表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不良と私  作者: 秋元愛羅
本編
60/72

不良と告白(2)





ポカーンとびっくりして固まっている澪。


俺もまだ状況が飲み込めない。


俺は今さっき告白をしました。


ええ、『好き』言いましたよ。


それっていわゆる・・・失恋を自分からしたもんじゃないか!!


ええい!!


そのまま押し通せ!!




「庄吾、そんなに私心配させるようなことした?」


・・・あれ。なんか俺とは違う方向に行っていますが。


「ここ最近かまって無かったから心配になったの?


大丈夫、嫌いになって避けてたとかじゃないからね。


ちょっと忙しかったから。


これがひと段落したら要ちゃんたちといっしょにどっか行こうね」


「あ、ああ」


それって勘違いプラススルーパターンですか。


俺の告白は無効ですか?!


なぜか楽しそうに話す澪を見てがっくりする。


分かっていてもへこむぜ、これ。




ふすまに手をかけて何を思い出したのか、いや、澪の雰囲気からそうではないと語っている。


そして視線は俺の方に向けられた。


「それから、悠理にも指摘されたんだけれどね・・・・私は人を愛しているようで愛してないって。


私もそう思う。


私は人を平等に扱うことしか出来ない。


扱う方法しか知らないの。


ごめんね、私が人を愛せなくて」


笑って出て行った澪の残像が頭から離れない。


笑っていた。


笑っていたけれど・・・泣いていた。


泣いていたんだ。


いつもは泣かない澪が。





俺はその場から何かに取り付かれたんじゃないかというぐらいずっと固まっていた。


失恋したからとかではなく何かぽっかりと穴が開いたみたいで。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ