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case.51 総集編

まとめみたいな




(痛ぇ…………)



 背中側を、思い切り地面に打ち付けたような、そんな痛みが走った。


 何が、起きたのだろうか。



「――――――ま」



(……声)



 誰かの声がする。

 懐かしい、声が。



「―――さま!」



 ……俺を、呼んでいるのだろうか。

 そろそろ、起きないとか。



「―――主様っ! 目を開けてください!」


「ねぇ……起きてよっ!」


「起きてルミナスさま! 起きないとお姉ちゃん悲しいぞ!」



(……ん?)



 声が、増えて―――って!

 この声はっ!



「―――はっ!」



 俺は勢いよく起き上がった。

 そしてすぐに聞こえてきた声の主を確認するべく、辺りを見回そうとした。


 ……ら、



「アニキぃぃぃぃぃぃぃいい!」



 俺の予想とは反して、突然男から勢いよく抱きつかれたのだった。


 当然、俺のことを“アニキ”と呼ぶ男なんて一人しかいるはずなく―――



「アニキぃぃぃぃいいいいい!」


「おいおい、寝起き早々うるさいぞ……白夜」



 そう。勇者、皇白夜である。



「あわわわわわ! 主さまぁぁぁぁぁぁあ!」


「うわぁぁぁぁぁん起きたよぉぉぉぉ!」


「うんうん、お姉ちゃんはうれしいぞ!」



 とさらに俺は抱きつかれてしまった。

 そんな大袈裟な……とも思ったけど、抱きついてきた人物が人物だから、変な事を言えなかった。


 もちろんその人物とは、ルイン、ミカエラ、アスモフィである。



「って……え?」



 あれ、ルインに……ミカエラとアスモフィ? それに白夜……?

 いつの間に、合流して―――



「ははっ、混乱してるようだね。ボクも同じ反応してたかなー」


「師匠……流石に今回のこれは仕方がないかと……」



 と話すのは、



「ルヴェルフェに……」


「あ、俺はスレイドッス」



 スレイド……って、確かルヴェルフェの弟子……だったか?


 なんて考えていると……



「我が主……御目覚め、おめでとうございます」


「ハッ、固ェなオメェは! よッ、大将」


「わははははー! 起きたな! 魔王!」



 俺のそばまでやって来たのは、ベルゼリオ、サタール、マノンの3人だった。



「お前たちも居たのか……」


「ええ、全員集合よ」



 次に声が聞こえてきたのは後ろから。

 俺はそのまま後ろに振り返ると……



「おはよ」


「おはようございます」



 と、レヴィーナとクサナギがそこには居た。



「お前たち……」



 確認こそすれど、俺に休む暇などなく、今度は間髪入れずして騒がしい声が響いた。



「クハハハハッ! ようやくお目覚めか! このねぼすけ魔王め!」


「あァ、どれだけ心配かけてんだテメェはよォ」



 そう、こんな特徴的な喋り方をするのは……



「ディラにサタン!」



 お…………これで全員か……?

 一応、誰も話しかけてこなくはなったが……



「ああ、アニキ。実はまだ、3人だけ眠ってるんです」


「3人? って、一体誰が……」


「あれです」



 そう言って白夜は指を指した。

 その指を追った先に居たのは、これまた当然見覚えのある顔だった。



「あー、あれは……」



 アマクサにイクサ、それにヤマトか……。

 まだ、気絶しているってことか。



 ……俺も起きたばっかりで、まだ情報が把握しきれてない……。

 だから、彼らがまだ眠ってる現状だが、早めに状況確認をしたい……よな。


 それなら、久しぶりにアレやるか。

 うん、そうしよう。 



「あー、一度状況を確認したい。だから―――



 ここに、緊急魔王会議を開くぞ」




 と、言う訳で、俺はここに、魔王会議の開催を宣言したのだ。







「……という流れなんです」


「なるほどな……」



 と言う訳で全員で話し合って、これまでの事件の流れをまとめてみた。

 とてつもなく長くなったので端折って説明していこうと思う。


 って、誰に説明するんだかな。

 自分の中で整理していこうと思う、が正解か。


 まあいいや、始めよう。




 まず、前提として俺たちは二つのチームに分かれていた。


 一つは、俺が率いるチームと、そしてもう一つは魔王領に残った主戦力の面々だ。


 それそれの行動目的はこう。



 俺たちは、護王国の奪還と、そして龍の隠れ里を滅ぼした冥王神ハーデスへの復讐。


 そして後者は、魔王である俺の捜索、そして消えた皇月夜の捜索が目的だった。



 俺も言いたいことはある。

 どうして月夜が消えたのか……気にならない訳ない。

 だが、原因の発端が俺である事と、この状況整理に続きがある事から、飛ばさせてもらおうと思う。



 幸か不幸か、俺たちはちょうど、龍の隠れ里―――もとい、電子大国ドライガルに密かに集結していた。


 そして、そこで不運にも捜索組の面々が冥王神ハーデスの襲撃に合ってしまう。


 それを聞きつけた俺たちも、すぐに向かったのだが、結局、ハーデスの策によって全員散り散りになってしまう。



 飛ばされた先で戦うことになったのは、ハーデスが召喚できる最低位の死神で、かつ冥府最強の死神。《六死神フィアーズ》だった。



 【消滅】の死神王ダナーと戦った俺とルインは、【虚無】の大罪を冠する大悪魔、ベリアルと出会い、仲間にする事に成功する。


 【破滅】の死神王アリアと戦った白夜、ルヴェルフェ、スレイドのチームは、心を読むアリアの力に打ち勝った。


 【停止】の死神王ガイオンと戦ったサタール、マノン、ベルゼリオのチームは、同じ停止の力を持つベルゼリオとの衝突で一時危ぶまれた戦闘を、神化の力で何とか乗り切った。


 【全滅】の死神王シュリーユと、【予兆】の死神王フィーを相手にしたのは、何故か集まった6人が相手をしたという。

 レヴィーナ、アスモフィ、クサナギ、ミカエラ、ディラ、サタンの6人だ。

 だが、彼らはその後現れた【終焉】の死神王アルカナによって捕食され、何段階かの強化を施したアルカナと死闘を繰り広げ、見事打ち勝ったらしい。 




 そして、全員が死神王に打ち勝った時、ハーデスの声が空に響き渡り、結果、俺たちは今ここにこうして集ったという訳だ。


 恐らく、転移系の魔法か何かで集められたのだろうと誰かが言っていた。




 これで、ひとまず事件の概要説明はおしまい。

 次に問題になるのは、この獣についてだ―――




「さて、と……。次はお前の話を聞かせてくれ。―――【終焉】の死神王、アルカナさん」



『ぅ…………分かったわよ』

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