閑話:クリスマスとはハッスルするもの。
世間一般的に、今日はクリスマスイブのイブ。
この世界にクリスマスは……ない!
なんでだよ! 作者!
いや、もしかしたら、私がこっちに来た後とかに出したかもだけど。
取り敢えず、どうしようかと迷ったけど、でっかいケーキが食べたくなったから、クリスマスをすることにた。
「――――って訳で、氷魔法よろしく!」
「どういう訳だ」
あっれー?
ラブラブ同棲生活なはずなのにアイアンクローされてるんだけど、どういうことかな?
まじで。
面倒だけどクリスマスの説明をした。
やっぱりこの世界にはないらしい。
二年も経って気づいちゃったよ。
「で? ラズベリージャムを冷やしてほしいと」
「そそ。凍らせないようにね!」
「ん」
チョコスポンジに塗りたくりたいのですよ。
ある程度の硬さはほしいけど、凍ったらだめ。しっかりと冷やす程度。
魔王がジャムを冷やしている間にスポンジを三枚下ろしにしたり、飾りを準備。
「出来たぞ」
「ありがとー」
「で、何でこんな夜中にやってるんだ?」
何でって、フォン・ダン・ショコラが寝てるから。
今朝思い立っちゃったから、プレゼントの準備は間に合わなかったけど、ケーキくらいはサプライズで用意したいなと。
「ふぅん?」
あ、魔王がちょっとムッとしてる。
わかりやすく可愛いなぁ。
「魔王にはプレゼント用意してるよー」
「…………ふぅん」
よし、ご機嫌になった。
「なんですか? これ」
「なんだコレ」
「なにこれ?」
二四日の夜にご馳走とクリスマスケーキを出したら、三者三様でキョトンとされた。
ケルベロス型クリスマスケーキ……と言っても、ケーキの上に犬顔のクッキーを三つ置いただけだけど。
チョコスポンジにラズベリージャムたっぷり塗って、生クリームでコーティング、クッキーといちごで飾り付けしたクリスマスケーキ。
「俺の顔がない」
――――煩いよ、魔王。
「自分の顔食べるのか?」
――――煩いよ、ダン。
「わぁい! おいしそぉ」
「ぬぁぁ! ショコラたんは可愛いねぇ!」
ショコラを抱きしめてよしよししていたら、魔王にショコラをポイ捨てされて、私は魔王の膝の上。
嫌だよ、ここでケーキ食べづらいよ。
膝上を断固拒否して、魔王の脛を蹴って、ケーキを切り分けた。
五等分とか面倒だから六等分。
残りの一個は、明日おじぃちゃんにでもあげよっと。
ご飯はいつも通りなのか、唐揚げ。
チキンレッグとかもいいなと思ったけど、魔王のヤツが唐揚げ唐揚げうるさかった。
ディップソースをちょっとおしゃれにしといた。
ハニーマスタードソースとか、レモンソースとか……あれ? いつも通り? おかしいな。
ポテサラは円錐に盛って、ブロッコリー刺して、クリスマスツリーにした。
星型に抜いたチーズやプチトマトで飾り付け。
クリスマスっぽい!
これにはフォン・ダン・ショコラも喜んでくれた。
「「木!」」
「どうよ!?」
「かわいい!」
「でっしょー!」
三匹には、クリスマスはケーキを食べる日と教え込んだ。
ケーキを食べれる日は色々と作っておきたい。罪悪感なしで、食べれる日を。定期的に!
「必死か」
「必死だよ!」
三匹にプレゼントを用意しそこねたから、次のお休みに一緒に買い物に出かける約束をした。
みんなで騒ぎながらケーキを食べて、三匹は満腹になってケルベロス型に戻った。おやすみと言いながらプスプスと寝だした。
「で? 俺へのプレゼントは?」
「はいはい。ほら、こっち」
魔王の手を引いてお風呂場へ。
泡々になったお風呂を見せた。
「たまには、一緒に入ってあげようかなぁって――――」
「ん!」
「ぎゃ!? 急に全裸になるなぁぁぁ!」
魔王、まさかの一瞬で洋服を消し去るという荒業。
「ほら、行くぞ」
「ぎょわぁ!?」
――――まじか!
私の服も消された。
どうやら、ここからは大人の時間らしい。
戦々恐々としているものの、背中の黒い小さな羽根がパタパタ動いてるから、きっと私の本能は喜んでいる。たぶん。
クリスマス短編です☆
また何かしら短編あげたいなぁ。
ではでは、よいクリスマスを(*´艸`*)





