表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
笑顔の破壊力が物理的な破壊力!ー世界最優の兵器は、少女の笑顔でしたー  作者: ぽこむらとりゆ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/113

笑顔の破壊力 lv.60

 ドッカーーーンッ!!


 一瞬で数十体の魔物が消え、魔力石に変わる。


 少し走ってジャンプし、上から魔物を狙い撃つ。


 身体強化で上がったジャンプ力は使える。


 クロエが用意してくれた靴も、質が良く、サイズもぴったりで動きやすい。


 ドッカーーーンッ!!


 1発撃つ度に、数十個の魔力石が落ちる。


「ははははっ! 楽しい!」


 私は幸せだ。


『核』の位置を確認する必要は無い。


 そんな事をしなくても、『核』もろとも吹き飛ばせば良いのだ。


 結界の外からの攻撃であるため、私に危険も無い。


 ドッカーーーン!!


 バラバラバラバラと魔力石が落ちる音が聞こえる。


「ははははは! いっけー!」


 ドッカーーーーン!!


 バラバラバラバラバラバラ。


 魔物が魔力石に変わる。


「ちょっと待って! レイルちゃんストップ! 魔力石の回収を優先するよ!」


 ゼンが大きな声で言った。


 ふと、ゴウカを見ると、物凄い数の魔力石が散らばっている。


 100は余裕で超えているだろう。

 

 私は眼鏡をかけた。


「はは。そうですね。楽しくて、つい夢中になっちゃいました」


 顔の緩みがおさまらない。


「ご主人様! こんなに早いペースで魔物を倒されるなんてすごすぎます! ルルは今、ご主人様の楽しそうなお姿を見られて嬉しいです!」


 ルルが駆け寄ってきた。


「私は倒すというより、倒させてもらってるってくらい楽しんじゃってるよ。少し自重しないとね」


 少しやりすぎたか。数発しか撃っていないのに、相当数の魔物が消えた。


「いえ、【ゴウカの魔物】の殲滅をしに来たので、自重する必要なんてありません。むしろ丁度良いくらいですよ。流石レイちゃんです」


 オルレアは目を輝かせている。


「ありがとう。結構倒したと思ったけど、魔物の数が減った気がしない。あれからどれだけ増えたんだろう」


 私はゴウカを見回した。


 神力を撃ち込んだ場所に魔物はいないが、少し離れると、沢山の魔物がいる。


 結界沿いには、結界を取り込もうと凄い数の魔物が集まっていた。


 ゼンは忙しそうに魔力石を集めている。


「少し休憩しててよ。ここの回収が終わったらアークの方に行くから、今レイルちゃんが動くと、魔力石の回収が追いつかないかもしれない」


 ゼンが言った。


 魔力石の回収の事を軽く考えていたが、これはゼンの負担が大きい。


「これだと、ゼン様が大変ですよね。今はまだ結界寄りの魔物だけですけど、中心に近付くと、魔物も増えて危険も多いと思うんで、魔力石は今ある分だけ集めて、これから出る物は諦めましょう」


 私は中心部を見ながら言った。


 中心に行くにつれ、魔物の数も増える。


 魔力石の回収に行ったゼンが不意打ちをくらうかもしれない。


「そうだね。ぼくも、まだ何がいるかわからない所に飛び込むのは怖いな。とりあえず、アークの方の魔力石を回収して、集めるのは終わりにしようか」


 そう言ってゼンは、指をパチンと鳴らすと消えた。


 私は、眼鏡を外し、結界沿いに走った。


 結界に張り付いている魔物を見つけると、指をさし、照準を合わせ、笑った。


 ドッカーーーンッ!


 魔物が吹き飛ぶ。その場には魔力石だけが残った。


 結界を(また)いですぐであれば、私でも簡単に魔力石を回収できる。


 近くにある魔力石だけを拾い、腰袋に入れた。


 拾える範囲は拾っておかないと、もったいない気がする。


 結界は空気のようで、触っても何も感じない。その結界に阻まれ、こちらに来られない魔物を見ていると不思議な気分になる。


「『聖女の結界』すごいな……」


 私が呟くと、


「本当ですか……? 嬉しいです……レイちゃんが……褒めてくださるなんて……【ゴウカの魔物】は閉じ込めても……結界を取り込まれてしまいますが……他の魔物は……完璧に閉じ込められるんですよ」


 いつの間にかオルレアがいた。


 しんどそうに息をしているのを見ると、私に着いてきていたらしい。


 身体強化のある私が普通に走っていたのに、ここまで来たオルレアの根性に脱帽だ。


「【ゴウカの魔物】は規格外の突然変異ですからね。正直ルルも、この結界は優秀だと認めざるを得ません。他の結界はくぐるときに違和感が出たりしますが、『聖女の結界』の透明度は目を見張るものがあります」


 ルルもいた。


 当たり前のように解説している。


「2人共来てたんだね。まさかここまで着いてこられるとは思ってなかったよ」


 私は眼鏡をかけながら言った。


「当たり前じゃないですか! ルルはご主人様の勇姿を目に焼き付けるためなら、どこまでも着いていきます!」


 ルルが興奮気味に言うと、


「私には、レイちゃんを守る義務がありますので……何があってもレイちゃんに着いていかなければいけません」

 

 オルレアが呼吸を整えて、ゆっくりと言った。


「魔物がこっちに来る事はないと思うけど、少し下がっててね」


 と言ってから私は眼鏡を外し、少し走って、結界に張り付いている魔物に照準を合わせた。


「はははっ。まだまだ湧いてくる!」


 ドッカーーーンッ!


 バラバラバラバラバラバラ。


 また走り、照準を合わせる。


 嬉しくて笑ってしまう。


 私の神力は、ずっと笑顔でいたら撃ち続けられるわけでは無く、一度笑うごとに撃てるのは一発だ。


 撃つたびに、落ち着いて表情を戻さなければならないのが、とても不便だった。


 結界に張り付いている魔物を吹き飛ばす。


 結界の中に入り、拾える範囲の魔力石を拾って腰袋にいれる。


 結界の近くでしか回収できない為、殆ど放置する事になるが、仕方ない。


 魔物に神力を撃ち込むのは楽しいけど……。


 もう少し手応えが欲しい。


 ただ、そこにある(まと)を撃つだけでは物足りない。


 だが、強い魔物が出てきても困る。


「はあ……」葛藤していると、ため息が出た。


 私は、眼鏡をかけて、ルルとオルレアのいる所に戻った。


「結構倒したし、一旦ゼン様とアークと合流しよう」


 と2人に言い、私達は歩いて元いた場所に戻った。

 

 元いた場所には、ダンと、すでにアークとゼンもいた。


「2人が倒した魔物を合わせると、400体程になるから、この調子だと今日中に【ゴウカの魔物】を全滅させられるかもしれないね」


 ゼンが嬉しそうに言った。


 400体。いくらなんでも増えすぎだ。


「そんなに増えていたのですか……。ゴウカに溢れる魔力を吸収しているにしても、早すぎます!」


 ルルが怒りを込めた声で言った。


「俺達もその原因について話していた所だ。異常な事が起こり過ぎてるから、これから先も予測不能な自体が起こるだろうな」


 アークは、ゴウカの魔物達を睨みつけている。


「わたくしの推測ですが、消えた魔力石が今の異常の原因だと思われます。魔力石には、その魔物の魔力が全て残されています」


 ダンは、【ゴウカの魔物】の真っ赤な魔力石を手に持ち言った。


「こちらは、先程レイル様が置いて行かれた魔力石を拾った物ですが、これは『手付かずの魔力石』なので、普通ではありえない量の魔力が蓄えられています」


 そう言っていつもの笑顔でこちらを見た。


 大体の魔物は戦闘の末、核を破壊されるが、【ゴウカの魔物】は、魔力を使う事なく『核』を破壊されている為、魔力が減っていない状態で魔力石が落ちている。


 その魔力石の状態を『手付かずの魔力石』というらしい。


「『手付かずの魔力石』……。ん? 私が置いて行ったって、さっきダンが近くにいたって事ですか? 全然気が付かなかった……」


 私が魔力石を置いて行った場所は、今ダンがいる場所から少し距離がある。


 私達は、その場所から歩いてここに戻って来ているのだから、ダンに会っていないとおかしい。


「さっきのは執事でしたか。何かの気配はありましたが、悪い気配では無かったので放っておきました! 少し気になっていたので、気配の正体がわかって良かったです!」


 ルルはダンに言った。


 ルルは周辺の気配を感知できる。


 私は全くわからなかったが、ダンの事を認識していたらしい。本当に完璧超人だ。


「フッ。流石ルル様ですね。バレていましたか。完全に気配を消したと思っていましたが、わたくしもまだまだ修行が足りませんね」


 ダンは嬉しそうに言った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ