おとこの復活②
【主要登場人物】
リン・フォワード(主人公、男、白髪)
フィロ・ネリウス(獣人、女、黒髪、16歳)
ジェット・エーギル(傭兵、男、金髪、28歳)
オウル・P・マギー(ハッカー、男、青髪、17歳)
カレン・クジョウ(?、女、赤紫髪、23歳)
【サブ登場人物】
キャロル・グレンズビー(試練の街長)
ザック(仙都、ギリコのボディガード)
3人組
コザ(元Riバース、97位)
シシオウ(獣人チーム)
ロック・ロック(Riバース、15位)
クロック・ロック(Riバース、15位)
ナツメ(Riバース、44位)
クレイ(Riバース、9位)
「お前は…」
「ロック!」
「そうそうそう、オレっちの名はロックロック。いやーしかし痛い痛い痛いでぇすねえ!」
熱い男の次は、面倒くさい男。
瞼を少し腫らしたロックが現れた。
「まだやろうってのか?てか何で左腕治ってるんだよ」
「ゴーグルもありますし、どうやったんですか?」
「オレっちはこうみえて、技師の街一番の技師ローグの一番弟子!ガラクタ木材鉄筋なんでもござれで復活は可能でっしょ」
強いだけでなく、才能もある彼が、なぜまた姿を現したのか。
疑問はあるが、敵意はない様子。
「さっき、話に混ざるって言ってたけど、貴方もついてくるつもりかしら?」
「俺は反対だぞリン。10億消えた上に、時間のかかりそうな依頼を受けて、爆弾かもしれない奴と旅はできねぇ」
「僕も反対ですね。リスク云々よりもまだ感情が受け入れられないです」
「私も反対ね。Riバースを抜けたかどうかなんて私達には分かりっこないもの」
「わたしは、んー、リンにまかせる!」
多数決では圧倒的に受け入れ不可。
こればかりはどうしようもないが、そもそも僕のしたい話ができていない。
「んーと、僕はどちらでもいいんだけど、その前に皆に伝えたいことがあるんだけど、いいかな?」
皆はじっと僕を見つめてくる。
「実は、皆との旅を終わりにしたいんだ。今日、ここで。これからは僕だけで進みたい」
沈黙が流れる。
「ほんとうに?」
なぜか誰も嫌とは言わなかった。
それだけ真剣な眼をしていたのだろうか。
自分では分からない。
「本当だよ。この体質は疫病神だ。今回は死人は出なかったけど、今後はそうはいかない、かもしれない。いや、きっとそうなる。再誕の芽『Riバース』は僕を狙ってくる。今回は単なる接触だった。次はどうなるか分からない。それに、一人旅を始める時から、現在進行形でこの膨大なエネルギーを悪用しようとする組織がいることは知っていたんだ。それを止めることは僕の使命だ。力を人殺しの道具にしたくはないんだ。僕のせいで死んでほしくないんだ。僕は救いたいんだ。それしか僕にはできないんだよ。だから一人にさせてくれ、頼むよ」
只々、頭を下げた。
皆を脅威に合わせないために、僕という脅威は遠ざける必要性がある。
しかし首を縦に振る者はおらず、何故か全員僕の傍まで寄ってきた。
「バカじゃねーのかリン。俺の使命はお前を護ることだぞ。一人旅なんてさせるかよ」
「僕はこの技術をもっと多くの人に役立てたいんです。ですが、まだまだ勉強不足なので、僕を救ってくれた、お人好しさんを助けてあげたいんですよ」
「私、昔ね、リンに助けられたのよ。5歳のとき。貴方は覚えてないかもだけど、今の私があるのは貴方のおかげ。私はね、私の憧れる人になりたいのよ」
「わたしもね、すくってもらったんだ。すごくうれしかった。その人となら、どこにでもいける、いきたいておもったの。だからこれからもいっしょにいたい」
涙が溢れてくる。
止めようもない大粒の涙。
なんで、こんなにも優しいのだろうか。
ヒトは温かいのだろうか。
「上手くいかないなぁ」
「実は旦那オレっちも…」
「いやお前はねーだろ」
「いやいやいやありますよ~いっぱいネタもってやすってねー」
「あやしい」
「いやいやいやホントホントホント勘弁してくだせぇ。組織連中に狙われちゃあ、今のオレっちは勝てねーすよ。よわよわよわだよ」
「捕虜扱いなら良いと思いますよ」
「そうだな」
「それなら賛成」
「いやいやいや人権はないんですかーー!!」
「はは」
この旅路は、まだまだ終わらないらしい。
結局僕達は、5人と捕虜1人で旅を続けることになった。
目的地は赤牛亭。
道のりは長く、いくつかの街を経由する。
今は無事を祈ることしかできないが、きっとまた会えるはずだ。
世界はそこまで残酷ではないと思ったばかりなのだから。




