神薬
そういえば確か、第二王女が病に伏せっていると言っていたよな……
俺は職から聖薬剤師を【マウスLV1】で選んで【キーボードLV1】でエンター――
詳細情報
職業 聖薬剤師
← → ⇖
【システム 聖薬剤師の全スキルをコンプリート 限界突破しました】
【システム 聖薬剤師の限界突破スキルが使用可能です】
俺の頭の中にスキル名が浮かぶ……その中の一つ魔力薬剤完全生成を選ぶ。
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【聖薬剤師スキル】
・全スキルコンプリート
・使用薬の質の向上
・アイテムボックス内の薬類及び薬材料の質の向上
・薬、薬草類の鑑定
【聖薬剤師限界突破スキル】
-
材料は一切必要とせず、魔力だけで全ての薬や神薬さえも創造し生成
- 魔力薬剤完全生成
使用薬剤の質の向上
- 聖薬剤自動向上
特殊
-
全聖薬剤師・限界突破スキル習得
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それを、アクティブスキルに追加。
【アクティブ】
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【聖薬剤師専用限界突破スキル】
-
材料は一切必要とせず、魔力だけで全ての薬や神薬さえも創造し生成
- 魔力薬剤完全生成
使用薬剤の質の向上
- 聖薬剤自動向上
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そして、パッシブにも特殊を追加する。
【パッシブ】
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【聖薬剤師スキル】(聖薬剤師の時のみ自動でパッシブに追加)
・全スキルコンプリート
・使用薬の質の向上
・アイテムボックス内の薬類及び薬材料の質の向上
・薬、薬草類の鑑定
【聖薬剤師限界突破スキル】
特殊
-
全聖薬剤師・限界突破スキル習得
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うん。これでよし。
無詠唱でスキルを発動しようとすると、スノーとアイビーが俺の両脇で眠っていることに気がついた。
スノーは驚かないと思われるが、アイビーは魔法薬精製時のエフェクトに驚愕するかも知れない。
それに、魔法薬精製時にエフェクトがあるかも不明である。
俺は熟睡しているアイビーを優しく抱き寄せて、顔を俺の方に向けて小さな声音でスキルを口にする。
「【【魔力薬剤完全生成】】」
すると、光の粒子が眼前の中心から溢れだし――俺の眼前で、ビーカーと三角フラスコと天秤が現れた。
「これ、どう使うんだろう?」
ビーカーと三角フラスコに、マウスLV1を呼び出し確認すると――それぞれに、イメージした効能を示して下さいと記載があった。
イメージと言っても、俺の頭の中で薬のイメージはアレルギーの薬しかない。
どうすれば良いかと勘考しがら、マウスLV1をビーカーに合わせていると――思わず、ダブルクリックしてしまった。
すると、眼前の左側にチャット欄の様なものが現れた。
なので、今度はキーボードLV1を使用して入力してみる。
先ずはビーカーから――全ての病気・呪い等、自身の知る有りと有らゆる全異常状態を入力しエンター。
すると、ビーカーに粒子が集まり光り輝きだした。
次に、三角フラスコをダブルクリック――同じように左側にチャット欄が現れたので入力。
今度は、全ての傷・欠損・消失部位を再生し完全回復と入力しエンター。
同じく三角フラスコに粒子が集まり光り輝きだした。
最後に天秤。意味不明だが、ダブルクリック――同じようにチャット欄が現れたが、題名に付加価値と記載があった。
なので今度は――ビーカーと三角フラスコに入っていない、この世界における全てを回復と記載してエンターを押した。
すると、ビーカーと三角フラスコが合わさり、天秤が虹色の帯を纏いつつ発光しだした。
眩しいと思って双眸を瞑ると、光が治まってきたので――双眸を開けると、眼前に美し容器がゆっくり上から降りてきたので手にする。
「うーん? 初めて作ってみたけれど……思っていた薬、出来たのかな?」
俺は不安になり、どのような薬が出来たのか不明なので一応薬の鑑定をしてみる。
【聖薬剤師スキル 薬、薬草類の鑑定】発動っと。
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薬名 神薬:レインボーエリクサー 色彩 虹色 黄金粒子入り
⇖【詳細】
全異常状態回復(特殊な病気・特殊な呪い・特殊な精神異常を含む)
身体完全回復(欠損及び損失部位も完全再生可能)
上記以外の有りと有らゆるものを完全回復及び再生
専用容器
⇖【詳細】
劣化が全く無く時間停止する専用の透明な容器
内容物を使用すると、光となり消失する
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俺の掌にある容器は 虹色の中に黄金の粒子が浮遊する光り輝く美しい液体だった。
聖薬剤師スキル【薬、薬草類の鑑定】で見る限り、この神薬なら恐らく第二王女の病も完治する筈だ。
明日王様に渡すため、俺は薬をアイテムボックスに収納した。
そう言えば確かアイテムボックスの機能も更新したよな。
ベットの上で、何度も使用しているアイテムボックスの機能追加を確認する。
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・無限アイテムボックスLV1
追加機能 ⇖【詳細】
自動整理及び、分別機能向上と自動取得
倒した魔獣や魔物、取得物の仕分け機能
【魔物等の自動解体機能】⇖【詳細】詳細説明文に移動
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【スキル マウスLV1】のカーソルを、【詳細】の詳細説明文の上でクリック。
すると、説明文が現れた。
詳細説明文
アイテムボックス内の物を取り出す場合
そのまま取り出す・種別又は部位ごとに取り出す【選択可能】
種別? 部位? 何それ?
よく分からないので、実際にクッキーで確認してみた。
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クッキー
最良質な薄力粉
最良質な細目グラニュー糖
最良質な無縁バター
最良質な卵黄
最良質なアーモンドパウダー
愛情・限界突破
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何だよ、最後の愛情・限界突破って……。
まさかとは思うが、メイド喫茶等でよく見るおまじない――メイドさんが詠唱する、愛情魔法が施されているのか?
いや、それ妄想だから……でも、ここは魔法も使える世界――ありえるのか?
まあそんなことは、どうでも良いけど。というか、小麦粉じゃなくて薄力粉?
更に、説明文を読んでみた。
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最良質な薄力粉
⇖【詳細】
小麦粉には 強力粉(硬質小麦)
準強力粉(準硬質小麦)
中力粉(中間質小麦)、
薄力粉等(軟質小麦)等があります。
タンパク質【グルテン】の量によって呼び名に違いがありま
す。
…………。
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……と、長い文章が続く。
もう、いいや。
次は魔物も一応調べないと。
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ボブゴブリン
ボブゴブリンの魔石
ボブゴブリンの骨
ボブゴブリンの牙
錆びた鉄の剣
皮の盾
ボロ布
素材にならない物(削除可能)
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おっ、これは便利だな。
それに、俺が解体する必要が無くて本当によかった。
ハイオークに関しては、最上質な超高級豚肉と書いてあった。
何か祝いの日とかにでも、ハイオークの肉を使った肉料理でもしようかなー。
料理のレパートリーが増えそうで、ウキウキする。
俺は気分が良い状態で、寝る前にアイテムボックスの洋服専用修復ボックスに忍者ロリ服セット(白・黒色)を収納。
そして、少し気になっていた服が有り、シュミーロの愛情セットボックスに手を入れて、その服を引っ張り出す――【着ぐるみセット】自由に動物や聖獣、神獣等に着ぐるみを変身させる事が可能。
これよ、これ、これ!
俺の大好きなモフモフモコモコ達の姿を模した、至高の着ぐるみセット。
その喜びをかみしめて、自らが纏う――モフモフ達と一緒の姿で、共に夢心地を堪能できる。
幸甚の至りである、着ぐるみセット……この服のセットだけは、ロリコンヤロウよ! 俺が許そう。
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着ぐるみセット (多彩色) 使用中 ●
⇖【詳細】
自由に動物や聖獣、神獣等に着ぐるみを変身させる事が可能。
+新
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但し、流石に恥ずかしくて眠る時にしか使えない。
年齢を一度十歳にしてみた。……あれ? まだ動く? 十二歳まで、変更できた。
第一級下位管理者になった事で、年齢の上限が十歳から十二歳に上がったのかもしれない。
全体像で確認すると――単刀直入に言おう。十二歳でも似合う。いや、似合いすぎると言い直そう。
しかし、五歳の容姿は似合うグレードが数ランク上だ。
それに、年齢をコロコロ変えると流石にヤバイ。
赤い飴や青い飴を食べて、大人や子供に変身するヒロイン属性も持ち合わせていない。
それに、五歳の容姿の小さな手にスノーとアイビーがジャストフィットするのだ。
着ぐるみセット、非常に気に入ったよヤロウ君。
早速俺は、着ぐるみセットをスノーに合わせて変身させた。
にゃん。にゃん。にゃん。何匹ものスノーに似た幼虎が現れる。
俺が寝転ぶと、可愛い幼虎達が群がり幸せな気分になる。
ぼっふん! っと、幼虎の幻影達が消える。
そこに現れたのは、デフォルトされたスノーの着ぐるみを着た俺だ。
美幼女の演出の中で、可愛い物×可愛い物=絶対の正義だ。
この可愛さに勝てる服はないだろうと思う……たぶん。
俺の中ではだが、と言っておこう。
まあ、俺のモフモフフワフワ好きの心を擽る服だから仕方がない。
世の中には、もっと可愛い服は沢山あるだろう。
他人から見れば、女神サラの身体に似合う服はもっとあると思う。
いや、本当に。だから、俺を責めないでね。って俺は誰に言っているんだ。
この着ぐるみセットも身体に力が漲る感覚がある。
漲るにも色々あるが、今まで着ていた服とは違った感覚だ。
なんて言えばいいのだろう? 野生の力が溢れてくる? 魅惑なフェロモンがでる? ……少し表現が難しい。
俺は、野生児ではない。だから、表現ができない。と、言っておこう。
兎に角、普通に力が漲る感覚ではないのだ。
「スノーと一緒の、フワフワ親子の完成ばい! ウフフフ、うちってバリ天才ばい!」
「リリー様よくお似合いです。うにゃん!」
スノーが褒めてくれるなか、シルクがすかさず感想を述べる。
「バカな事言ってないで、子供は早く寝なさい」
「シルク、見て見て。よかろーもん。この服は、リリー的にポイント高いけん!」
「はい、はい。可愛い、可愛い。可愛いから、早く寝なさい」
何かシルクに、もの凄くバカにされた気がするのだが……。
俺は、満足してフワフワのスノーとアイビーを抱いて幸せな顔をして一緒に眠るのだった。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
誤字脱字をご報告下さる皆様方も、本当に感謝致します。
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リリー「シリュキュ、にあってりゅ?」
シルク「ふぁー……なに? 寝言?」
リリー「にぇー、シリュキュも触ってみりゅ?」
シルク「ひゃぁー、リリー抱きつかないでよ……」
シルク でも、気持ちが良いかも――――。――――。――――。
そして、そのまま朝までぐっすりと快眠できたシルクであった。
シルク たまには、リリーの着ぐるみセットの上で寝るのも良いかも……。




