不良と私と決断(2)
「ま、友人ならこういう話は関係ないか」
ポーカーフェイスの顔のおかげか俺の動揺は2人には気づいていなかった。
隣にいるやつは・・・多分何年も疎遠な暮らしをしても血のつながっているからだろう、俺の気持ちにいち早く気づいている。
澪がそういうことを言うことは、俺には何にも感情が無いっていることだろう。
でも俺は好きなんだ。
澪を愛している。
だから嫌なんだ。
こんなことで澪を諦めることを、何もせずただ見ているだけは。
「・・・・俺は、お断りさせていただきます」
「「え?」」
「ちょ、庄吾?」
「このお話、俺はお断りさせていただきます。
もちろん教育費もろもろ借りている分は一生かけてお返ししたいと思います。
ですがこのお話を受けますと俺に損益が発生することに気づきました。
ありがたい話ですが、俺は・・・」
「庄吾、何言ってんの?もしこのままだったら・・・」
「ああ、親父だったら俺の名で借金しそうだけど、でもいいんだ。
これよりかはまし」
何もしないままで終わるより何かして終わった方がいい。
このまま甘んじて生活なんて無理だから。
「ごっほん、その損益とは何かね?」
「え?」
「君の言葉を言い換えるとその損益を出さなければいいんだよな?
だからその損益を言いたまえ」
まさかそういう風に来るとは思わなかった・・・
その損益がまさか澪への告白というをこの場で言えるわけではなくただ動揺しているだけだった。




