case.14 双神討伐準備
登場人物を増やしすぎた馬鹿な作者の末路
がんばるでい
「っと……ここは《護王国シュデン》でしたよね?」
「ええ、そうよ」
白夜達は、少し歩いた先でとある国へと到着していた。
そう。《護王国シュデン》である。
白夜達に明確な目的が有る訳ではないが、分断されたこの世界で他の仲間達と合流が出来ない可能性が高いと分かった以上、今自分たちが居るエリアで出来る事をしようと考えたのだ。
そうして辿り着いたのが、最も自分たちから近い位置にあったシュデンだったという訳だ。
「確か、シュデンにはアニキの“協力者”がいらっしゃいましたよね?」
「ええ。確か、ヤマトとイクサとアマクサ……だったかな」
「それじゃあまずはその人たちを探すんですか?」
「うん。それでいいんじゃないかしら」
アスモフィが白夜の呟きに答えると、月夜がそう尋ねてきたのでラグマリアがそれに頷いた。
「そいつらは実験に使える個体かしら……楽しみだわ」
「ちょっとラジエル様……“協力者”なのですから使えても実験は駄目ですよ……?」
「えぇー? いいじゃん。ぷー」
そんな後ろでは、ラージエリがラジエルの我儘を止めていた。
そして―――
『zZZZZzzzZZzzZZzzZzzzzzZZZzZz』
2体の悪魔は、動きながらも眠るという奇跡のような芸を見せていた。
白夜はそんな彼らの様子に苦笑いを浮かべながらも、先導切ってシュデンの中へと入っていく。
一体現在の世界各国の様子がどうなっているのか、その確認の第一歩となるのだ。
◆
同時刻。
禍々しい邪竜と対峙していたルヴェルフェ達は、3体もいた《七つの大罪》や神ガネーシャの力もあり、簡単にその邪竜を屠ることに成功していた。
「いや……皆さん強すぎですよ……?」
「フン……これでも“伝説”とまで称されてきたんだからな。我らは」
「弱くちゃ困るだろ?」
「フハハ! この強さで皆を惚れ惚れさせてきたのだよ!」
そう、ルヴェルフェの呟きにそれぞれの反応を見せる大罪達。
そんな彼らを横目に、スレイドとクサナギは言った。
「それで、ルヴェルフェ様」
「ん? どうかした?」
「これからの事ッスけど。どうするんすか?」
「ん……あー、そっか。そうだよね」
ルヴェルフェはそう言われて考える。
確かに、とりあえず目先の目標として邪竜は倒したがそれから先の事は何にも考えていなかったのだ。
「あの……自分なんかが言うのも何ですけど、一ついいですかね」
そう言って手を上げたのはリガーテだった。
「ん、いいよ。とりあえず言ってみてよ。話はそれから」
「ありがとうございます。えっと、自分からの提案なんですけど、ここから少し歩いたところに《戦帝国》と《無法都市》があったと思うのですが、ひとまずそこへ行ってみませんか?」
「あー……なるほどね」
リガーテの提案は、多分それらの国に行って仲間を増やすと言うことだろう。魔王からの話を思い出せば、確かにそのどちらの国にも関係者……いや、“協力者”と呼べる存在はいたはずだから。
「うん。いいんじゃない? それで」
「自分も賛成ッス!」
「我々もそれで異論は無い。どうせあの大陸の狭間に行ったところで、何も出来ずに引き返すだけだろうからな」
リガーテの提案に、ルヴェルフェ達は順番に賛同していく。
「あ、ありがとうございます!」
「それじゃ行こっか。近いのは多分フラウでしょ?」
「ええ、そうです!」
「よし、それじゃあ出発だ」
そんな、呑気な感じでルヴェルフェ達も一つの国へ向かって進んでいた。
目的となった、“協力者”を探す為に。
◆
『フン……所詮はこんなモノか。つまらなかったな』
神は、そこに佇んでいた。
「う……そ……」
彼女たちは、浮島で倒れていた。
いくら、《七つの美徳》と称される彼女たちでも、『神』には叶わなかったのだ。
明らかな強さ。
太刀打ちできないと分かった瞬間に、彼女たちはやられていた。
それは、一瞬の出来事だった。
「ごめ……な…………さい」
天使たちに守られて、たった一人傷つくことのなかったレヴィーナは涙を流しながら落ちていく。
浮島に出来た、一つの穴の中へと。
『……フン。……まあいい』
神は、それを見逃した。
死のうと思って落ちて行った……なんて端から考えていなかったのだが、それでも彼女が逃げるのを見逃したのだ。
それは余裕からか、それとも同情からか。
理由は何にせよ、レヴィーナは―――命からがらに逃げ出す事に成功したのだった。
彼女が落ち行く先には、木々が生い茂る一つの国があった。
◆
「―――完成したと聞いて来たぞ」
「おお、ヤマト殿。久しぶりでございます」
護王国シュデンの中央にそびえ立つ城の城内では、久々にヤマトが顔を出していた。
それにイクサが応対する。
「それで? “アレ”は完成したのか?」
「ええ。何とか間に合わせました」
「ほう。……それと、アマクサは何処にいるのだ」
「アマクサでしたら―――」
イクサが言葉を続けようとした時だ。
「ただいま戻りました」
「おお、アマクサ。丁度良かった。ヤマト殿がお見えになってるぞ」
丁度その時、アマクサが戻ってきたのだった。
「ああ、お久しぶりですヤマトさん」
「……見てきたのか?」
「―――ッ。……はい」
「では、教えてくれないか? 今、世界はどうなっていたのかを」
ヤマトのそんな問いに、アマクサは見てきた光景をそのまま伝えた。何も包み隠さず、ただただ真実を。
自分たちのいるシュデンと、近くにあったラーゼ以外の大陸とは分断されてしまっていたこと。そしてその分断された大陸の狭間は通り抜けられそうに無いこと。
「ふむぅ……なるほど」
「はい。地上からは多分どう頑張っても通り抜けられないと思います」
「……それだけ聞ければ十分だ。“アレ”の出番ではないか。なあイクサよ」
「はい―――」
3人は、目の前にある機械を眺めながら思う。
誰か、魔王の手の者がこの地へ来てくれないかと。
そうすれば、この兵器はようやく使えるのだと。
そして、そんな願いが叶ったのか。
「アマクサ様、イクサ様! 勇者が……皇白夜様がいらっしゃいました!」
「……来たか」
護王国シュデンには、魔王の関係者である―――“勇者”がやってきたのだ。
◆
「なあ、ムラマサ」
「なんだ」
「そろそろ、俺たちの出番じゃないか?」
「フッ……だと思っていた。だからこそ準備は整えておいたぞ?」
そう言って、ムラマサは一つの刀をマサムネへと渡した。
―――《戦帝国フラウ》。その一角では、何やら怪しげな会話が繰り広げられていた。
「……あの日に帝王様から貰った刀が、まさか神の刀だったなんてな」
「……ああ。本当に驚きだ」
「だけど、これで少しは俺たちも役に立てるんじゃないか?」
「少しは、な」
「……やってやろうぜ。世界は今変な状況だし、今こそ俺たちも戦う時だろ」
「……だな」
怪しげに光る、二本の刀を交わし合う2人は、決意する。
―――世界の為に、戦う事を。
報告しときます!
賞応募の為に、今日から最弱姫プの更新をほぼ毎日していきたいと考えてます!
応募規定が満たせたら、一週間くらいストック補充の為にお休みしますが、とりあえず今月はガンガン更新していくで!!時間はいつも通り22時や!!ほなよろしくやで!




