不良と澪の(祖父母の)家 (1)
ゴールデンウィーク1日目。
俺は初めて今年のゴールデンウィークが5日もあることを呪った。
「ぜってぇ俺、場違いだろ」
「え、大丈夫だよ」
お前がよくても俺はよくないの。
でかい日本家屋の屋敷の前にして俺は重いため息を吐いた。
「お婆様、お久しぶり」
「澪、お久しぶりね」
なんとも品のよさそうなばあさんが出てきた。
多分、雰囲気はあのすれ違った澪の母さんよりもこの目の前にいる婆さんのほうが似ている。
「で、この方が」
「うん、庄吾だよ」
「はじめまして、霧崎庄吾です」
にこりと優雅な笑みで俺に微笑んだ。
「はじめまして。澪の祖母の野澤桐恵です。
ふふ、そう硬くならなくてもいいのよ」
「あ、はい」
硬くなるなっていってもなっちゃんだよ!!
もう帰りたい。俺には完全に合わない。
まだあの学校のほうが慣れる気がするのに。
「で、あなたはどうするの?」
そう言うと後ろの壁から爺さんが。
“あなた”って言ってるからこの人の夫で澪の祖父に当たるんだよな。
「あいつらが決めたもんなんぞ俺は認めん」
まぁそうですよね。
もともとはあなたのものなんですから。
いや、代々の野澤一族のもんか。
「う~ん。でもですねぇ。彼は関係ないでしょ」
「それでもじゃ。
そこの若造。今回は客人として認めるが親族としての入室は認めんからな」
えっと、俺はどういう反応を・・・・・・
「若造、返事!!」
「はい!!」
何で俺はこうなってるんでしょうか。
早く明日になれ!!!!!




