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【完結済み】転生魔王の世界支配〜目が覚めたら魔王になってたので、世界を支配することにしました。〜  作者: テトラ
eighth:堕天使ルシファーと機械の心(【傲慢】の真実)
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case.25 堕天軍総攻撃




「チッ……残るは我とバラキエル、メフィストフェレスにフラウロス……そして我が愚弟子のみか……」


「クハハ、どうだ? 俺の言った通りになっただろう?」


「フッ、そうだな……ベルゼブブ! だが、我々も負けたままと言う訳にもいかないのでなッ! そろそろ反撃と行かせてもらうぞッ!!!」



 そう言うと、ルシファーは―――消えた。


 ベルゼブブの視界から、ルシファーは文字通り消えたのだ。



「何処へ消えた……?」


「―――ここから貴様らを何体か潰そう。まずは、貴様からだッ!」



 刹那、ベルゼブブは吹き飛ばされた。



「グヌゥァァァァァァッ!?」



 背後から勢いよく吹き飛ばされたベルゼブブだが、さらにそこへルシファーが追撃を加える。



「フッ……!」



 吹き飛ばされたベルゼブブは空へ飛ばされたが、瞬間移動によってその上空に現れたルシファーが、そのまま勢いよくベルゼブブを地面に打ち付けた。



「ガァッ!!」


「これで貴様は終わりだッ!」



 さらに、ルシファーは手元に紫色に光る丸い刃を生み出して、それをベルゼブブの方へと投げつけた。


 超高速で回転したそれは、ベルゼブブの腹を切り裂いた。



「ゴハァッ……!」


「フッ……貴様は少し疲弊が早いようだな。我は、まだ……余力を残しているがな」



 そう言うと、ベルゼブブは倒れてしまった。


 それを確認したルシファーは、周囲の加勢にいくべく、辺りを見回した。



「フム……どこも劣勢か。少し奴らを侮っていたようだな……」



 ルシファーは、そう呟くと自らの言葉を現実にする為に動いた。


 まずは一番楽そうな、フラウロスの下へ。



「おい、フラウロス」


「こ、これはルシファー様ッ!」


「その程度の雑魚など早く片付けろ」


「ですが……コイツ、なかなかに強くて……!」



 フラウロスが戦っていた相手は、竜騎士リガーテ。


 ルシファーはリガーテを見ながら、フラウロスに言った。



「チッ……まどろっこしいのはもう辞めだ。纏めて片付けるぞ」


「ま、纏めて……ですか?」


「ああ」



 首をかしげるフラウロスを横目に、ルシファーは手をあげて、そしてこう言い放った。




「―――お前たち。早くそんな雑魚共は片付けて、我の下へ来い。さすれば貴様らが望む力を与えてやろう。……こんな風になッ!!!」




 ルシファーは、自らの右手に『強制堕天』の力を込めて、それをフラウロスに打ち付けた。



「ァ……ァアィァァィァダァァァァァァッ!!」



 突然何かが狂ったようにフラウロスは暴れ始める。


 ―――『強制堕天』によって、さらに堕天使としての力を増したフラウロスが、その力を処理しきれず、暴走状態になっている為だ。



 しかし、そうなるくらいだ。


 当然効果も凄いもので―――



「ォ……? ァ……! ク……クク……ククク……カァァァァァァハッハッハッ! チカラ……だ。チカラ……チカラ……チカラチカラチカラチカラチカラチカラチカラチカラダァァァァァァァッ!」


「おい、フラウロス。我が力を同胞たちに示してやれ。まずはあのわらべからだ―――」



 ルシファーは、海王ムルを指差しながらそう言った。


 それを見たフラウロスは笑う。



「ヒイッ……! キヒャヒャ……ッ! ええ、任せてください……俺が全員殺してやりますよッ!」



 そう言うとフラウロスは、一直線にムルの下へと向かう。


 超スピードで到着したフラウロスは、そこで戦っていたメフィストフェレスに言った。



「おいメフィストフェレス! いいから早く片付けろッ」


「そうは言っても……」


「うるせぇッ! 御託はいい。いいから早く終わらせるぞ―――」



 そう言うと、ムルは消えた。



「キャァァァァッ!」



 ドーン!という轟音と共に、ムルは自分が認識するよりも早く吹き飛ばされていた。


 さらにその直後の事だ。



「ウァァァァァッ!」



 再び轟音。


 今度はリガーテが、ルシファーによって吹き飛ばされていた。



「フン。所詮は雑魚よ」


「流石です、ルシファー様ッ!」



 フラウロスは、自分たちの下へとやってきたルシファーに跪いた。


 それに合わせてメフィストフェレスも膝をつく。



「さて、残るはバラキエルとルシファルナか……。クッ……ククク……」


「ルシファー様?」


「―――全員纏めて料理してやるぞ……。ここからが本番だッ!」



 そう自らを鼓舞するようにルシファーが声を上げると、ルシファーたちの周囲にはたくさんの魔法陣が現れる。




「―――『明宵の明星ライトオブダークネス』」




 刹那、周囲は光に包まれた。


 さらに、無数に張り巡らされた魔法陣からは、超巨大な悪魔が何体も現れた。



「もう、お遊びは終わりにしよう。奴らと我々の戦力差は、我が埋めてやろう。だから……なんとしても勝つぞ、この戦い」


「……かしこまりました。全てはルシファー様の仰せのままに」



 メフィストフェレスがそう言うと、ルシファーはその手に黒い剣を装備して、宙へ浮いた。



「さあ行け、我が配下たちよッ! まずは天使ラグエルからだッ! バラキエルの加勢に向かうのだッ!」


「「ハッ!!!」」







「ヘェ、あの堕天使……まァだ諦めねェんだな」


「いい加減この圧倒的な戦力差に気づいてほしいものですがね」



 サタールさんとクサナギさんが呆れたようにルシファーたちを見ながら言った、



「まぁ、いいんじゃない? その方が面白いし、それに……」


「まだ遊べるもんな! 俺たち!」



 楽しそうにそう言うのはアスモフィさんとマノンさんだ。



「それにしても、彼らの戦いはどうなってるんスかね?」



 そう聞いたのはスレイドさんだ。



「あァ、アンタ気づいて無かったのか?」


「え?」


「ほれ、上だ上」



 そう言いながらサタールさんは指を上に向けた。


 それを追うようにスレイドさんは上を向いた。



 ―――なんだ、気づいてたのか。




「上って……え? あ?! 白夜さん!」


「あ、あはは。どうも〜」



 俺は、頭を掻きながらそう受け答えた。


 ちなみに、ここにはさっき到着したばかりだ。



「え、いつからそこに!」


「あ、それはついさっきです」


「え……てか、空……飛んで……」



 まあ、そりゃ驚くよなぁ……。


 だって空飛んでるだもん……宙に浮いてるんだもん……。



「ま、まあその辺の事情はこの戦いが終わってからで。ひとまず彼女たちを休ませたいと思いまして」



 そう言いながら俺は、ラージエリさんと二人でそれぞれ抱えてきた二人の女を地面に寝かせながらそう言った。



「あら、この二人はどうしたの?」


「えっと、月夜は疲労で、ラグマリアは驚いて気絶? って感じです」



 俺はアスモフィさんの問いかけに答えた。


 そう、月夜は分かる。だが、ラグマリアは何故……いや、何に驚いて気絶したんだ……?



「不思議でならない……」


「……? まあ、いいけど。それで?」



 それで?

 どうしたんだろう。



「いやいや、オメェ……明らかに変わってるだろうが」


「俺が……って、ああ……」



 そういえば、そうだったな。



―――いや、適当過ぎない? 貴方めちゃくちゃ変わってるのよ?



 いや、ヘル……そうは言ってもな……。


 これ、どう説明すればいいんだよ?



―――うーん、まあ、適当に?



 適当って……。



「サタールさん、いや、皆さん……。詳しい話はまた後で……とりあえず今は簡潔な説明で勘弁してください」


「? あ、ああ。それで構わねェが……」



 と、いうわけで俺はサタールさんやその他メンバーに、事の顛末を説明した。


 話している間、聞いている皆の表情がだんだんと険しくなっていくのが分かった。



「―――と、言うわけなんですよ」


「はぁ、なるほどねェ……。まあいいか」



 ホッ、良かった。


 簡単な説明しかしてないけど、納得してくれたみた―――



「いや良くないわよッ!?」


「チッ」



 そう上手くはいかないか。



「いや今舌打ちしたわよねぇ!? なんか生意気なんですけどぉ!?」


「いや、アスモフィさん。流石にそれは幻聴ですって。疲れてるんですよ、皆さん」


「えぇ……そうなのかしら……何だかそんな気がしてきたわ……」



 うん、そうだ。


 みんな疲れているだよ。


 俺も疲れてるし。



「まあ、ともかくだ。強くなって帰ってきたんだったら、それでいいじゃねぇか。それよりも、だァ……」



 サタールさんは言いながら、正面を指差した。


 その指を追うと、そこではルシファーたちの軍勢がラグエルさんを襲っていた。




「あ、あれは……」


「アァ、マズいな。それもかなり」


「アイツらも本気出してきたってわけだなァ……滾るぜぇ……!」



 サタールさんは危機感を覚え、マノンさんは滾っているようだった。


 てか、4対1ってだけでもヤバいのに、何だ……あのゴーレムみたいなの……。



「―――魔人兵、だなァ……ありゃ」


「まじんへい?」


「ああ、魔人兵。文字通り、魔人を模した魔法兵器だ。しかも、ありゃただのゴーレムじゃねぇ。依代として、ルシファーが召喚したかなり上位の悪魔を使ってやがるな」


「そんなこと、よく分かりますね……」


「ん、まァな。そんなことより、早く加勢に行こうぜ? 向こうが本気なら、こっちも本気で行かねェとヤベェと思うけどなァ?」



 確かにな、こうして話している間も、ラグエルさんは戦って―――



「チッ……ヤベェかもな。マジで」


「えっ……?」


「おい、白夜。オメェ、『神速』を使って先に彼女の加勢に行ってくれるか?」


「―――ッ。それだけ、マズい状況なんですね?」


「……あぁ。多分、想像以上に、だ。特にルシファーがヤベェ……今でもこうして耐えられているのが奇跡なくらいだ」



 確かに、4人の相手を捌きながら、まだ立っているのがすごいくらいだが……。


 とにかく、だ。



 サタールさんの言葉を信じてみよう。



「分かりました。それでは軽くひとっ飛び、そんでもって暴れてきますッ!」


「あぁ。俺たちもすぐ行くから、多分そんな気負わなくても大丈夫だぜ」


「了解ッス! それじゃあッ!」



 そう言って俺は『神速』を使って駆け出した。


 さて、まだまだ戦いは終わらなそうだな。




―――えっと、私の出番も作ってくれるとありがたいなぁ、なんて……。




 ……なんだよ、せっかくかっこいい感じで終わると思ったのに。



 こほん。

 ま、まあとにかくだ。


 次の相手は本丸、ルシファーって訳だな。



「うし……気合い入れるぞ……ッ!」



 俺のそんな覚悟に応えるように、両腰に差したグラムとレーヴァテインが光り輝いていた。

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