、とりあえずは怪物の発生源へ向かったルースたちの事が心配でもある。



「…‥‥そーうね、エルゼ、ミュル」

「はい?」

「何ですか、学園長?」

「こーの場の後始末は良いから、あーの怪物たーちの発生源へ向かーったルースたちの元へ向かーいなさい。終わってーいれーば迎えに行くだーけで済むけど、戦闘してーいたーら応戦しーてね」

「「はい!!」」


 学園長が言い終わるとすぐに、エルゼとレリアの二人はルースの向かった先へ駆け出した。


 



…‥‥急ぎ過ぎて障害物をぶっとばすために、魔法で周囲を薙ぎ払いながら進む二人の姿には、後で説教をしようかとバルション学園長は思うのであった。


「‥‥‥気持ちは分かーるけれーども、やり過ぎーね。人選間違えーたかしーら?」





障害物を炎で焼き払い、水で流してレリアとエルゼはルースたちのもとへ向かう。

色々と犠牲者がでそうだが…‥‥まぁ、人がいないところを進めば大丈夫かな?

幹部ボルスターも捕えたが…‥‥どうも誰かに手の上で踊らされたような気もしなくはない。

なんやかんやで、次回に続く!!


…‥次回は後始末とか色々。そして閑話を挟み、新章へ行く。

けれどもふと気が付いた。ここ最近戦闘が多い。

ゆえに、休ませる意味でもほのぼのと言うか、恋愛面をそろそろ発展させるかな。‥‥‥でも、なんかドロドロとした恋の争いが起きそうで、それはそれでちょっと恐ろしいような。

丸く収まればいいけど、下手したら世界滅びるんじゃないか?フェイカーなんかよりもよっぽど恐ろしいよ。

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