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1章2部 あらすじ 

※第2部の振り返りです。


既読の方は復習に、まだの方は内容把握としてご覧ください。


———————————————————————————

神無月町病院での戦いから数日後。

束の間の平穏を過ごしていた九条璃乃は、相棒の暁瑞穂、回復した親友・琴宮明日香と日常に戻りつつあった。だが町では「野犬による襲撃事件」が連続して発生し、瑞穂はその背後に錬金術師の関与を疑う。


事件を止めるため、璃乃は瑞穂の仲間である魔法使いたち――烈火、透花、澪、昴と出会い、正式に魔法使いの弟子として調査に参加する。だが魔法の存在を明かせない制約の中、捜査は難航し、その間にも被害者は増え続けていく。さらに事件に向き合う璃乃と、彼女に強く依存する明日香との間には、埋めがたい溝が生まれていった。


やがて璃乃と瑞穂は、事件が「正時ちょうど」に起き、被害地点が町を囲む円――アナログ時計の文字盤を描いていることに気づく。残された“2時”と“4時”。時計が完成すれば、次に示されるのは中心点だった。


二人は廃工場で七錬神・神血担当アクイラスと対峙するが、そこで明かされた“野犬の正体”は、璃乃の信じてきた「不殺」の覚悟を打ち砕く。絶望の中で瑞穂は重傷を負い、璃乃は守れなかった現実と向き合うことになる。さらに4時の悲劇が追い打ちをかけ、璃乃は大切なものを失っていく――。


親と衝突しながらも無条件の愛に背中を押された璃乃は、単身アクイラスを撃破する。だが野犬の謎は残り、夜明けに戻った瑞穂と、執事・恭平の懇願が事件を次の局面へ導く。


そして舞台は豪華絢爛な琴宮邸のパーティー会場へ。恭平は瑞穂と璃乃に明日香の護衛を託す。瑞穂には事件に錬金術師が関与していること、さらに明日香を自立させ「魔法使い」にしたい目的を明かす。壇上の明日香は自作曲『羽』に、璃乃が遠ざかる怖さと「強くなって隣に立ちたい」という願いを込めて語り、演奏を始めた瞬間、会場はホムンクルス「ガレイン・エリス」の襲撃を受け暗転する。


恭平は来賓の避難に徹し、三人は配電盤へ。瑞穂は明日香に璃乃の覚悟を突きつけ、彼女は受け入れて立ち上がる。ガレインは野犬と化して不可視となり再襲来。ヒナの死を引き金に瑞穂は深紅色へ覚醒し、核を断つ。ヒナは妖精のような姿となり、瑞穂は倒れる。


病院で目覚めた三人は想いを確かめ合い、明日香は依存を乗り越え「今度は璃乃を守りたい」と魔法使いになる決意を示す。物語は工藤拓斗の登場で一つの区切りを迎える。


1章3部『脱獄犯編』へ——

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