case.7 【色欲】の僧侶アスモフィ(4)
「あの、ちょっと話を」
「煩い」
神速の速さで近づき、剣を引き抜く。
「おおっと危ねえァ?」
それはマノンによって防がれてしまう。
だが、
「爆ぜろ」
それは、マノンが使った魔法と同じもの。
“爆発炎魔”そのものであった。
「お前もそれ使えるのかよ!?」
「余所見をするな。“流星”」
高速で弓を引き抜き、自分を中心に矢を降らせる。
「アスモフィ!」
「え、ええ! 『守護』!」
『守護』か、懐かしいな。
まあそんなチンケな魔力障壁じゃ無駄だがな。
何故なら……
「キャァァァッ!」
「何だこれ! 魔力矢じゃねぇ! 本物の矢だ!」
そう。
ルインから「一応」と言われ預かった本物の矢。
それを使ったから、“魔力”障壁じゃ防げない。
そして俺はそのまま高速で近づく。
「“招雷”」
「だから魔法は無駄だって……ギャァァァァッ!?」
「お前、何をした?」
俺の雷魔法は、しっかりとアスモフィにダメージを与えていた。
そして俺はそのままマノンの質問に答えることにした。
「わからねぇ」
と、一言。
「ハァ?!」
マノンは驚いた。
まあそりゃ驚くわな。
だが、そんな時間も無い。
すぐにケリをつけないと。
「なぁ? アスモフィ。いいからいっぺん死んで来いよ!?」
再び高速で近づく。
そして今度は弓と剣を同時に引き抜く。
「な、何を……」
「“流星剣”」
剣を矢とし、弓でそのまま遥か上空へと飛ばす。
上空で魔法によって巨大化、そして分裂した無数の剣は、そのまま落下。
まさしく流星のような剣たちが、マノンたちを襲う。
「『守護』!!」
今度は“物理”障壁か。
マノンとアスモフィが固まって攻撃を防いでいる。
しかし、これは好機だ。
2人固まっているなんてな……!
「“天雷”!!!」
2人めがけて雷魔法を放つ。
天雷は、名前の通り、雷を落とす魔法。
ただし、その威力は通常の雷魔法とは格が違うのだ。
どのくらい凄いのかというと、通常の魔法なら、木一本を焦がせる程度だが、この天雷は、街一つを灰にしてしまうくらいの威力を持っている。
そんな魔法が今、“物理”障壁を張っているあるたちに襲いかかる。
その結果どうなるか。
もちろん。
「イヤァァァァァァッ!」
「ギャァァァァァァッ!」
いくら魔帝八皇の魔法系ツートップともいえど、ダメージは入るのだ。
「まだだ……まだ足りないよなぁ?」
「えっ、まっ、待って」
「“天雷”」
再び落雷。
もちろん、彼女らには大ダメージだ。
「クッ、くうう!」
なんとか耐えているようだが、もう限界だろう。
「さあ……終わりだ」
一歩ずつ歩み寄る。
「まっ、待ってって! 悪かったわ! おねえちゃんの負けよ!」
「煩い。お前は……ルインを……ッ!」
「ち、違うの! あの娘は私の魔法でッ!」
「いいから黙れ。マノンお前もだ。お前ら2人とも、俺の傀儡となれ」
そして俺はあのスキルを使う。
「『支配』」
俺のスキルを受けた2人は、目から光を失い、ガクンとうなだれてしまった。
これが“完全支配”だ。
……だけどアイツ……何か言おうとしてたよな?
仕方がない。
俺は“完全支配”を解いた。
「ぷっはぁぁぁぁ! 焦ったよ! おねえちゃん焦ったよ!」
「それで? お前は何を言おうとしていたんだ? 確か、魔法がどうとか」
「そう、それよ! あの娘だけどね! 私の魔法で眠らせてるだけなのよ!?」
「は……? いや、だってグサッって……」
「あのねぇ! あれは誤魔化す為の偽の音よ!?」
は……?
じゃああれか?全部俺の早とちりってことか?
何だか一気に脱力してしまった。
▶『憤激焉怒』を解除しました。
アスモフィとマノンはづけづけとこちらへやって来て、言った。
「もう! 本当に覚醒しちゃうんだから!」
「それにしてもお前、クソ強かったな!?」
褒めてるのか怒ってるのか……。
まあどっちでもいいけど。
「そ、それでルインは?!」
「ああはいはい、起こすわよ。はい☆」
指をパチンと鳴らしたアスモフィ。
「ん、んんー? うーーん……、むにゃむにゃ」
「ルイン……?! ルイーーン!!」
本当に寝起きの感じを出すルインに思わず飛びかかってしまう。
「良かった、本当に良かった!」
「あ、あるじひゃま……?」
!?顔が……赤い……!
「どうした、熱でも出たのか!? おいアスモフィ! ルインに何かしただろ!?」
「あっいや、主様、これは……その……」
「はぁ、アンタも難儀なもんね。いいこと? 私は何もしていないわ? このど・ん・か・ん魔王さま♡」
ツーっと胸のあたりをアスモフィになぞられる。
何だろう……その……あれだ。
エロ過ぎるぞ……?この女。
まさに魔性の女だ……。
と、そこにルインが割り込んで来た。
「あ・る・じ・さ・ま〜???」
「あっ、いや、これは!」
何だろう、ルインの顔が赤い……。
さっきとは違う赤さだ……?
「ど、どうした? 熱でも……」
「ぶーーっ! 違いますこれは怒ってるんですー! 主様のバカぁぁぁぁっ!」
「いたぁぁぁぁぁっ!?」
また、一段落して平和が戻ってきた。
そんな感じがした、とある昼の話だった。
▶【色欲】の僧侶アスモフィ、並びに【強欲】の魔法使いマノンが魔王軍へ正式加入しました。
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【ルミナス】
性別:男
種族:半神
職業:魔王
レベル:38→50
スキル:『支配』
:『転生』
:『剣技』
:『魔道』
:『死霊』
:『弓術』
:『吸収』
:『液状化』
:『憤激焉怒』
所持品:支配の宝玉
支配……・ルイン : 夢婬魔
……・ルシファルナ : 悪魔
……・アスモフィ : 悪魔
……・マノン : 悪魔
攻撃力:830→5000
防御力:750→4500
魔力:1650→10000
所持SP:3500→5000
感情の欠如 : 喜 哀
備考……魔王職は、レベル50前後からステータスの伸びが一気に早くなる。1レベル上がると、大体ステータスは2倍ほど変化する。
アスモフィ編完結!
次からは聖皇国ラーゼの問題解決編!




