case.11 見る地獄
「それで、“アレ”って何なんだ?」
「アレはアレよ。せっかくルインちゃんが爆発魔法準備してくれたから、私たちも爆発魔法で重ねがけするのよ!」
爆発魔法の……重ねがけ?
俺とマノンはともかく、アスモフィは使えるのか?
「ささ、ルインちゃんを待たせてもいいのかしら!? ごちゃごちゃ言ってないで早くやるわよ!」
「う、うむ。では俺は皆に合わせるとしよう」
「さあマノン! 行きなさい!」
「おう!」
その言葉で2人は肩を並べて立つ。
そして魔法の詠唱を始めた。
「『神の静寂を穿つ爆雷の……あーもうダリィなぁ!? 勝手に燃えて燃えろ!』」
「ええっ!? あーっっ、もう! 仕方ないわね! じゃあ……『一緒に消えちゃえ☆』」
「『魔風爆雷』!」
いや、適当かよ。
それにしても、目に見える魔力量がルインの物と全然違うな。
これが魔帝八皇2人分の力か。
俺も負けないようにしなければな。
「最後は我だな。さて、ルインも随分待ってしまっているからサクッと行かせてもらおうか。では……“爆炎天雨雷鳴波”ッ!」
爆炎天雨雷鳴波……これ爆発炎魔と炎天、それに雷鳴を足した炎魔法、雷魔法の最上級クラスの魔法だ。
「お前たち、行くぞ」
「「「了解!」」」
全員が同時に魔法を放った。
俺たちの魔法は一つの地点に収束し、そして勢いよく……
―――爆発した。
「これが“合魔:最強爆発道”よ! ちなみに命名はマノンだからね、私じゃないからね」
爆発する直前に、そう聞こえてきたが、それはすぐに爆発音でかき消された。
そしてリガーテもこちらへと駆け寄ってくる。
「あの、これ我々もマズい状況なのでは?」
うん、爆発はこちらまで広がってきている。
多分、このままだと全員デッドエンドだ。
「アスモフィ! 転移だ転移!」
「えぇ〜、せめて上空で見ましょう?」
「何でもいい! 早く!」
「もう……はい☆」
アスモフィが杖をちょんと振ると、俺たちの身体はフワフワと浮き始める。
(おお……おお!すごいぞ、飛んでいる!)
周りを見ると、もう結構高いところまで来ていた。
下を見れば城があるはずだ。
はずなのだが……。
「おお……これは……」
爆発がゆっくりと広がっていく。
例えるなら、そう。ブラックホールのような感じだ。
もうここに城があったなんて分かる人は、この国の人くらいだろう。
見る影もない。
更地……にするつもりだったのだが、これら更地ではなくクレーターだ。
城壁も庭も何もかもが無くなっている。
「これは……まあ全員死んでいるだろうなぁ……」
「ですねぇ……」
俺とリガーテは、うんうんと唸る。
自分たちでやっといて、何だがな。
何かもっと苦戦するイメージがあったんだがなぁ。
少し期待外れだ。
と……いうか、
「……何かマグマみたいになってないか? 下」
クレーター……からは沸々と煙が立っている。
表面はグツグツと煮立っているような……。
まあ、つまりは溶岩だ。
高温高圧の爆発が城を消し飛ばしただけでなく、マグマまで生みましてしまった……ということ。
俺はそんな城の成れの果てを見つめながら、リガーテに聞いた。
「さて、これからの事だが。リガーテ」
「はい?」
「お前はこれからどうするん―――」
と、そこまで言いかけた所だった。
『グァァァァァァァァァァァァァオ!』
突然の咆哮。
場所は……
「下……!?」
クレーターからだ。
一体何が……?!
『グァァァァァァァァォォ!』
「竜の……叫び……」
リガーテがそう漏らした。
「竜?」
「はい、竜……です。この城の地下には……我が父、リガルテが……封印されていました……」
そうして、クレーターから現れたのは一体の白い竜だった。
「父さん……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【リガーテ】
性別:男
種族:竜魔族
(竜人族と魔族のハーフ)
職業:騎士
レベル:45
スキル:―――不明
攻撃力:12400
防御力:46000
魔力:2400
明日は諸事情でお昼の1回行動〜!
ブランノワールになります〜!




