再会
【主要登場人物】
リン・フォワード
(主人公、男、白髪、?歳)
フィロ・ネリウス
(猫獣人、女、褐色肌、黒髪、16歳)
ジェット・エーギル
(傭兵、酒と女好き、男、金髪、28歳)
オウル・P・マギー
(妖人と人間の混合種、ハッカー、男、青髪、17歳)
カレン・クジョウ
(元工作員、針使い、女、赤紫髪、23歳)
ロック・ロック
(元Riバース、元二重人格、改造、男、緑髪、21歳)
施設の奥まで進むと、ごく最近に何かしらの手術や研究をしたであろう部屋がいくつもあった。
血なまぐさいにおいも、少しばかり漂っていて鼻を刺激される。
「あれありあら???行き止まりっすかね?」
この施設には似つかわしくない壁だ。
模様が描かれている。
「いや、違う」
壁の向こうは空洞、長方形の空間がある。
「ほんとっすか?」
ロックが壁に触っても何も起きなかったが、僕が触ると壁の模様が変わり、崩れて開いた。
何もない空間と思ったが、端には何やらボタンがある。
「ふむふむふむ、これは押していーすよね?」
「…うん、どうぞ」
ガゴッという音のあと、地面が少し揺れる。
僕達は上に上がっているようだ。
「ほうほうほう、そういう仕様っすか!これは罠かもしれんすね!旦那!」
そう思うなら、もう少し真剣な顔になってほしい。
にこやかには笑わないでもらいたいところだ。
乗って1分も経たないうちに、上に到着した。
僕達は外に出ていた。
この乗り物は一方通行ではない様子。
下にあったのと同じボタンが近くに立ってあった。
最初に入った、施設の入口はかなり向こうに見える。
地下を歩いているから分からなかったが、長い距離を歩いたようだ。
周りを見渡したが特に何かあるわけではない。
平けた地。
少し先、丘になっている所に誰かが背を向けて立っている。
凝らして見た、その人の背は見覚えがある。
何度もお世話になったから覚えている。
傍まで走り近づき名を呼ぶと、その人はちゃんと振り返ってくれた。
「ドムさん!!」
「……リン」
「無事だったんですね!よかった!皆も近くに来ているんです。さぁ行きましょう!早く降りてきてください」
「……俺は無理だ、分かってるだろう?」
「何言ってるんですか!大丈夫です!僕達がついています!」
「そうじゃない…そうじゃないんだ、リン。俺は変わっちまった、すまない……」
ドムさんは手を掴んではくれなかった。
罪悪感は痛いほど分かる。
だけど、それを僕が口にしてはいけない。
叫んでいる僕の声が聞こえたのか、別行動をとっていた皆が合流してきた。
「ドムさん!」
「ドムさん!」
「ドムさん!」
「ドムさん!」
一人ひとりが、名を呼んだ。
しかし、それには応えてくれず、首を横に振るドムさんは下にいる僕達を悲しげな眼で見つめていた。
ドムさんの近くに誰かがやってくる。
さっきカレンが報告をしていた、覆面の女性だ。
彼女はドムさんの真横には立たず、少し離れた場所にいる。
また誰かがやってくる。
黒服の女性がやや前に立つ。
彼女は腰に長い剣を携えている。
眼前の僕達を冷酷そうな眼で見下ろしている。
そしてまた誰かがやってくる。
今度は男だった。
研究服を着ている。
ガタイもいい。
その男はドムさんを通り過ぎ、一番前に出る。
僕は、その人物に見覚えがあった。
僕だけ、見覚えがあった。
「……………は?……………なんで……………」
その男は、手を差し伸べた。
「やぁ、リン。息災だったか。久しぶりだな」
「ありえない…………………………」
遥か昔に死んだはずの男、ボイル・マクレーン、その人だった。




