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シンなる旅路【第一部、外伝】(カクヨムさんの方で修正版を投稿しています)  作者: 飯屋クウ
第五章 這い寄る闇

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フィロ&カレン VS 44位ナツメ ②

【主要登場人物】

リン・フォワード(主人公、男、白髪)

フィロ・ネリウス(獣人、女、黒髪、16歳)

ジェット・エーギル(傭兵、男、金髪、28歳)

オウル・P・マギー(ハッカー、男、青髪、17歳)

カレン・クジョウ(?、女、赤紫髪、23歳)



【サブ登場人物】

キャロル・グレンズビー(試練の街長)

ザック(仙都、ギリコのボディガード)

3人組

コザ(元Riバース、97位)

シシオウ(獣人チーム)

ロック・ロック(Riバース、?)

ナツメ(Riバース、44位)

クレイ(Riバース、9位)

2対1、戦闘はカレン達有利ではなかった。

44位という順位は伊達ではなく、場数を踏んでいる。

2本の鉄扇は硬く、カレンと同じように仕込針の使い手だった。


「あらぁ、私と同じ隠し武器でありんすねぇ。よろしゅう」

「ふん、どうせ、私狙いでしょう?たまたま同じではなくて、最初から貴方を私にあてる、そういうことでしょ」

「読みが素晴らしくてなによりでありんす」



ナツメは中近距離型。

接近戦は鉄扇が主体、仕込針は中・近どちらでも対応可。

カレンは衣服に隠している針を使うことが多いが、ナツメの場合は扇の表面に装填されており、銃のように扱う。

速度はそれほど早くはないが、幅広い応用が可能。

弱点があるとすれば、発射される際の音。

ジャキン、という変形音は相手に気づかれるという脆弱性を持っているが、2本あることで敵を惑わすこともできる。

撃たずに、そのまま鉄扇に戻して経戦、ということもできるため戦いづらく、聴覚視覚の両方をフル稼働する必要性があるため、一人程度の人数差は、ナツメにとってはあまり意味をなさない。



「あまり動けてないでありんすね、そろそろ万事休すかしらん?」


「かったーい!」

「無理に扇に攻撃しなくていいわ、フィーの爪でも私の仕込針でもあれは壊せない。勝機があるとすれば、針を直に刺すこと。ただ着物の上からだと針が届くか分からないから、皮膚に直接刺す必要があるわ」

「それは、あの人、たおしちゃうの?」

「…いいえ、殺すことはしないわ。痺れさせるだけ。情報も聞かないとだからね」

「わかった!」


「作戦会議は終わったかしらん?そろそろケリをつけましょう。あなたを殺し、私は褒美を得るのです!ナツメよくやったなと、頭をナデナデしてもらうのですわ!」


「へぇ、そう」



針を刺すには接近戦をするしかない。

鉄扇を掻い潜り、仕込針をよけ、神経の通っている場所に刺す必要がある。


「ぬるいですわ!」


接近の仕方が甘かったために、カレンは鉄扇をくらう。

重い攻撃。

カレンは、久々に血を流していた。


「あねご!」

「大丈夫よ、フィー。心配しないで、骨は折れてないから」


踏み込みが甘い。

躊躇したからだ。

殺すならば、他にやりようはある。

しかし、自分はフィーと約束した。

この女は殺さずに倒すだけ、と。


「フィー、一緒に突っ込むわよ」

「ふぇ!?」

「それしかない」

「……わかった」


「同時に来ても無意味!勝つのは私!次で仕留めるでありんす!」



カレン合図のもと、駆け出す2人。

しかし戦闘構成員としての歴が長いナツメの前に、手は届かない。

2人とも腹に一発ずつ鉄扇をくらう。

痛さゆえに、フィロは地面にうずくまり、カレンは衝撃で飛ばされていた。



ジャキンっと音が鳴る。

標的は今弾いた女、カレン・クジョウ。

組織の情報を盗み出そうとしていた工作員。



「これでトドメ、でありんす☆」





発射された針は、カレンの横をかすめた。


「んな…ぜ?」


突如、目眩を起こしたナツメは倒れた。

倒したと思った相手が真上から見下ろしている。



「声、出ないでしょう?私の毒は特製なの。麻痺以外にももう一つ刺しておくわ。私達は救助に行かないといけないの。貴方からは情報を聞きたい所だったけど、またにするわ」


「どうして!?」


「ざんねんでしたー!私たちのさくせんがちぃ!」


「なっ……尻尾…」


「気づかなかったでしょ?フィーが針を持っていたことに、()()()()()()()()()()()()()()()


「…うそ…」


ナツメが当てられなかったのは、撃つ瞬間に刺されたフィロの刺激針。

麻痺針は、カレンが最初に鉄扇をくらった際に刺していた。

この麻痺針は特製で、服の上からでも刺すことが可能な自動虫食針だ。

刺した場所を時間をかけて虫食いのように穴を開け、皮膚を感知して刺す、超極細針である。

時間がかかってしまうため、違和感に気づかれる場合もあるのだが、着物だと分かりにくい。

同じ女性だからこそ、その点に気づけたカレンの作戦勝ちということ。



「やったね!あねご!」

「そうね、これで…」


少しは、()に近づけたかしら。


「名脇役って難しそうね」

「んー、あねごは、ひろいんでもいいと思うけどなぁ」

「ありがと、フィー」



勝利した2人は僅かばかりの休息をとり、行動を再開した。




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