表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
352/369

怪獣大決戦

ぐぬぬ……





「クロノスッ!?」



 ゼウスの力を手に入れて、イヴと殺り合っていると。

 声とともに空からクロノスは現れた。それは、本当に唐突だった。


 見ると、武器も何も持たずに無防備な状態で現れたのだ。

 という事は、と大体この後の奴の行動パターンは読める。



『クロノスじゃねェか。久しぶり、だなァ?』


「イヴ……か。久しぶり、だな」


『確かお前は、俺の記憶している限りでは別のエリアに居たはずだが? どうやってここまで来たんだ?』


「ああ。いや、特別難しいことはしていないが」


『ってことはお前、自分の力でここまで来た訳か。『超越』―――厄介な力だな』


「流石は主神。分かっていてくれたか」


『当然だ。だが、何故だ? その力を使ってまでここに来る理由はなんだ?』


「クッ……それももう分かっているんじゃないのか? お前にはな」


『……だとすれば。俺はお前にそれをさせる訳にはいかないな』


「邪魔をする、か。まあ、当たり前だろうな」


『速攻で消してやろう。その力を継承されるのは厄介だからなァッ!!』



 クロノスとの会話の直後、イヴは高速で突っ込んできた。

 しかし俺はイヴの動きに警戒していた為、それに対応して即座に動き出す。



「クロノスッ! お前は一旦下がれ―――」


「―――その必要は無いぞ」


「え……っ」



 その感覚は、再び訪れた。

 背中を、トンっ……と叩かれて。そしてやってくる、絶大な痛み―――そう思ったのだが。



「魔王っ!?」


「―――ッ」



 ただ、さっきと違ったのは。

 痛みがまったくやってこなかった事だ。



『な……ッ! この一瞬で、どうやって―――』


「―――どうやら。うまくいったようですね」



 イヴの疑問に答えたのは、意外な人物だった。



『お前は……サキュバスの―――』


「ルインっ!! ど、どういう事なんだ?」



 ルイン―――彼女が不敵な笑みを浮かべながらこちらへやってきたのだ。当然俺はその様子に驚いて声を上げた。



「いえ……先程クロノスの方から念話がありまして。私の虚空の力で、自分を主様の側まで転移させろ……と」


『虚空の……力かッ!』



▶そういう事だ。さあ、これで残るはポセイドンだけだな。


▶あと一体……入りきればいいがなァ〜


▶スキル『超越』―――獲得したぞ。


▶フン……また魔王が強くなったのか。


▶クハハハッ! いいではないか!


▶ありとあらゆる障害を越える事のできる力でもあり、時空間を操る事もできる最強の力……でしたね。確か。


▶勿論、使用に制限はあるがな!


▶皆の力だってクールタイムくらいあるでしょうが。



(ちょ……騒がしいなお前ら!)



 俺の中では8体の神々が楽しそうに会話していてかなり煩くなっていた。

 一度奴らとの意思疎通を切った俺は、すぐにイヴの方へ向き直る。



『―――巫女も解放された、か』


「ああ。俺の仲間たちがやってくれたみたいだな」


『そうか。我が腕でも貴様ら三神は狩れないのか……』


「諦めろ。この状況でお前に勝ち目はあるのか? さっき殺り合って分かっただろ。今の俺とお前の間には大した力の差が無いって。俺の本気と、お前の本気じゃあ互角なんだよ―――だから、諦めてく―――」



『―――フッ』



 ―――パチン!

 そんな、軽快な指を鳴らす音が響く。


 俺の言葉を、遮って。



「―――はっ……! 皆さん避けてくださいッ!!!」



 直後、月夜が叫ぶ。

 一体何事だ。そう、皆はその場で戸惑っていたのだが―――



『何度も言ったよなァ……“遅ェ”ってなァッ!!!』



「「ぐああああああああああああああっ!!!!」」



 地面から現れた、先程の触手。

 しかも一本や二本じゃない。数十……いや、百本近くは伸びているだろうか。そんな、有り得ない数の触手が、近くにいたサタールやマノンたちに襲いかかったのだ。


 地面を砕き、足場は不安定になってしまう。



「ミカエラっ!」


「え、ええっ!!!」



 俺の近くまでやって来ていたミカエラは幸いにも触手攻撃の範囲外に居たらしく、無事に俺の下まで辿り着くことができた。

 が……月夜やセラ、それにサタールたちが無事では無い。放っておけば……あのまま殺されてしまうかもしれない。


(そんな事は、絶対にさせてたまるか……っ!!)



『誰が……誰が本気だと?』


「……ッ?」


『俺はなァ……最初っから本気なんてこれっぽっちも出してねェんだよ』


「は……?」



 そんな事が、あり得るのか?

 確かに俺と拳を交えていたときは、全力を感じられたのに。


 あれが、本気じゃなかった?

 そんな、事が―――



『有り得るんだよ、これがな』


「―――ッ!」



 刹那の世界だった。



「主様っ!!!」


『これが証明だ』



 刹那にして、俺との距離を詰めたイヴはその腕を俺の腹に当てる―――寸前で止めていた。



『不意打ちは好まん。だから止めてやった』


「ぁ……ぁ」



 びっくりして声が出なかった。

 恐怖心からか、体も思うように動かない。


 これが、イヴの本気だと言うのか……?

 いや、この感じはまだ何かを隠し持っているような……そんな気がする。



『次は止めないぞ―――』



 そう言ってイヴは一度後退する。

 と。そのタイミングで、ガネーシャが俺に話しかけてくる。



▶準備、出来たんじゃない?


(……何の話をしているんだ?)



▶ほら! さっき使った私の力よ!!


(ガネーシャの……って、『群喚』じゃ―――あっ!)



▶そう! そうよ!!! あの魔法陣が、召喚準備を整え終わってずっと光ってるのよ!!


(それじゃあ、もう召喚できるのか?)



▶ええ。ぶちかましなさい―――私の力をねッ!!


(了解……何がなんだか分からないが、とにかくやってみる!)




『さあ、これで終わりに―――』



「来い―――『群喚』ッ!!!!」




 俺が叫ぶと、遠くに用意された3つの魔法陣は強い光を放ち始めた。


 一体何が召喚されるんだろうか。

 確かこの力を発動させた時、ガネーシャはアルカナの巨大な姿を見て、これだー!なんて言ってたが……。



▶ふふふ……恐怖に慄くといいわァッ!!!



『な……んだと……ッ!』


「嘘……あれは、ヤバいわよ……?」



 イヴとアルカナは声を上げて驚いていた。

 その、魔法陣から姿を見せた三体の姿に。



「フ……フフフッ! やべぇ……こんな力を使えるのかよ……がれッ!」



 俺はというと、笑いが込み上げてきてしょうがなかった。

 だって、魔法陣から姿を現したのは―――





『GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!』

『GURYUUUUUUUUUUUUUUUUUUUU!!!』

『GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!』






 三体の巨大なアルカナだったのだから。

最弱姫プ更新は日曜日か月曜日になります

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ