case.D5 報告(3)
次回からすすむかもしれない
俺たちのところでは、世界各国を周る必要があったのでなるべく早めに行動しようと言うことになりました。
まず向かったのは、《護王国シュデン》です。
そこでは、『アマクサ』さんと『イクサ』さん、そしてガネリアとの合流を果たしました。
ガネリアは魔王領への移住希望者のリストを纏め上げていて、俺たちはそれの手伝いをしながらガネリアを回収。
そして、アマクサさんとイクサさんには魔王国の支配下に置かれることを説明して、俺たちはその場を去りました。
次に向かったのは、《戦帝国フラウ》です。
そこでは、クサナギさんのお知り合いの『マサムネ』さんと『ムラマサ』さんに出会いました。
……まあ、そこでは大した事は無く、状況を説明して、それでお終いでしたね。二人に話したあと、了承を得た俺たちはすぐにその場を後にしました。
次に向かったのは、《聖皇国ラーゼ》です。
ラーゼにはアスモフィさんの弟子が居るとの事で、その方に会いに行ったのですが……。
なんとアスモフィさんの弟子って言うのが、ラーゼのお姫様で、名前をセラ―――『セラ・イルミナ』という方だったのです。
そこで、俺たちは彼女からとんでもない話を耳にしました。
それが、“スメラギ”と名乗る巫女が現れたということです。
俺たちは当然、そんな珍しい名前をしている人は俺と―――もう一人、妹の月夜しか居ないことを理解していました。
だから、ようやく掴んだ尻尾を離さないためにも、軽く話を済ませることにしたんです。
聞けば、どうやら既に魔王の支配下に置かれることはアスモフィさんから聞いていて、だいぶ作戦を進めているとのこと。
だから俺たちは、後を彼女に託してその場去りました。
次に向かったのは、セラ様から聞いた情報―――月夜が残したという情報の先、《無法都市ムウラ》でした。
しかし、最初の3つの国はある程度の知り合いや作戦の事を知っている人物が居たからこそスムーズに話を終えることができましたが、残りの5つの国に関してはそうは行きませんでした。
まず、国に着いた俺たちは情報を集めようと散り散りになりました。
そして、どういう訳か俺は謎の少女に案内されてとある人物の下に行ったのです。
そこで出会ったのが、『アルジャイル・フラウ』という人でした。
その人は、昔に無法都市ムウラの長……つまり王様をしていたという人で、俺たちはその人を再び玉座に返り咲かせる事でこの地方を支配しようとしました。
あの時、ムウラで求められていたのは“秩序”と“混沌”。
国を元に戻すためのルールと、人が死なない程度の戦。それが求められていたんです。
だから、アルジャイル王を再び日の目に晒し、国民からの信頼を再獲得し、かつ一時的でもいいから戦いに飢えている国民の飢えを満たすという事が達成される必要がありました。
どうすればいいか……それを考えた時、俺とアルジャイル王が戦えばいいんだ、そんな結論になったのです。
本来ならもっと数日間かけてやるところを、俺たちはさっくりと終わらせてしまったので、多少強引かなとも思ったんですけど……結果としては大成功でした。
アルジャイル王は噂通りとても強く、しかも神の力を持っていたんです。俺も全力を出しましたが、かなり苦戦しましたし、そういう全力の攻防があったからこそ、その戦いを見ていた人たちはアルジャイル王を再び認識してくれたんだと思います。
それでまあ、なんやかんやあって俺たちはアルジャイル王に後を任せて、次の場所へと向かいました。
その際、また月夜は情報を残していて、アルジャイル王とも接触していた月夜曰く、《森ノ大国》へと向う、と。
そうして俺たちは、流れるように森ノ大国へと向かいました。
そこでは、人の気配が感じられず、初めから何か違和感がありました。
少し調べると何やら侵入者がどうとかいう騒ぎが起きていて、全員外に出ていなかったのだとか。
そして俺たちは、調査を進めていると警備隊の妖精族に見つかってしまい、そのまま捕らえられてしまいました。
ですが、俺たちはすぐに解放されます。
俺たちを解放してくれたのは『五老』と呼ばれる5人の長老達でした。
どうやら彼らと、またもや月夜が接触をしていたみたいで、『五老』も、月夜の話を聞いたあとすぐに結成したらしいのです。
彼らは俺たちを解放すると、話を聞いてくれて、魔王の支配下に置かれることに了承までしてくれました。
てな訳でここでは話を分かってくれる人たちが居たので、軽く話を纏めたあと、残りを五老の人たちに託して俺たちは次なる場所へ向かいました。
そしてまたもや月夜は情報を残していたらしく、曰く、次は『夜に攻めるべき』場所だと言っていた……と。
その情報だけを手かがりに俺たちが転移をした先は、《中央商帝国アルマス》です。
アルマスに転移すると、そこでは侵入者がどうとかいう騒ぎが起きていました。
そんな騒乱に紛れて、俺は単体で城に侵入し情報を集めようとしていると……なんとそこには、この『ビッグ・マザー』とかいう奴と、騒ぎを起こした張本人―――月夜が居たんです。
ただ、俺と月夜は感動の再会や説教なんかをしている余裕は無くて、このビッグ・マザーによって与えられた勇者と巫女の試練が突然始まりました。
ですがまあ、なんとか俺と月夜、そしてヘルの力を借りてビッグ・マザーを認めさせて、ついでにこうして仲間に引き入れて全ては万事解決です。
しかもビッグ・マザーは、アルマスの実質的な王―――つまり支配者だったので、簡単に魔王の支配下に置けるように命令を出してもらえました。
本来の目的を達成しつつ、月夜も回収できたので……ここはかなりの収穫があったかと思います。
俺たちはアスモフィさんたちと合流をし、次なる場所へ向かいます。
最後は、《魔道王国サルナラ》にはアニキたちが居るかもというビッグ・マザーの情報を信じ、残った《死国ディブリビアゼ》へと向かいました。
ディブリビアゼでは、転移した瞬間から空気に違和感があって、しかもその違和感の正体はすぐに現れました。
なんと、『初代』と名乗る魔帝八皇が現れたんです。
暗殺者の人や僧侶の人……何人かがその後連続で現れたんですけど、まあその人たちは全然大したことなくて、むしろ雑魚でした。
というかガネリアが神の力を全力解放したお陰でワンパンでしたね。
で、なんやかんやあって城に乗り込んだまではいいんですけど、そこで謎の声が聞こえて、『城が危ないかもよ?』なんて言われたので、その言葉を信じて一旦帰還して見たら……全然無事だった、って感じの流れですね。
「なるほど。今話を聞いて分かったのは、とにかく映画でも作れるじゃないかってくらい長い話ってことだな」
「この作戦出したのアニキなんですからね……」
「それは、本当に済まなかった。―――が、まさか一日とちょっとでやり遂げるとはな……すごいよ、お前たちは」
アニキに褒められた。
なんかアスモフィさんは鼻血出して倒れてるけど大丈夫だろうか。
「それで、何か気になった事とかありますか?」
「そりゃあるだろ。ある……けど、ここで細かく掘り下げる必要も無いかなとも思う。どうせ、俺はその人たちともう一度直接話すことになるんだから、その時々に聞かせてくれ」
「……そうですね。分かりました、それじゃあそういう事で!」
これで俺たちの組の報告は終わりだ。
だいぶ話したけど、話しながら整理できたからよしするか。
「それじゃあ報告はこのくらいでいいか。次は、今後の方針について決めていこうと思うぞ」
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