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のほほん見聞録  作者: ヒロっぴ
市営バス時代
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信号無視






当時俺が所属していた営業所では、青○台という駅に入る路線がメインだった。




この駅のバスターミナルは路線バス専用で、一般車やタクシーなども入れないようになっていた。




主に右折で入ることが多く、バスターミナルに入るには横断歩道を横切らなくてはならない。



この駅を利用する人は、どういう訳か信号を守らない人が多く、赤になっても渡るなどは日常茶飯事だった。




先述の通り、この横断歩道を横切るのは路線バスしかいないので、ある意味なめられているのだろうと思う。




歩行者用信号の点滅で止まらないのは仕方ないにしても、バスが渡ろうとして待っているのだから、多少なりとも急いでくれればいいのだが……




点滅が始まると走って横断歩道に入り、そのまま走って渡ってくれれば腹も立たないのだが、横断歩道に入ったとたんにゆっくり歩く人の精神状態が分からない。



信号はとっくに赤になっているし、渡るのを待っているバスが何台もいるのに、平気な顔をしてのんびり歩いているのだ。





ある時、赤になってから横断歩道に入り、わざとゆっくり歩いている男性がいた。



本当に普通に歩くよりも格段にゆっくり歩いているのだ。



おまけにこちらを見ながら、『ひけるものならひいてみろ』と言わんばかりの態度だった。




通勤ラッシュの時間なので、満員のお客さん達がイライラしているのが伝わってくる。




俺はマイクを車外に切り替えると、




『赤信号の意味が分からないなら、幼稚園から行き直してくださいね~。』





と言った。






その男性からはにらまれたが、車内ではクスクスと笑い声が聞こえた。






これも今なら確実に問題になっているだろうが、当時は平気だった。




こちらに利がある限り、お客さんも味方してくれたのだから、ある意味いい時代だったのかもしれない。




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