前へ目次 次へ 2/41 巻頭引用・平坂町略図 「我々の祖(おや)たちが、此國(このくに)に渡つて來たのは、現在までも村々で行はれてゐる、ゆいの組織の强(つよ)い團結力(だんけつりよく)によつて、波頭を押分(おしわ)けて來ることができたのだらうと考へられる。我々の祖(おや)たちが漂着した海岸は、たぶの木の杜(もり)に近いところであつた。其處(そこ)の渚(なぎさ)の砂を踏みしめて先、感じたものは靑海(あをうみ)の大きな擴(ひろ)がりと、妣(はは)の國への追慕とであつたらう。」 折口信夫『上代日本の文學』 ―――――――――――――――――――――――――― 平坂町略図