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世界に呼ばれた理由

まだ骨組みだから。

とりあえず更新です




「ラグエル―――レヴィアタン―――」



 俺は、仲間たちに感謝してもし足りないのかもしれない。

 どうしてここまで、俺を信頼してくれるんだ。まだ、出会って間もない奴もいると言うのに。


(どうして、ここまで……)



『チッ……これで二つか。おいアダム、そろそろ終わらせてくれねぇか? もう俺だけじゃ処理しきれないんだ』


『もう少し―――もう少しだけ粘ってください。そうすれば、こちらには大きな戦力が生まれますから』


『……ったく。わーったよ。その代わり、時間かけた分はそいつと二人で取り戻してくれや?』


『ええ。そんな事は分かっていますよ。元よりそのつもりでしたから』


『ならいいんだ。んじゃ、もうちっと頑張ってきますかね』



 アダムとイヴはそんな会話をすると、すぐにそれぞれの為すべきことを為すべく行動を始めた。

 そんな会話のすぐ後に、ハヌマーンから再びメッセージが届けられる。



▶スキル『絶対防御アブソリュート・プロテクション


▶スキル『全攻撃集中の構えヘイト・リアクション


▶二つのスキルを再び獲得したようだぞ。託された想い、必ず遂げてみせろよ?



(ありがとう、ハヌマーン。アイツらの想い、確かに受け取ったさ―――)



 絶対防御……これは、文字通り攻撃を全て防御するスキルらしい。そして、レヴィアタンから受け継いだ力はこれも文字通りの意味だ。

 この二つ、上手くなくても組み合わせれば完璧なコンボとして繋がりそうだが、出来れば攻撃系の力を頂きたいところだったな。


 まあ、欲を出す場面ではないのは重々承知だが。

 託された仲間たちの想いを遂げてみせる為にも、上手くこの力を使って俺たちの勝利を導いてみせるさ。



『フッ、その意気だ魔王よ』


『もうちょっと現界してても良かったとは思ってるけどね。まあ頑張りなさい』



(ああ。任せてくれ)



『―――余所見とは随分と余裕かましてくれるじゃねぇか魔王様よォッ!!』


「るせぇ。俺が余所見なんてしてる訳無いだろ……ッ!!」



 ダァン!と俺とイヴの拳は互いに打ち付けあった。

 骨が軋む音がして、僅かな痛みと均衡した力を感じた俺たちはすぐに一歩飛び退いた。



『そうかァ……お前はインドラの力も……!』


「ああ。お陰で武術の心得も俺の中で巡り巡ってるよ」


『ホントに厄介な奴を召喚しちまったんだなァ……俺らは』


「……何なんだよ。もっと分かるように説明しろよ……ッ!」



 イヴのその言葉を聞いた俺は、つい怒りをポロッとこぼしてしまった。

 こいつらはずっと、それが当たり前だと言うように―――息をするように身勝手な事をずっと言っている。


 それが、俺は気に食わない。



『別にお前が気にする事じゃない。この世界の問題は、俺たち神が解決するモンだからな』


「別に気にする事じゃない……? ふざけるなよ。俺を……この世界に連れてきたのはお前らだろうがッ! 何故……何故俺を選んだッ! 俺じゃなくても良かっただろうが!」


『―――たまたまだ』


「―――は……?」



 コイツは今、なんて言ったんだ……?

 “たまたま”? たまたま俺がこの世界に連れてこられたと言うのか?



『あの時、この世界にもっとも近い存在に、同時にメッセージを送ったんだよ。そして、それに応えたのがお前が一番早かっただけだ』


「何だよ……それ」


『まあ、少なからずお前には申し訳ない気持ちがあるさ。無関係な奴を、この世界の維持の為に連れてきたんだからなァ』


「この世界の、維持の為……?」


『ああそうさ。何だよ、お前。倒した神から聞いてねぇのか?』


「……何をだ」


『この世界の仕組みだよ。仕組み』


「この世界の仕組み……?」



 聞いたことが、あるような気もするが。

 だが、今の俺にそれを思い出す事は不可能だ。頭に血が登って、脳内はただの“怒り”に支配されていたのだから。


 俺が疑問を浮かべると、イヴは「仕方ねぇ」と言ってその疑問に答えてくれた。



『この世界は、“魔王”と“勇者”と“巫女”が絶対存在している世界なんだよ。その他の存在は俺ら神以外あっても無くても変わらねぇ。だけど、その3人だけは何があっても居なきゃならねぇ。それが、“世界のルール”だから』


「……世界のルールだと?」


『ああ。この世界スカーレットは、そういう風に“創られてる”んだとよ。そしてそんな世界を管理しているのが、俺ら『双神』って訳だ。俺がこの座についてから、とてつもない時間が流れたが、こんな事態になったのはただの一度も無かったなァ』


「こんな事態……?」


『そうさ。魔王が、この世界から居なくなっちまったんだよ。あのクソジジイ―――血族を誰一人残さないまま逝きやがって』



(あの、クソジジイ? それってもしかして―――)


『多分、ニルマトリアの事だろうね』



 俺の中でルシファーはそう言った。

 やっぱりそうだよな。となると、この神々は大きな“勘違い”をしているという事か……?



『こうなると世界のルールは崩れていく。俺らはとにかく早く魔王の代役を探さなきゃならなくなったんだ』


「それで、異世界の―――」


『そう。俺らは腐っても神だからな。それくらいの超常現象は引き起こせる訳さ。特にアダムなんて、“創造”の神だからなァ。そんな事いとも容易くできちまうって寸法さ。そもそもこの作戦を思いついたのもアイツだしな』



 それじゃあ、イヴってよりかはアダムの方がより元凶に近い訳か。だからってコイツを許せるわけじゃないが。

 それも全て運命だから―――なんて言葉で簡単には片付けさせてたまるか。



『さ、問答はここまでだ。そろそろ時間稼ぎも済んだ頃だろうしなァ!』


「時間かせ―――って、まさか!」



 俺はイヴから視線を外し、すぐにアダムの方を見てみる。

 すると、



『ありがとう、イヴ。お陰で全ての準備が完璧に整いました』


『これだけ時間がかかったんだ。さぞ凄い奴なんだろうなァ?』


『ええ。期待してください? ―――最高の作品クリーチャーを創りましたから』


『へぇ。んじゃとっとと呼んでくれや。そのクリーチャーとやらをな』



 そんな会話と共に、魔法陣には何かの物体が置かれていた。

 「それ」は動く様子は無いが、アダムの言葉を聞くにあれは必ず動き出すのだろう。


 恐らく、魂だけが無い―――そんな状態なのだ。



「ちょっとアンタ……あれ大丈夫なのっ!?」


「魔王様……」


「ルミナス様、大丈夫よね……?」



 「それ」を見たレヴィーナたちは、俺のもとへ駆け寄ってくる。

 次の相手は恐らくアイツになるだろう。


 となるとまた手数が足りなくなってしまう―――なら、こちらも次の段階へ行く頃合いか。

 そう思った俺は、レヴィーナたちに「大丈夫」と告げたあと、また次の援軍を呼ぶ為に、通信魔法を発動するのだった。





「んァ? 次は、俺らだァ……?」


「ここで信頼を取り戻すチャンスだな……」


「分かった。よく分からねェが、眠らされてた分はたっぷりと働いてやるよ」


「俺も、それ相応の働きをする事は約束しよう」



『今度は、俺ら“憤怒”の番だ―――』

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最弱姫プは金曜日更新!今週の土曜日はこっちも更新お休みします……!

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