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第19話 異変・1


 ホーンラビットの討伐の為、王都の外に出て来た俺と主。

 目的のホーンラビットは、探し始めて直ぐに発見する事が出来た。


「主、見つけました。アレがホーンラビットです。よく飼われていますノーマルラビット種とは違い、凶暴性がありあの鋭い角で勢いよく突進する攻撃は、岩も砕くので注意してください」


「は、はい。あの、ゴブタ君どうしたら良いと思う?」


「そうですね。ここは森の外ですので、主が得意な火系の魔法で討伐をおススメします。ホーンラビットの討伐部位は、あの角ですが岩も砕く程の固い角ですので火で燃えたとしても大丈夫です」


 俺の言葉に主は「分かったよ」と言って、杖をホーンラビットの方へと向けた。

 野生で育ってきたホーンラビットは、主の出す殺気にこちらの存在に気が付いたようだ。

 ホーンラビットは、戦闘態勢になり牙を出してこちらへと走りだした。


「ご、ゴブタ君!?」


「大丈夫です。主、魔法を放ってください」


 そう言いながら、近場に落ちていた石を拾いホーンラビット目掛けて投げた。

 それにより怒りの矛先を俺に変え、突進してこようとした。


「火の玉よ出ろ!」


「~!」


 しかし、その前に主の魔法が完成してホーンラビットの胴体に直撃。

 8割の成功率の確立を突破して成功した魔法は、魔物を焼き殺した。


「おめでとうございます。主、ちゃんと魔物を殺せましたね」


「う、うん。相手が可愛くなかったから、躊躇わずに行けたよ……でも、こっちを見る前の状態だったら失敗してたかも……」


「主が魔物を倒せる基準は、可愛いか可愛くないかって基準何ですか?」


「だっ、だってウルフ種とか可愛いでしょ?」


 まあ、確かに主の言う事も分からなくもない。

 ウルフ種やワイバーン種等を、可愛いと言う従魔使いを見た事もある。


「でも主、他の方でも可愛いと思っていても戦う時は戦っていますので、いざという時はちゃんと戦ってくださいね」


「が、頑張ります……」


 その後、残りの目撃情報があったホーンラビットを探して歩き、無事に依頼に書いてあった数倒す事が出来た。

 依頼を無事に終え、後は王都に帰るだけとなったが、俺は先程からずっと違和感を感じていた。


「ゴブタ君、どうしたの?」


「……いえ、何でも無いです。多分、気のせいだと思いますから帰りましょうか」


 俺の様子が変な事に気が付いた主にそう言い、王都へ早く帰還しようとした。

 その次の瞬間、俺は全身に殺気を感じ取り、後ろをバッと振り返った。


「ゴブタ君、今のって何!?」


「主、ここは危険です。早く、王都に戻りましょう!」


 主も危険な事を感じ、怯えた表情をしていた。

 そんな主の手を取り、俺は全速力で王都へと向かった。

 殺気を放つ何者かは、俺達を襲う事は無く、結局王都まで無事に戻る事が出来た。

 そんな俺達を門兵のリカルドさんは、何かあったのかと感じ取り声を掛けられた。


「アイナちゃん達、何か見たのか?」


「……見た訳では無いのですが、草原地帯の方で何者かの殺気を感じ取ったんです。気配的に、人間では無く魔物なのは分かったのですが何の魔物なのかまでは……」


「そうか、分かった。取り敢えず、新人の冒険者がそっちにはいかない様にしておく、ゴブタ達もギルドに報告してくれ」


「はい」


 リカルドさんからそう言われた俺と主は、リカルドさんに頭を下げて王都の中に入り、ギルドに向かった。

 本来であれば人の居ない時間を見つけて来るが、緊急事態なので人が多い時間帯にギルドの中に入った。

 そしてエレナさんの受付の一番後ろに並び、順番を待った。


「お待たせ、アイナちゃん達って何かあったの?」


 俺と主の様子がおかしい事に、エレナさんも感じ取り声を小さめにそう声に出した。



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