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【中里雪菜視点】ドキッと

そしてホールが暗くなり動画が流れた。



動画は前回と違う構成になった学校のシーンから始まり、日常の遊んでいるシーンになり、そこから美容室のシーンで、恐らく表参道であろう場所での撮影を撮影するシーンと流れていき、Rinoに関する女子高生の評価があり、最後に雑誌の1ページがアップされる感じで「3-8 菅谷莉乃愛 Rino」と表示された。




相変わらずすごいクオリティな上に、学校より音響がいいので、今回は音も結構よく、もはや映画館みたいだ。




司会1:「まさか動画が変わるとは……」


司会2:「でも相変わらずのハイクオリティですね…」


司会1:「ということは今回の変化後は僕たちも初見と言うことになりますね」


司会2:「そうですね…菅谷さん…Rinoには文化祭でも度肝を抜かれましたが、今回はどうなるんでしょう…」


司会1:「そうですね…。それでは! 菅谷莉乃愛さんよろしくお願いします!」




と司会の人が言うと、ステージ脇から莉乃愛ちゃんが出てきた。



うわーーーーー!!!!


本当のモデルみたい!!!!


なんかオーラみたいのやばくない?!?!




司会2:「ちょ、ちょっと声かけて言いのか我々ですら困ってしまう雰囲気ですね…」


司会1:「そ、そうですね…。これはまた…。で、では、菅谷、いや、Rinoさんですかね…アピールタイムをお願いします…」




そう司会が言うと、莉乃愛ちゃんはマイクを受け取り、




「こんにちは。wiwiでモデルをやっているRinoです。今日はよろしくお願いします!」




と、いつもとは違う丁寧な言葉で喋り、ニコッと笑って片手を肩の方をつまんでポージングした。




するとホールは、




「やばすぎ…」

「てか生Rino細すぎ…」

「雑誌じゃわからなかったけどめっちゃ胸ない?」

「生Rino神々しい…」




と、もうザワザワを通り越して、皆感嘆していた…。




少し客席が落ち着いたタイミングで、




「今日は、マルアのニットトップスにデモーダのコーデュロイミニスカートで、ルゼクシーのミドル丈のコートだよ。全部で25,000ぐらいだから、結構どの服にも合うし、まだ売ってると思うから皆よかったら見てみてください」




と莉乃愛ちゃんは言いながら、違うポーズをとった。


すると会場の皆がスマホで写真を撮影する。




「何か質問あれば答えますね!」




と莉乃愛ちゃんが言うと、何人もの女子が手をあげた。




司会1:「えっと、これは我々に行けと言うことですね!」


司会2:「では俺行ってきます!」




そういうと司会の一人がホールの客席に降りていき、目についた手をあげている女子にマイクを渡す。




「り、Rinoさん初めまして! wiwiでRinoさんの着てる洋服良く買います! ちなみにファンデーションは何を使ってますか?」




と女の子は質問した。




「ファンデはね、今日はfourrrのリキッドタイプを使ってるけど、いつもはcun makeの1,000円ぐらいのやつ使ってるよ! 普段は結構薄めに使って、誰かにドキッとさせたい時にちゃんとメイクしたらギャップが産まれるようにしてるかな」




莉乃愛ちゃんはそういうと顔に手を当てて、また違うポーズをとった。




「あ、ありがとうございます!」


司会2:「それでは次の方はー」




というと再び手があがった。


その後も何人かの質問に莉乃愛ちゃんが答えつつ、その回答にあった感じのポージングをしてと続いた。




「雪菜あれはプロだ」


「プロだね…」


「流石wiwiモデル長いことやってるだけあるね…」


「私も初めて見たけどすごいんだね…。もう雰囲気が全然違うもん」


「あの超フレンドリーなりのあちゃんが、女子の私ですら声をかけにくい雰囲気になったよ…」


「そ、そうだね…」




そうして文化祭とは全く違う盛り上がりを見せた。




司会1:「それでは会場の時間の都合上、ここでRinoへの質問は終了とします!」




と放送部の人が言うと客席からは「えーーーー」とブーイングが飛んだ。


すると莉乃愛ちゃんが、




「この後、1-3の写真撮影くじ引きでイベント会場にいるから、写真撮れなくても声かけてくれれば質問なんかは答えますね!」




と、ニコッと笑ってポージングした。


なんの小道具もないポージングをこんなに複数種類やれるのは、プロじゃない私から見てもすごい…。




司会2:「はい、それでは、神原さんいらっしゃってください!」



司会の人がそう言うとステージ脇から男子生徒が出てきた。




そして司会が二人を真ん中に立たせて、




「東野高校、今年のミス&ミスターコンテスト1位の、神原さんと菅谷さんでした! 皆さん大きな拍手をよろしくお願いします!」




そういうと、今度は大きな拍手がホールに鳴り響いた。






「やばかったねー」


「りのあちゃんはすごいなー」




そんなことを言いながら私と詩織は、他の女の子達の外に出る波の中歩いてた。



そしてホールを出ると、「アークのOPEX講座の整理券はこちらからお並びください」という看板を持った男の子の後ろに既に50人ぐらいの列ができていた。




「このあと会場セッティングしてアークさんだね」


「こっちもすごいことになりそう」


「もうなってるよねこれは…」


「たかだか商店街のイベントで、若い男子がこんなに並ぶなんてあり得ないもんね…」




そして私達は、彩春達のクラスの模擬店を見に行った。





だが、近づけもしなかった。





もう人だかりが凄いのだ! 女子の!!!



途中で莉乃愛ちゃんが来たのか、人だかりはさらに盛り上がり、とても近づけない。




しょうがないので私は彩春に電話した。


出るかな…。




「あ、おねーちゃん!」


「あ、彩春今大丈夫?」


「今休憩中!」


「あのね、模擬店の前らしきところまでは来たんだけど、人だかりが凄くて近寄れもしないんだよね。だからちょっと見れないかも…」


「あ、そしたら裏から来なよ! この建物の裏の裏口から入れるようなってるからそっち回って! 私行くから!」


「い、いいのかな?」


「いいよ! 私もこれおねーちゃんに見せたいし!」


「わかった」




そして私は詩織と裏に回ると、そこにはスーツ姿の彩春がいた。


え、結構格好いい。


というかかなり格好いい!!




「おねーちゃんどお!」


「カッコいいー! 詩織写真撮ってもらえない?」


「いいよーん!」




そして私は彩春と二人で写真を撮り、裏から少しだけ模擬店を見せてもらった。



いや、これ模擬店か…?


もうテレビのドラマの撮影現場とかで見る、ドラマのセットの小さい版じゃん……。


もはやくじ引きの方が異質だよ…。




すると裏から覗いてた私達に気付いたのか、セットの椅子の所で女の子と写真を撮っていた莉乃愛ちゃんが、ニコッと笑ってこっちに手を振った。



やばぁ…。


なんか莉乃愛ちゃんじゃなくて、Rinoっていう芸能人に手を振られたみたいで、女なのにドキッとしちゃった。




しかも服装が、腰辺りにベルトが付いてる黒いAラインのDeorのミニスカートに、一目でDeorとわかるニットで、大きな丸いだて眼鏡をしている。


全身いくらだろこれ…。


もう芸能人? 有名キャバ嬢? と言う感じだ…。


確か部活費みたいなイメージで湯月くんの両親が出してくれたって言ってたけど…。


それにしても高そうだけど…。


湯月くんも湯月くんの家も少しずれてるのかな……。




「ブランドガチガチでってこっちからお願いしたんですけど、菅谷先輩やばすぎますよね。もう雰囲気しかない…」




といつの間に私の横に来ていた茜ちゃんが声をかけてきた。


てか茜ちゃんもすごい格好いい。




「すごい雰囲気だよね」


「しかも私達女子ホストも結構人気で普通に写真撮ってるんですよね」


「茜ちゃんも格好いいもんね!」


「あ、ありがとうございます!」




そして私と詩織は、彩春のクラスの模擬店の様子を裏から少し見て、模擬店をあとにした。




「いやー地元の商店街のイベントじゃないね」


「本当にね。でもすごい集客になってるんじゃない?」


「だろうねー。あ、アークさんの応募券もらえるパン屋さん見に行く?」


「あ、OPEXパン普通に買いたいかも…」




そうして私達は商店街の出店エリアに向かい、少しお腹も空いたので二人でチーズハットグを食べた。


もう完全にどのお店も今日に合わせて商品変えてきてるよねこれ…。


こんなのこの駅前で売ってるの見たことないもん…。





そしてベーカリーTAHARAの出店の前には行けなかった。






丁度ビンゴの時間と重なってしまったようで、すごい数の男性がいて、とても突っ込む気になれなかった…。



残念だが諦めて、暫く他の所を見て回り解散した。

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