第五の試練 〈耐〉
【主要登場人物】
リン・フォワード(主人公、男、白髪)
フィロ・ネリウス(獣人、女、黒髪、16歳)
ジェット・エーギル(傭兵、男、金髪、28歳)
オウル・P・マギー(ハッカー、男、青髪、17歳)
カレン・クジョウ(?、女、赤紫髪、23歳)
【サブ登場人物】
キャロル・グレンズビー(試練の街長)
ザック(仙都、ギリコのボディガード)
3人組
コザ(元Riバース、97位)
「さぁさぁさぁ紳士淑女の皆様方!終わりが近づいておりますが、ご安心を。最後の試練は〈耐〉です!人間の限界を突破できるのはどのチームなのか!上位3チームは同率1位で拮抗しております!目が離せませんねぇ!ねぇキャロル様!」
「全くもってその通りじゃ。最後の勝負、期待しておるぞ皆の衆!」
場内には歓声が巻き起こる。
「最後の試練も挑戦する人数に制限はありません。それぞれ石造りの台座に正座で座っていただき、下からは熱、背中は氷、顔には光をあてさせてもらいます!この試練で優勝チームが決まるため、無制限でございます!つまり、勝者とは生き残りのこと!さぁ皆様、どのチームが残るのか、しかと目に焼き付けましょうぞ!!」
大きな鐘の音と同時に試練は開始される。
僕達のチームは僕とザックのみが参加。
誰がこの試練を考えたのか、どう考えても拷問であるのは明白。
普通に考えて、何分も耐えられるはずがない。
司会者が言うように、人間という器を越える必要がある。
獣人やその道のプロならできる、ということでもない。
案の定、脱落者は後を絶たない。
最後に残ったのは、1位3チームのリーダー達だったが、順に倒れていった。
耐え抜いたのは、そう、僕だけだった。
会場は大歓声に包まれる。
メンバーも集合して僕を胴上げ。
「なんと!優勝は初参加のチーム『リン』!最初の試練から勢い衰えずに高順位をキープし、最後は他のチームを凌駕するほどの圧倒的な忍耐力で勝利を掴みました!そう!私はいま!人の奇跡を目のあたりにしたのです!!」
賞賛は素直に嬉しい。
しかし、嫌な違和感を覚えた。
「優勝賞金である10億PKは貴方達のもの!さぁさぁさぁ!このまま表彰式と洒落込もうではございませんか!」
たまたまかもしれないが、僕達に対して有利に働く試練が多かった気がする。
最後のは特に、競技や大会として実施する範疇を越えている。
「何を言っておる。勝手なことを言うでない。余の贈呈品はちゃんと用意してあるのじゃぞ。別の所に保管しておるから、取りに行ってくるゆえ、表彰式はそのあとじゃ」
「いえいえいえ!そんなこたぁする必要はございません!これより!いまここより!裏彰式を始めますでそうろぉ!」
宣言と同時に爆発が起きる。
会場は一瞬にして惨劇へと化した。




