フィロ&カレン VS 44位ナツメ ①
【主要登場人物】
リン・フォワード(主人公、男、白髪)
フィロ・ネリウス(獣人、女、黒髪、16歳)
ジェット・エーギル(傭兵、男、金髪、28歳)
オウル・P・マギー(ハッカー、男、青髪、17歳)
カレン・クジョウ(?、女、赤紫髪、23歳)
【サブ登場人物】
キャロル・グレンズビー(試練の街長)
ザック(仙都、ギリコのボディガード)
3人組
コザ(元Riバース、97位)
シシオウ
ロック・ロック
最初の爆発のあと、カレンはフィロと一緒に行動していた。
バランス的に考えれば女同士というのは良くないのだが、ザックは一人でどこかに行き、リンは残ることを選択。
オウルとジェットは男手が必要な場所へ駆り出されおり、選択の余地なし。
フィロを一人にしてはいけないと思ったのは彼女の判断だった。
彼女達は会場からはかなり離れてはいたが、2回目の爆発の余波は届く。
「きゃぁー!」
「フィー!こっち!」
爆風を前にしては普通の家屋は意味をなさない。
いくつもの建物は倒壊したが、彼女達は無事だった。
「びっくりしたぁ」
「最初の爆発よりも大きい…こんなのが立て続けに来たら人命救助なんてできやしないわ」
「あねご、どうする?」
カレンは賢い女だ。
幼少期から波瀾万丈な人生を送ってきたが、上手く乗り越えてきた。
危機的状況は回避してきた。
そんな彼女も今回は身の危険を感じた。
「逃げるわよ、フィー」
「え?まちの人は?」
「全部は助けられないわ。道中で困っている人だけ。私達の安全も確保しないことには無意味よ」
私は、ヒーローではない。
蹂躙できるほどの力があるわけでもなければ、俊敏さがあるわけでもない。
得意なことは、話術と少しばかりの暗殺体術。
仕込針の操術で相手を翻弄し、自慢の毒針で命を奪う。
毒の配合も自分で研究。
戦闘能力は決して高いわけではない。
しかし、レイス都市長直轄の工作員は万能でなければならない為、訓練は厳しかった。
幼かった私は大人になった。
ここまで成長できたのは、レイス都市長のおかげ。
それでも、根っこの部分は変わらない。
私は表舞台に立つような存在ではない。
せいぜい脇役。
彼のようにはなれない。
「あねごがしなくても、私ひとりでたすける」
「それは無理よ、フィー!逃げましょう!」
「いや!手を、はなして!」
「だめ!」
「私、いろんな人にたすけてもらった。私をみても、こわいことばを言う人はいなかった。たびにでてよかった。こんどは私がたすける番なの。リンならそうするはずでしょ?」
「っつ…」
確かに、リンならば迷いなく助けることを選ぶ。
不利な状況下であったとしても、彼は自分の決めたことを全うしようとするだろう。
フィーの言葉に触発されたわけではない、が、心は揺れ動く。
「はぁ、ヒロインという枠でもないでしょうに、ここは名脇役狙いでいいかしら?」
「うんうん!じゃあまずは、こまっている人さがそう、あねご」
「あら、そんなことできるのかしらん?」
不意を突かれた彼女達は咄嗟に身構える。
振り向いた先には、淡い色の着物の女が扇をなびかせていた。
「まさか……」
「出会ったばかりで申し訳ないでありんすが、お命頂戴いたします」
「あねご、あれは?」
「貴方達の計画だったのね」
「左様でござりますれば」
「喋り方、統一した方がいいんじゃないの?」
「それには及びません。混沌、カオス、ぐちゃぐちゃ、私お好きですの」
「面倒なキャラね」
「お褒めにあずかり光栄でありんす」
「人助けの前に、まずはこのバカ女を倒す、いい?フィー」
「がってんしょうちのすけ!」
「ふふ、ではでは、楽しいパーティーを始めましょう。私は再誕の芽『Riバース』所属、44位のナツメ。いざ参る!」




