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未来へ繋がる第一歩

350話(多分)

ぐだってるの本当にごめんね……




「い……やぁっ……!! 離して……ぇっ!!」


「せら……ちゃん……!!」



 イヴが、奪い取ったアダムの『創造』の力で生み出した不滅の触手うでは今もなお月夜とセラの二人を捕えて離さなかった。



『俺は……我は全てを破壊するッ!!! 全てが“アイツ”の都合のいいように働く世界なんて、もう俺には不要なんだッ!!!』


「ふざけるなよ……ッ!! それじゃあやってる事がアダムと変わらねぇじゃねぇかよッ!!!」


「ええ、まったくもって同意だわ!」



 そしてそんなイヴは、魔王ルミナスと死神王アルカナの二人と戦っていた。

 想いと想いのぶつかり合い―――そんな、世界の命運を賭けた戦いが真横で行われている中。



「チッ……刃が通らねえってのはだいぶ厄介だなァ……」


「フン。だか安心するといい。先程も言ったが、お前たちは我が必ず守り抜いてみせるからな」


「おう、頼もしいな! ならやっぱドカンとやっとくか!!」


「ふふっ。そうですね、あまり時間もありませんし……さっさと片付けましょうか―――」


「ひえっ……急に声のトーン落とすのやめてくれるかしら。素直にびっくりしたわよ、まったくもう」



 サタール、マノン、ベルゼリオ、ルイン、ミカエラの5人は触手に捕らわれた月夜とセラをなんとか救出しようと試行錯誤していた。



「さて……と。そんで、実際どうするよ」


「……それも簡単な話ではないのか?」


「ああ。馬鹿なオレでも一個だけ思いついた事があるぜ?」


「……ごめんなさい。私には何も思いつかないのですが……」


「私もね。もったいぶってないで、さっさとその考えを話しなさいよ」



 どうやらこれは、マノンとベルゼリオの二人には簡単に思いついた作戦らしく。

 二人は互いの顔を見合い、そしてそのままサタールの方へ視線を移してこう言ったのだ。



「『創造』の力に対抗するなら―――」


「―――やっぱお前の『創造』の力じゃねーのか?」



「あ……っ。ああ、なるほどねェ―――?」



 たったそれだけ。

 その一言ずつの言葉を聞いただけで、サタールには作戦が伝わったらしい。


 ルインとミカエラには何のことやらさっぱりで、なんとなくしか理解が出来なかったのに、だ。



「そういう事なら任せな―――使い慣れねェ力だがよ、今回ばかりは確実に成功させてみせるぜッ……!」



 そう気合いを入れ直すようにサタールは言うと、すぐに力を使い始めた。

 展開されていく魔法陣。空に浮かび上がったそれは、まるで何かを射出するかのような形へと変化していく。


 だが、それに気づいたイヴの触手うではサタールへと攻撃を仕掛けてくる。



「チッ……邪魔な触手だ―――」



「―――絶盾よッ!!!」


「爆ぜて無くなれやァッ!!」



 しかし。

 サタールへ攻撃をしようとした触手は、ベルゼリオとマノンの防衛によって撤退していく。



「お前らッ!」


「だから言っただろう? 守り抜いてみせる、と!」


「ついでにオレも守っといてやるからよッ!」


「サンキューな二人ともッ! そんじゃあとっとと創り上げるとすっか……ッ!!」



 触手が攻めあぐねている隙に、サタールは再び意識を魔法陣の方へと集中させる。

 彼がイメージするのは神を滅ぼす力―――そう。それこそ自分自身が握っているこの、“神剣・神滅”のような武器をだ。


 創造神アダムの力を使って生み出された神の触手うでならば、それを滅ぼすのはこういう力だろう。

 それに刃が通らないのは難点だ。だから、イメージしたのは最強の刃。

 何者でも貫き斬る事のできる、鋭利で鋼鉄な刃を。



 そんな二つの力が組み合わされば、あの神の触手なんて簡単に打ち倒せるだろう。



「させるかッ!!」



 触手は隙を見ては何回も攻撃を仕掛けてくる。

 が、それはこどこどくベルゼリオによって防がれてしまう。



「我の役目は、仲間を守ることだ……だから、ここは絶対に通さないぞッ!!!」



 目の前で、守護神の力を受け継いだベルゼリオが自分を守ってくれている。

 それなら、創造神の力を受け継いだ自分は、そんな期待と想いに応えられるような武器を生み出さなくては。そう思って、さらに意識を深いところまで集中させる。


 イメージは、理想への第一歩だ。

 理想が組上がれば、あとはそれを形にするだけ。“現実”という、確かな形に。



「ヘッ……!」



 そうして、出来上がったのは。



「これが……神をも滅ぼす神滅の剣の―――言うなればレプリカ……いや、弐号機ってとこかッ! ほら、受け取りなッ!! マノンッ!!」



 黒き刃が妖しく光る、漆黒の剣だった。

 それをサタールは天高く投げつけ、そのままマノンへとパスを送る。



「おうっ!! ありがたく受け取らせてもらうぜェッ!!」



 マノンは華麗に飛び上がると、空中で剣をキャッチし、そのまま触手へ攻撃する態勢に入った。



「マノンッ! 攻撃のタイミングは任せる! 俺らはお前の攻撃に合わせるからよォッ!」


「了解だぜっ!!」


「さあ行け、マノン!」



 サタールは先程展開した、“別の”魔法陣から無数の剣を生成しながら構えていた。

 ベルゼリオも、自慢の刀を構えていつでも仕掛けられる態勢だ。



「さあッ!! 行くぜェッ!!!」



 そしてマノンは飛び出した。



「すごい……」


「私たち、出る幕無かったですね……」



 その直後。

 ルインとミカエラの出る幕は無く、一瞬にして触手は屠られたのだった。



「どうよ……これがオレらの力だぜ破壊神様よッ!!」


「俺らが三人揃えば、実質最強なんだよ!」


「次はお前だ……イヴ―――」




「まあ待ってくれよ、神の生まれ変わりたちよ―――」




 三人が格好良く決めている、その時だ。

 空からはまた新たな声が聞こえてくる。



「我が名は―――クロノス。魔王に、力を託しに来た者なり……」




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