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風に恋して  作者: 皐月もも
第七章:嵐が去るとき
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Extra*Happy Wedding*

「レオ……緊張する」

「大丈夫だ。俺が隣にいるだろ?」


リアはレオの腕にギュッとしがみつく。先ほどから不安そうに瞳を潤ませるリアと、リアの肩を撫でて落ち着かせようとしているレオ。


『うー!まー、ぱー!きゃはっ』


そんな2人の周りをルカがくるくる風になって吹き、飾られたたくさんの花たちを揺らしていく。色とりどりの花びらが、2人に降り注ぐ。


「ルカ様、あまり強く吹かれると花が散ってしまうので……」


セストが困ったように後ろから声をかける。

今、レオとリアがいるのは城の一番大きなバルコニーへとつながる窓の入り口。そのバルコニーを埋め尽くす花の上でルカが遊んでいるのだ。いや、祝福しているのかもしれない。

今日は王妃が誕生する日。

リアは純白のドレスに身を包み、レオはタキシード。

そんなヴィエント国王と王妃を一目見ようと、下の広場からは明るいざわめきが聴こえてくる。

城の庭はヴィエント国民と王妃となるリアの故郷からマーレ国民も集まり、人が溢れかえっている。

それも、未来の王子がすでにリアのお腹にいることが噂になっているらしく、広間の熱気は今までにないほどに膨れ上がっていた。


「やっと婚約者から卒業だな?」

「レオのせいで順番が逆になっちゃって、どうしよう……」


先ほどからリアが心配しているのは主にそれらしい。人前に出ることが苦手なリアだから、国民の前に出るのが不安なのかと思っていたのだが……


「俺の、せいか……?」


レオが眉をひそめると、セストがクッと笑ったのがわかった。それを睨みつけるとセストは涼しい顔をして姿勢を正す。


「リア、大丈夫だ。この歓声はみんなが祝福してくれている音だろ?」

「うん……」


レオがリアの頬にキスをすると、リアの表情が少し和らいだ。


「お2人とも、そろそろお時間です」


セストの声が響く。


「さぁ、行くぞ」

「うん」


そして2人の姿がバルコニーに現れると、一際大きな歓声が上がった。割れんばかりの拍手を受けて、リアがホッと力を抜く。

2人は手を取り合って、国民へと礼をして、レオが挨拶をしていく。

そして、止まない拍手と歓声の中、『きゃははっ!』と楽しそうな風が吹き抜けた。

国民たちが1輪ずつ持っていた花の花びらが、ふわりと舞い上がる。それは空を覆いつくすように浮かんでレオとリアに降り注いで。


その小さな王子の祝福の中、2人は口付けを交わした――


最後まで読んでくださった方、どうもありがとうございました。

この作品は私の処女作です。この度、改稿をして少しは読みやすくなったのかなぁと思ってはおりますが、まだ至らぬ点も多々あったかと思います。

少しずつではありますが精進します。

ありがとうございました!

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