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観覧車
本当は乗りたくなかった
君があんなにお願いするから
とぼとぼ観覧車に向かった
ゴンドラの中には
君の軋む音と
僕の少し荒い息づかいだけ
笑っていたかったはずなのに
話しかけてくれてる声を
聞きたいのに聞こえなくて
曖昧な返事をしてしまう
いちばん辛いのは君なのに
僕だけが泣いている
これからの君を見ていたかった
泣きたくて笑いたい
泣きながら笑えるのは
今日のためなのかな
いちばん上まで来たときにキスをした
そしたら永遠の別れがやってきて
君はシャットダウンして眠りについた
目の前で愛が消えて生まれる




