case.18 万物の頂点
ぐるぐるるーぷする
―――白夜たちが入手した飛空艇によって、バラバラになった仲間たちはついに揃った。
白夜が率いるは月夜、アスモフィ、ラージエリ、ラグマリア、ベルフェゴール、ベリアル、ラジエル、セラ、レヴィーナの計9人。
そしてもう一つは、ルヴェルフェの率いるサタン、ベルゼブブ、レヴィアタン、リガーテ、クサナギ、スレイド、ガネーシャ、ムラマサ、マサムネ、アルジャイルといった計10名の面子。
大陸の狭間にて集った計21名の魔王軍。
しかし、中には強大な力を持った者もゴロゴロといる訳で。
その結果何がどうなるか、と言うと……。
『―――貴様らも、主の障害となるのなら全員排除しよう』
―――神が、襲来してきたのです。
◆
「おーい皆さん!」
「迎えに来たですー!」
そんな間の抜けた声が自分たちの上空から聞こえてきて、ルヴェルフェたちは空を見上げた。
するとそこには、空を飛ぶ船と、それに乗る仲間たちの姿が見えたのだ。
「びゃ……白夜!」
ルヴェルフェはつい驚いて、いつもは出さない大声を出してしまった。それくらい、色んな出来事に驚いていたのだ。
飛空艇は側まで降りてきて着陸をすると、中に乗っていた面々は次々と姿を見せる。
「あれ……なんか少なくない?」
だがルヴェルフェは、その姿を見せた仲間たちの数が少ないことに疑問を抱き、それをそのまま口に出していた。
事実、船から降りてきたのは皇兄妹とアスモフィ、ラージエリ、ラグマリア、レヴィーナの計6人だったのだから。
「あー……えっと。とりあえず、お久しぶりです?」
「いや、一応はさっきぶりだよ。あれから多少は時間経ってるけど、それでもまだ全部“今日”の出来事だからね」
「あ……そう、でしたね」
ルヴェルフェから突きつけられたその事実に白夜は驚く。
だがそれも無理は無いだろう。一日に起きる出来事としては、それはもう濃厚も濃厚だったのだから。
「それで、なんか面子が少ない気がするんだけど気のせいかな?」
「あ、いや! それは気のせいじゃないですよ!」
再びルヴェルフェに問いかけられた白夜は、首を振りながら答えた。
「えっと、ベルフェゴールさんとベリアルさんは寝てます。ずっと。で、ラジエルさんはなんか部屋に籠もってます。で、あとセラ様は……」
「あの子は船の上ではしゃぎすぎて、つい今さっき酔っちゃって寝てるわ。ほんとかわいいんだから!」
「と言う訳です」
白夜たちのチームの中でも、いわゆる問題児と呼ばれる奴らは外にすら出てこなくなってしまった訳だ。
すると、それを聞いたサタンたちが……
「ったく……しょうがねェな」
「フム。こうなれば役に立つのは我らと言うことか」
「仕方無い奴らだね。ふふ」
同じ七つの大罪の仲間として流石に何かを思ったのか、そう言い残すとサタンたちは船の中へと入っていった。
「……なんか心配な面子ですね」
「ま、まあそれはね……」
白夜とルヴェルフェは、かなり彼らは大罪たちを心配していた。
が、まあどれだけ腐っても伝説の《七つの大罪》なのだから、その事実が多少は白夜たちを安心させていた。
「まあとりあえず、まずはこっちまで来てくれてありがとうね」
「いえいえ。こっちこそ分かりやすい場所に居てくれてありがとうございます、ですよ」
「……まあこれくらいにしとこうか。今はこんな事してる場合じゃないしね」
「……ですね。というか、アルジャイル王まで協力してくれてるんですね」
互いにお礼を言い合うのを止めると、白夜はルヴェルフェの後ろにいたアルジャイル王を見つけてそう言った。
「久しいな、少年」
「ええ、ご無沙汰しております」
「……別にそんなに固くならなくて良いのだぞ? もっと、気軽に接してくれ」
「アルジャイル王がそれで良いなら」
「その感じで頼むぞ?」
「おっけーです」
一度剣を交わした間柄だからか、アルジャイル王は白夜にフランクに接してくれるようにお願いをしていた。
「して少年よ。これからの方針は決まっているのか?」
「これから、ですか……」
王にそう言われて、白夜は少し考えてしまう。
仲間との合流は果たせたのだ。となると次にするべきなのは……
候補として思い浮かんだのは2つ。
1つはレヴィーナの所に襲来した神の所に行く事。
そしてもう一つは、ルミナスたちを探してもう一度飛空艇を飛ばすこと。
この2つだ。
……いや、この選択肢だと、白夜の中ではもう既に答えは決まっていた。
「……やっぱ、こうするしかないよな」
「決まったの?」
「ルヴェルフェさん……はい。多分、俺たちが今やるべきことは―――」
そう。
そこまで言いかけた時だ。
『―――それは、我に関係している事かな?』
「ッ……!!!」
刹那にして身体を襲う威圧感。
何が、起きたのだろうか。
―――空から、声がして……
「お、お前は……ッ!」
「レヴィーナさん……? ―――ま、まさか……コイツが!」
レヴィーナは、その声の正体を見るやいなや殺意の高い目線をそれに向けていた。
それを見た白夜は、とある可能性―――いや、これはもう可能性どころの話では無くほぼ確定だろうが。そんな結論に辿り着いていた。
『ほう……神に悪魔に天使か―――そうかそうか。これは面白い』
「あの人たちは……どうしたのッ!」
『貴様は、あの時の……? はは、そう怒るな。あの天使共なら―――ほら』
そう言うと、空に現れたそいつは“何か”をドサドサドサっと落としていった。
「……嘘」
「何ですか……これは」
それに、いち早く反応したのはラグマリアとラージエリの天使組だった。
「―――姉さまたちが……」
「まだ、生きてるけど……でも!」
そう。それは―――倒れたまま動かないラグマリアたちの姉……天使たちだったのだ。
「お前……ッ!」
『まだ……抗うというのか。ならば我もそれに応えよう』
「お前は……まさか」
『我は残された最後の神―――天空神ゼウスだ。貴様らも主の障害となるのなら全員排除しよう』
踊りたい
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