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114話

少々短め?

…‥‥アバウトの話が終わったあと、彼女は一息ついた。


「‥‥‥そして、精霊から人間となって、この地でルースを育てていたのだけど‥‥‥まさか、その人間に見せる偽装の封印が解けるとが思わなかったわね」


 寝ているルースを見て、アバウトは改めてそうつぶやいた。



「時間的には、あと10年ちょっとは持つかなと思っていたけど‥‥‥なんで今封印が解けているのかしら?」

「えっと、その原因と考えられるのはですね‥‥‥」



 ふと、その事に気が付いたアバウトの問いかけに、エルゼ達は説明した。


 おそらくというか、ほぼ確実に原因であろうことを。





「…‥‥心臓を潰された?」

「ええ、そうらしいのです」

「すぐ後に復活出来て、その時にはその体になっていたそうだが…‥‥」

【考えられるのが、その事しかないのじゃよ】

―――――元凶、処分済ミ。


 

 心臓を潰されたのが原因で、封印が解けるとはさすがにアバウトも考え付かなかったようである。



「ま、まさかそれで体が勝手に防衛本能で封印を解いたのかしら…‥‥」


 ぶつぶつとつぶやき、推測を立てるアバウト。



 と、ここでふとタキは先ほどのアバウトの話で気になった点があった。


【のぅ、その過去の襲われたところじゃが‥‥‥その組織、妙に身に覚えがあるのじゃが】

「あれ?言われてみれば確かにどこかで聞いたことのあるような‥‥‥」

「でろでろの怪物‥‥‥言い表せない体表って‥‥‥どう考えても、あれしかないな?」

―――――印象的ニ、思イ当タルヨ。


「え?」


 タキ、エルゼ、レリア、バトたちはそのアバウトの過去に出てきた怪物の話の時点で、何処かの組織を思い出していた。


 十数年前の話と言っていたが、20年ほどまでにその予想できる組織は潰された話があったが‥‥‥数年ほどの誤差があっても、もしくは隠れて活動していたとすればおかしくない組織があるのだ。



「「【反魔導書(グリモワール)組織フェイカーしかないよね?】」」

―――――主様ノ心臓ヲ潰シタ奴ノ所属シテタ所ダネ。

「え、そ、その組織って‥‥‥」








 今までに遭遇していた情報を話し、アバウトは確信した。


「‥‥‥間違いないわね。絶対その組織があの時の奴らが所属していたものに違いないわ!!」

「というか、その時に既に生物兵器の一号が完成していたのね・・・・・」

「去年の秋ごろ、襲ってきた二人組が薬を飲んで変身したあの怪物と、外見的特徴は一致するしな」

【なんというか、親子そろってその組織に狙われるとは‥‥‥妙な因果じゃのぅ】

―――――嫌ナ因果ダヨ。



 親子そろって、面倒な組織に狙われてしまったようであった。



 とにもかくにも、フェイカーをぶっ潰すのは確定事項としたところで‥‥‥忘れさられていたルースの事を、一同は思い出した。


「あ、今の状態だとやっぱり精霊としての力の消費の方が、どうしても回復速度よりも大きいのね‥‥‥半分人間というのもあるだろうし、まだまだ未熟ゆえに制御し切れず、昏睡してもおかしくはないわね」


 ルースの状態を細かく調べ、そうアバウトは言った。


「となれば、また封印とやらを施すのですか?」

「‥‥‥いや、もう無理ね。あの時はまだ幼い赤子だったから封印はできたけど、今はその時の比ではないわ。精霊を精霊でないようにさせる封印を施すには、ちょっと大きくなって無理よ」

―――――何デ?

「いやね、今は精霊でない私には力量不足なのよね。この子を産んだ当時はまだわずかに残っていた精霊としての力で何とか出来たのだけれども、今はもう人間として定着したから封印するだけの力がないのよ。その封印は精霊同士でしかできないし…‥‥できる人の心当たりはあるけれども、ちょっとばかし会いたくないのよね」


 目を横に泳がせ、言いよどむアバウトを見て一同は首を傾げた。


「会いたくないって、どういうことですか?」

「‥‥‥できるのは間違いないはずだけど、精霊を辞めてからずっと連絡しかしていなかったし、直接会いに行くのは今さら恥ずかしいというか、なんというかね」

【あ、なんか察したのじゃ。その相手ってもしや・・・・お主の父親である精霊王かのぅ?】

「正解。精霊を辞めて、既に縁を切っているのにも近いけれども、それでも父なのは変わりないわ。でも、あの精霊王の父が、孫の顔を初めて見たら…‥‥爺馬鹿になりそうな予感がするのよね」

「いやいやまさか、精霊王とかいうような人が、そう爺馬鹿になるわけが…‥‥」



…‥‥一同はそのアバウトの言葉に異を唱えたかったが、なぜかできないような気がした。


 

 ルースの祖父にもあたる精霊王。


 精霊王という名だけであれば、まだ信頼としては良い方であった。



 だがしかし、ルースの祖父‥‥‥つまり、彼の血縁者となると少し不安がでたのである。


 何しろ様々な騒動に巻き込まれ、規格外の能力を持つルースの祖父だ。


 その子であり、ルースの母でもあるアバウトも一見普通そうに見えるのだが、よくよく考えてみれば女手一つでルースを育て、壮絶な過去もある女性である。



 となれば、その祖父もなにかしらの事情というような物がありそうで、アバウトが言った可能性も無きにしも非ずで、不安を予感させるのであった‥‥‥‥



【というか、そもそもなんで精霊王の娘がバーの経営をしておるのじゃよ?】

「亡き夫がね、君はバーのバーテンダーに似合いそうだとか言っていた話を思い出して、収入も得るためにやってみたけれども‥‥‥案外、そこそこ収入が入るのよね。…‥‥‥ぼったくり料金も混ぜているからかしら?」

「それは犯罪のような…‥‥‥」


 アバウトがバーを経営していた理由も聞き、より一層不安が増したのは言うまでもなかった。

次回、精霊王の元へ。

アバウトの親であり、ルースの祖父でもある精霊王。

果たして、どのような人物(?)なのか‥‥‥不安しかない。

次回へ続く!!


‥‥‥精霊王か。そういえば、もうそろそろついでに新作も連載予定だったりする。まだ予定のために、どのようなものになるかは細かい調整が必要ですけどね。

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