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【菅谷莉乃愛視点】いいなぁ

申し訳ありません。

1話飛ばしてしまいましたので割り込みでこの話を投稿します

「りのあ撮るよー?」


「おっけー!」


「3.2.1 はい回った!」




わたしは華蓮の合図に合わせてスマホで音楽を再生して、音楽に合わせて踊りと言っていいのかかリアクションと言うべきかわからないような動きを加える。




今日はショートムービー投稿用の動画を10本まとめて撮って、幼馴染チャンネル用の動画を撮る予定だ。




この前開設したRinoチャンネルは既に登録者が3万人を超えて、既に収益化できる状態となった。


あっくんみたいに生配信をしているわけではないので、投げ銭とかはないのだが、広告の収入が入ってくる。



視聴者層はRinoのSNSアカウントのおかげか、女性の比率が非常に高く若い人が多い。


だからか、ショートムービーの再生数も高く、ショートムービーも投稿していこうと言うことになった。




Rinoチャンネルの方は、美容や洋服のことを中心に、クラスメイトとの動画なんかもあげている。


そしてもうすぐ学年末テストなので、アークのお勉強講座も上げた。



そっちは別の意味で大反響となっている。


だって、実践してみると皆答えがあっているのだ。



最初は美容や洋服の動画の方が再生数は良かったが、コメントで『やばい』『何故か合ってる』みたいなコメントが増えてきたところで、再生数がどんどん上がっていった。



次第に、他の教科もやって欲しいなんてコメントも多くなり、アークの配信でコメントする人まで出てきた。





「おっけー! これで10本分は大丈夫!」


「ショートムービーは短いからいっぱい撮れるねー」


「そうだね! この後は幼馴染チャンネルか。何やるの?」


「ノープラン!」


「まぁそれがいいかもね(笑)」


「だよね(笑)」


「あっくんとの約束の時間まではまだ時間あるね」


「そうだねー、なんかお菓子持ってくるよ!」


「ありー!」




思ったより早く終わったので、お母さんにお菓子とコーヒーをもらってきて華蓮と部屋でRinoチャンネルを見ながら、あーだこーだ話していた。



幼馴染チャンネル何しようかな…。




あっくんはこの前アークで、雪菜とOPEXの配信をしていた。



後から話を聞いたら、なんか雪菜がチーター? にストーカー? されていたみたいで、それをどうも助けに行ったようだ。


わたしはアークの配信アーカイブで少しだけ見たが、ゆきはとプロゲーマー? と、斎藤って人とやりあってたみたいだ。



あっくん達が負けてしまうこともあるのだが、勝つこともある。


コメント欄を見る限り、結構すごいことのようだ。




結局3時間ぐらい配信していたみたいで、その間3人でずっとOPEXをやっていた。



ゆきははいいなぁ。




わたしゲームなんて、からっきしできない。


多分、癪だけど、田原達より下手糞だ。


だってほとんど触ったこともない。




ゲーム一緒に出来ると、あっくんとあんなに長いこと一緒に何かやれるんだなぁ。


そう思うとゆきははいいなぁと思ってしまう。



しかもゆきはは、転生前のあげは時代からずっとアークとゲームをやってきていて、もはや視聴者さん公認みたいな感じだ…。




で、でも!


わたしはあっくんと一緒に住んでるし!!


雪菜だってすごくいい子だし!!!




わたしはそう思いなおって、首元のネックレスを見つめた。


華蓮が一緒だからいつもみたいにつまんでジーっと見ることは出来ないけど…。




「りのあ、そろそろ時間だからパーティールーム行くー?」


「そ、そうだね! あっくんに声かけてくる!」




わたしはそう言って慌てて部屋を出た。


危ない…。


また華蓮にからかわれるところだった。




あっくんの部屋のドアをノックすると中から返事が聞こえたのでドアを開ける。




「そろそろ撮るよ!」


「う、うん。何撮るの?」


「お楽しみ!」


「そ、そう…」




そしてわたしと華蓮は先にパーティルームに向かい、華蓮はカメラをセットして録画を開始する。


始めて(初めて)投稿した幼馴染チャンネルの動画は、アークの視聴者もいるからかものすごい再生数だった。


チャンネル登録だって8万人を超えている。


華蓮と色々相談したが、やはり陰キャと陽キャが出た方がいいということで、今回も隠しカメラスタイル!




暫くするとあっくんがパーティールームに入ってきた。




「今日は何撮るの?」




あっくんはそう言いながら椅子に座る。




「決めてない!」


「えー…」


「何がいいかな?」


「俺に実写のゲーム以外の企画を求められても…」


「テストの解き方はRinoチャンネルになったもんねぇ」


「まぁあれは、視聴者に学生が多いRinoチャンネルの方がいいと思うし」


「でも、あれめっちゃ伸びてるよ?」


「みたいだね」


「やっぱりあのテストの解き方やばいんじゃない?」


「そうなのかなぁ? まぁ公式のない国語だから、他の教科よりインパクトはあるとは思ったけど」


「他の教科もやって欲しいってー」


「まぁ別に隠したいわけでもないし、それは別にいいんだけど、今日はどうするのさ」


「んー…買い物でも行く?!」


「ネットで買えるじゃん…」


「ご飯でも食べに行く?!」


「別にここでいいじゃん…」


「あー! カラオケでも行く?!」


「俺ここから華蓮さんのスマホ越しに聞いてるよ…」


「もー!!!! 一切外に出る気ないじゃん!!」


「できることなら、一生外に出ないで生きて行きたいよ…」


「じゃあどうするの! わたしの案全部だめじゃん!」


「どうするって言われても…俺ゲームしかできないし……」


「あー!!! ゲームやろうよ!!!」




そうだこの手があった!


幼馴染チャンネルであっくんにゲーム教えてもらえばいいんじゃん!




「えぇ…」


「OPEXはちょっと難しそう過ぎるけど、あっくん他も持ってるじゃん!」


「まぁそうだけど…」


「教えてよ!」


「えぇ…りのあゲームなんてほとんどやったことないでしょ?」


「ない!!」


「…」




すると華蓮が、笑いながら話し出した。




「おっけー! 今日も最高!」


「まじ?」


「え? なにが?」




あっくんがそう聞くので、わたしはカメラが置いてある方を見て手を振った。


あっくんもそっちを見て、そしてうなだれた。




「まじか…」


「ふふふ! この前のやつもすごい評判よかったからね!」


「じゃあ、ゲームはいいの…?」


「いや、それはやろう! なんかあるでしょ!」


「やるんだ…ちょっと準備が必要だよ…モニターとか持ってこないとだし…あ、ここ切ってくださいね華蓮さん」


「もち! 一緒の家に住んでることはバレないようにだよね!」




華蓮は親指を突き上げて言った。




その後3人で、あっくんのモニターやノートパソコンやゲーム機を持ってきてセッティングし、ゲーム画面の録画とゲームをしている私と教えているアークの動画を撮った。


モニターに映ってるゲーム映像って録画できるんだね。


なんかあっくんが色々セッティングしてくれたけど、びっくり。




しかしあのゴーカートゲーム難しい。


だって直ぐに下に落ちちゃう!!


しかもなんか曲がると体まで曲がっちゃうし、ジャンプするときは自分もなんか力が入っちゃう…。



それをみて華蓮が爆笑して、あっくんも隠しながら静かに笑ってた。


くっそー!



試しに華蓮にもやらせたが似たようなものだった。



そしてわたしは爆笑した。


確かにあれは見てると面白いわ。


なんで曲がるときに自分まで曲がる必要があるんだと(笑)




こうして今回は少し長めになりそうな、幼馴染チャンネルの動画の撮影を終えた。

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