case.16 鎮圧完了
新作の設定練り込み中
今回はガチ
『セン メツ!!!』
ドガシァァァァァンッ!と超巨大な機械兵が腕を振り上げ、そのまま直下に落として来た。
僕はそれを難なく躱し、攻撃を試みる。
しかし、僕が巨大な…………面倒だから“巨人兵”とするが、巨人兵に攻撃を加えようとすると、周りの機械騎士共が僕に攻撃を仕掛けてきて、邪魔をしてくるのだ。
「チッ……これじゃあどうしようも―――」
そうして、僕が戦闘に至難を極めていた時だ。
「―――お困りかなッ!! ルヴェルフェよ!」
「今度は……何だッ!」
空から声が響いたと思えば、直後、目の前の地面に何かが降ってきた。
ソイツもまた、ドカシャァァァンッ!と地面を破壊したかと思えば、土煙の中から表れ出たソイツは、見知った顔の持ち主だった。
「―――ディラ」
「クハハ! 我が助けに来たぞッ!!」
「おい……もう自分の担当地区は片付け終わったのか?」
「無論! もうあの場所に用はないッ!」
「あー、そうかい。なら、僕の所を手伝ってくれると―――」
そうやって僕がまた、言葉を続けようとした時だ。
ドガァァァァァンッ!という地鳴りがして、土煙が立ち上がった。
「最後まで言わせろよ……」
何なのだろうか。
僕は言葉を最後まで言い切れない呪いにでもかかったのか?
てか、今度は何だ……?
「―――いったたぁ……! もう、落下スピードの調節ミスっちゃったわ……ぁ」
そう言いながら土煙の中から現れたのは……
「リア」
「あ……やっぱりアナタ達だったのね」
と、今度はガネーシャことリアがやって来たのだった。
さっきはインドラ……ことディラが来て、一応、ここには西地区担当の三人が揃った事になる。
てか……流石は神様と言ったところか。
ここに来ているということはもう二人とも担当地区は片付いたって事だもんな。
それに対して僕のところは……
「どうしてこんな巨大な奴が来ちゃうんだよ……!」
「クハハ、いいじゃないか! 面白いッ!」
「あー、コイツ片付けたら後はもう楽だもんねー……。それじゃあ……まあ、手伝うわよ。乗りかかった船だしね。最後までちゃんと付き合うわよ」
「二人とも……」
神様が手伝ってくれるとは、何と心強いことか。
……よし。そうと決まれば―――
「フッ……クク。さっさと片付けて魔王様のところへ戻るぞ」
「そうだなッ!」
「ええ!」
さあ……ここから反撃と行こうかッ!
「リアッ! お前には周りの雑魚共を処理してもらいたい!」
「了解したわ!」
「それで、ディラ。僕たちはあの巨人兵を叩くぞッ!」
「了解ッ!」
僕の指示が終わると、リアは雑魚の方へ、ディラはそのまま飛んで巨人兵の方へと行った。
「さて……僕は―――」
巨人兵を削るのはディラに任せよう。
だから僕は、巨人兵にトドメを刺す準備をしておこうと思う。
「―――“神帝武流・豪撃”ッ!」
『センメ―――ガ……ガ……』
ドッガシャァァァァァンッ!という激しい音が鳴り響く。
こりゃ……あの巨人兵が殺られるのも時間の問題だな……!
「早く……準備をしないと……」
今回僕がしようとしてるのは、めちゃくちゃ単純な術だ。
巨人兵の足を引っ掛けて転ばせる。
たったそれだけ。
なんせあの巨体だ。
背丈の高さも相まって、転んだ時に負うダメージの量は尋常じゃないはずだろうし、起き上がる事も不可能だろう。
術式も内容も簡単である故、実はもう実行出来たりする。
だから……次にディラが攻撃をブチかました時にやるとするか。
リアのお陰で機械騎士共の邪魔が無いから、もう後はシンプルイズベストでジ・エンドだ。
「―――“神帝武流”……」
「術式展開―――」
僕とディラの声が重なる。
さあ、準備は完璧に整った。
あとは撃ち放つのみ!
「―――“爆”ッ!!」
ディラが巨人兵の頭部周辺で爆発攻撃を撃ち放った。
その直後、僕も魔法陣を組み上げ、巨人兵の足元でそれを発動させた。
「―――“爆発炎魔”ッ!!」
よく見知った奴の得意な魔法だ。
それが、一気に巨人兵の両足を破壊していく。
頭部と脚部、二つの部位に叩き込まれた爆発の技は、巨人兵の機能を壊していた。
そして、巨人兵はやがて倒れていく。
ギギギ……とゆっくり倒れていき、重力が最もかかった地点で巨人兵は一気に倒れ込んだ。
またもやドカシャァァァァンッ!という爆音が辺りに響き、機械騎士もろとも巨人兵は崩れ去った。
「クッハハハ! 何だ、余裕だったじゃないか!」
「……まあ、複数人居ればな。一人だと何も出来なかったんだから」
「終わりよければ全て良し、よ。勝ったんだからいいじゃない!」
「まあ、そうだな。あとは残りの雑魚を駆逐して完全にお終いだな」
いや……そうは言うけど、本当にコイツらが来てからあっという間だったな。
さて、それじゃあ残りもとっとと終わらせて、はやいとこ魔王様と合流するとしようか……。
面倒だけど……そろそろこの戦いも終わりを迎えそうだしね。
「サクッと終わらせるよ」
「ああ」
「任せなさい」
そう、簡単に言葉を交わしたあと、僕たちはすぐに残りの機械兵を殲滅するべく動き始めた。
■
「イクサ」
「ああ、何となく音で分かっている」
「もう、終わったようだぞ?」
アマクサとイクサの二人は、目の前にいるこの国の貴族たちに向かって剣を突きつけていた。
一応、殺しはしないようにとヤマトがそれを監視している状況だ。
「な……何を言っているのだ貴様らはッ!」
「わ、我らの軍事用兵器が負ける訳無いだろう!」
「この国の至るところに格納しておいたのを、一気に解放したのだぞ! しかも、巨大な機械兵まで投入したのだ! 貴様らにもう勝ち目は無いッ!」
貴族達は当然、自分たちの方が強いと思い込んでいる。
だからこそ、もう既に負けが確定した戦いでもそれを知ることが無く、こんな事が言えるのだ。
「お前たちは、どこまで頭がおかしくなってしまったんだッ!」
「ヒッ……」
「国民が、どれだけ苦しんでいるか分かっているのかッ!」
「し……知らんッ! この国に住むブタ共の事なんて、我らには全く持って関係ないのだッ!」
「ふざけるなッ!!!」
イクサが、正義感に駆り立てられて、剣を鋭く壁に突き刺した。
「ヒイッ……!」
「良いかッ! この国は、正義の国だったはずだ。しかしいつの日か、欲にまみれた貴様ら貴族共が、自らの私欲を満たすためだけに法律を操り始めたッ! そこから国民の生活は荒れ始めたッ!」
「―――飢え、凍え……死にゆく人々を見るのは、俺だって辛かった」
「だから我々は立ち上がった! もうこれで二度目だ。我ら“徹底抗戦軍”は、今回の反乱でこの国に蔓延る全ての悪を断ち切るッ! そして、この国に真の正義をもたらすのだッ!」
「もう二度と、大切な人を失わないように。俺たちが正義の中心となって、民を守り、互いを支え合い、誰もが苦しまないように育つ国を作り上げる」
「それが、我々の理想だ……ッ!」
イクサと、そしてアマクサが己の思うがままの言葉を目の前の貴族達に、そしてこの映像を見ている全国民達に向けて放った。
すると、突然拍手が鳴り響いた。
―――パチパチパチパチパチパチパチパチ…………
鳴り止まない拍手が、シュデンを包み込む。
「……な、何だこれは!」
「まさか、ブタ共が貴様らを支持していると言うのか……ッ!」
「―――どうやら。もう決着は着いたようだな」
「お前たちを支持する人は、誰も居なくなったようだぞ」
「そ……そんなッ!」
言いながら、貴族達の顔は青ざめていった。
これから訪れるであろう自分たちの死を悟ったのか、はたまた投獄される事を恐れたのか。
真意は分からないが、ただ一つ、この国を一つの真実が包んでいた。
それは、この国に太陽の光が差し込み、暖かい日差しと国民の盛大な拍手が、アマクサやイクサ達“徹底抗戦軍”の勝利を祝福していた事だった。
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