表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ニャーロック・ニャームズのニャー冒険。  作者: NWニャトソン
飛べない鳥の囀り。
194/203

化け物鳥の正体

「気になるのは……クリスのことだ」


私もそれは気になっていた。


どう見ても劣悪なこの環境でアムリアの息子……クリスがまともに育てられてるとは思えなかった。


「クリス? あの図体がでかいだけの弱虫かい? 問題ないとは思うぜ? アムリアは猫には厳しいが鳥は溺愛してるし」


「だからといって息子にも優しいとは限らない……なにかクリスについて知りませんか?」


「うん? よくわからんが……あいつはママーとかにゃんこちゃーんとかしか喋らんしなぁ……あと一つなんか喋れたような……忘れたけど」


「そんな!」


五歳から七歳の子供が二つしか言葉を喋れないなんて異常だ! これは鳥がどうとかというレベルの話じゃなくなってきた。


アムリアと刃物鳥。


この二つの危険からクリスを救わなければ……ニャームズも同じ気持ちのようだ。

肉きゅうに戦闘用グローブを嵌めている。


「今すぐなんとかしなくちゃいけない」


「いくのか?」


「ああ。ニャトソン。君は僕の後ろにいたまえ」


いくしかないか……私たちは狂暴な鳥たちのいる部屋に侵入した。


「……お前らが死んだらわるいけど喰うぜ?」


カラスがニヤリとした。



……


静かだ。


そして暗い。


たくさんの気配を感じる。


大、中、小、の檻。


どれも鍵はかかっておらず臭い。


私が鼻を塞いだときだった。


「来たぜ!」


「クエッ!」


「キュピルル!」


鳩やオウム、それに見たこともないような鳥たちが襲いかかってきた。


「セイッ! ……そいやっ!」


お見事! ニャームズは一瞬で襲いかかってきた鳥たちを気絶させた。

年老いてなお強い。

これがニャームズである。


鳥たちの猛攻は続くが束になろうとニャームズの敵ではなかった。


「……諦めたらどうだ? クリスに会わせてくれ」


「フシュシュ……クリス? やつを知ってるのか? ちょうどいい! クリス!」


「ちゅーん?」


一際大きな檻から少年が出てきた。


彼がクリスか。


「我々はニャンコーポール! 君を助けにきた!」


「離れろ! ニャトソン!」


「うわっとぉ!」


「にゃんこちゃーん!」


ザクッ! ザクッ!


クリスの両手には包丁が握られ、振り下ろされたそれが床に刺さった。



「なにごとだいっ!? ……あら? 猫じゃないか」


予想はしていたが……アムリアまで登場か。


もちろん包丁を握っている。


刃物の好きな親子だ!


「クリス! やっちまいな!」


「にゃんこちゃーん! ママー!」


「クリス……彼が化け物鳥の正体だ……ニャトソン」


「なにぃ!?」


クリスは口に刃物を咥え、両手に包丁。


足の指にもナイフを挟んでいる。


確かに全身刃物だが……


「アムリアは任せた!」


「ええっ!?」


「猫めっ! 鳥たちの餌になれぇ!」


なってたまるか! 私だってキャットファイトの経験は浅くない。


助走をつけてアムリアの顔面にミケット・キックを直撃させた。


「……あう」


鼻血を吹き出しながら倒れるアムリア。

包丁はにぎりしめられたまま。


……なんておばちゃんだ。


「ねこ……ちゃ……うっ……」


あちらも決着がついたようだ。


クリスは眠るように気絶した


「ニャトソン。いますぐ人間の警察に電話だ」


「……いいだろう。あとで説明をきかせてもらうよ?」


人間なのにクリスが化け物鳥……。


よくわかにゃん。


なぜクリスは鳥の檻から出てきたのだろうか?


窓の方をみた。


カラスが残念そうな顔をしている。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ