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case.C2 護王国にて

巡り巡る時の中で



「ほい、到着〜」



 転移魔法によって早速俺たちは《護王国シュデン》へとやって来ていた。



「えっと、まずは城に向かえばいい感じですかね?」


「そうですね。情報によると、城には現在の代表、アマクサ殿とイクサ殿がいらっしゃるみたいですから」


「ああ、あの時アルカナに魂吸われちゃった人たちね〜」



 そうだ。

 俺たちはその人たちに一度だけ会ったことがある。


 だがその二人は、今言った通りアルカナとの戦闘の際に魂を吸われて、一瞬で会話が出来ない状態になってしまったから、まともに話していなかったのだ。


 そんな二人が現在中央の城にいるみたいだな。



「それじゃあ行きますか」



 時間はあまり無い。

 ひとまずは現状確認の為に、早く城に向かおう!



(俺だってアニキの役に立ってみせる……!)







「止まれ。この城に如何様か、お聞かせ願おう」



 城に辿り着くと、俺たちは城の入り口を警備している門兵に捕まってしまった。

 こういう時、何て言って通して貰えばいいんだろう。



(とりあえず知ってる人の名前でも出しとくか……?)



「あの、俺たちアマクサとイクサって人に会いに来たんですけど……」


「アマクサ様とイクサ様に……?」


「はい。一応知り合いなんですけど」


「少し待っていて下さい。ただ今確認して参りますので」


「あ、はい」



 丁寧にお辞儀をした門兵さんは、スタスタと城内へ入って行った。


 そして少しした頃。



「お待たせしました。確認が取れましたので、どうぞこちらへ。先程は大変失礼致しました」



 そう言って俺たちを案内する態勢になった門兵さん。

 それに導かれるまま、俺たちは進む。



「別に、そんなに気にしないでくださいね?」


「ああいや、でも私の把握不足でしたので……」


「いやいや、俺たちこそアポも取らずに急に押しかけてますので」


「いえ、でも―――」



 と、移動中俺と門兵さんはお互い誤りあっていた。

 アスモフィさんとクサナギさんが遠い目で俺たちの事を見ていたが、それもしばらくして目的の場所に到着すると終わった。



「着きました。こちらに、アマクサ様とイクサ様はいらっしゃいます」


「ああ、ありがとうございます」



 城に入って、三階。

 そこの恐らく中央に位置するであろう場所に案内された俺たち。


 目の前には、荘厳な装飾の施された扉が2枚連なり、門兵さんはそれをギギギィ……と重く開けた。



「アマクサ様、イクサ様! 失礼致します!」



 訓練されたのが分かる敬礼をして、入室する門兵さん。

 その視線の先には、二人の男が居た。



「ああ、ご苦労だったな。下がってていいぞ」


「ゆっくり休んでくれ。門兵は交代するように指示しといたから」


「あっ、ありがとうございます!! それでは、失礼致します!」



 二人の言葉に、門兵さんは深くお辞儀をして、そそくさと退出していった。


 取り残された俺たちは、だだっ広い部屋を直進していく。



「お久しぶり……? ですかね、お二人とも」


「ああ、皆さん。どうもこんにちは」


「そこまで久しぶりな気はしないですけどね。一週間ぶりくらいじゃないですか?」



 そう言って、二人―――アマクサとイクサはやって来たのだ。



「それで? 急にやって来て、一体どんなご用件なのですか?」



 アマクサさんにそう聞かれて、俺は素直に答える。



「単刀直入に言いますね」



 長ったらしい言い回しは、今は必要ない。

 とにかく、速く、性格にこなすことが今回のミッションの最重要項目だ。



「貴国をアニキ……魔王の手中に収めたいと考えています。どうでしょう、受け入れて貰えますかね?」



 若干脅迫っぽくなりつつも、言いたいことは言えた。

 だが、言った後に少しだけ反省する。


 この人たちだからこう言う言い方が出来たけど、魔王アニキと繋がりが無い国の人にこうは言えないはずだ。


 もっと何か上手い言い回しを考えないと。



「魔王の……」


「―――何を今更」



 イクサがそう強く呟いた。

 その言葉に体をビクッと硬直させてしまったが、すぐにイクサは笑ってみせたのだ。



「ハハッ。この国では、今や魔王の話で持ちきりなのだよ。誰々がかっこいい、だの、やっぱり魔王はイケメンだった、だのな」


「……え?」


「もはやこの国は、魔王信仰国と化したのだよ」



 ……え?

 だいぶ予想外な答えが返ってきたぞ。


 魔王信仰国と化した……って、それじゃあこの国は―――



「だから、今更魔王の手中に収めるとか、そういう話じゃないんだよ。こちらとしても、ありがたい話ばかりで助かっているくらいなのだからな」


「はい。ルミナスさんにはたくさん助けられていますよ。現在は、別室にいるガネリアさん主体となって国内の大移住計画を立てている最中なのですから」



 え、え、え。

 待って……思ったよりだいぶ話が進んでいるみたいだな、この国は。



「えっと、それじゃあ……」


「ああ。いつでも宣言してくれて構わないぞ? 『この国は、魔王の国だ』、とな」



 ハハハッ! と笑いながらそう言うイクサ。

 それにうんうんと頷くアマクサさん。



「えっと……それじゃあ最後に、そのガネリアさんってのに会わせてもらってもいいですか?」



 アニキの話によると、ガネリアってのは《十二神将》の一人、群神ガネーシャらしいからな。

 一応現状を確認しておこうと言う訳だ。



「ああ、いいですよ。それじゃあ、ご案内致しますね」


明日は4/1……?

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