【20】
今週は投稿出来ました、またお暇があれば読んでみてください。
「8、830…!?」
「い、いえ、測定器が壊れているのかもしれないよ!?」
「私が測った時は壊れてませんでしたが!?」
エリーヌが確認慌てて自分の手を魔力を測定するためにMCTに手をかざす、カミラの持ち物だ、もちろんエリーヌも登録してある。
その測定結果はやはり720だった。
「壊れてない…」
「え、え!?でも、わたしの魔力量がとんでもない事に!?」
「と、とりあえず高級料理店予約してきます!」
「なんで!?」
珍しく取り乱すカミラ、そしてまた、エリーヌも珍しくツッコミを入れている。
「と、とりあえず落ち着きましょう!」
「う、うん」
三人とも深呼吸をし、心を落ち着かせる、暫くすると三人とも落ち着きを取り戻した。
「…なにやらとんでもないことになってしまいましたね」
「あの、それならわたしの弾丸はどのようになるのでしょう?」
「分かりません、弾の速さ、弾数は魔力量によって変わります、しかしそれ程の魔力量になると、仮説もたてられないです」
「それなら行くところはあそこしかないね」
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アリアたちは家から10分程経ったところにある建物、何やら訓練場にも見える。
「ここは射撃場だよ、とは言っても銃系統の魔術を使う人達は少ないから滅多に人は来ないけど」
確かに辺りを見渡しても今のところ人はいない。
「あの、大丈夫なのでしょうか?」
アリアの手には先ほどの銃を握りしめられている。
「先程も言った通り予想も出来ませんからね、お手並み拝見と言った所です」
射撃場では様々なターゲットが出てくる方式だ、その数は桁知れず何体でも、何十体と一度に出てくることもある。
「では、始めます」
アリアがスタートボタンを押すと、合図の音が三度鳴り響き、ターゲットが一つ現れる、しかしそれは出てくると同時に破壊されていた。アリアの発射した弾丸が速すぎて目で追うことが出来なかったということだ、今の速さを見る限り人間の身体能力では目で追うことは不可能だろう。
「な、なに、今の」
「うーん、敵には回したくない人材ですね…」
暫くするとターゲットの数は増え一気に50体程出てくる、しかしアリアは何一つ動揺せず引き金を引く、魔力さえあれば一度にいくらでも弾を発射出来る代物だが、アリアの魔力量では約50弾もの弾数を瞬時に生成出来る。それはもはやショットガンの形態など要らないようにも見える。
10分程経った頃、終了の合図が鳴り響く。
「終わったー」
カミラとエリーヌは呆然としていた、結果が表示されているモニターには【Perfect】と記述されている。
カミラがこっそり難易度を最大にしていたのだが、それですらパーフェクトならば今ここに最強の魔銃使いが生まれたという事になる。
その上魔術を打ち消せるとなれば、現状でアリアに勝てる者は何処にもいない事となる。
「なんだか今日はびっくりする事が多いですね…」
「う、うん、これならエルミニアはかなり楽かな…?」
「えぇと、自分でも驚きですよ」
射撃場を出て家への帰り道、エリーヌはカミラに話しかけた。
「やっぱりさっきの料亭の予約入れておいて」
「はい、そう仰ると思って、先程予約しておきましたよ」
その後、三人は服を着替えるために家へ帰っていった。




