第一の試練 〈喰〉
【主要登場人物】
リン・フォワード(主人公、男、白髪)
フィロ・ネリウス(獣人、女、黒髪、16歳)
ジェット・エーギル(傭兵、男、金髪、28歳)
オウル・P・マギー(ハッカー、男、青髪、17歳)
カレン・クジョウ(?、女、赤紫髪、23歳)
【サブ登場人物】
キャロル・グレンズビー(試練の街長)
ザック(仙都、ギリコのボディガード)
3人組
コザ(元Riバース、97位)
仙都にいるはずのザックがなぜここにいるのか不明だが、本人も大会に出たい様子だったため、彼も僕達のチームに入ることになった。
ザックが加入したことで、分配金は割り切れなくなったことは敢えて言わなかった。
カレンは初顔合わせだったため、軽く自己紹介。
第一印象は変人であるにもかかわらず、二人はすでに打ち解けていた。
「ザックさんは、おいくつ?」
「俺か?俺は20だ!」
「そう、私は23だから名前呼び捨てで構わないわよね?」
「お、おぉう」
犬に首輪をつけるという感じだ。
カレンの方が上手、時に女性は怖い生物。
「さぁさぁ皆様方、間もなくでございます。最初の試練は喰です。その意味のとおり、貪り尽くしてください!時間内に多く食したチームにポイントを順につけていきます」
司会者の説明が終わり、最初の試練「喰」の会場に向かう。
そこには、ありとあらゆる料理が並べらていた。
まさにこれは大食い大会。
僕達にとっては、食の街のリベンジ。
各チーム内で選抜された者達がそれぞれの席につく。
チームから選出される人数に制限はない。
僕達はというと、僕とフィロにジェットとザックが参戦した。
「この中で一番食べれるのはフィロだから頑張ってよね」
「がってんしょうちのすけ!」
「なんで俺がまた…」
「この俺が最強!どんな試練も朝飯前だ!漢として負けるわけねー!」
華奢な2人、カレンとオウルは不参加。
周りを見渡すと、すぐ近くには3人組がいる。
その横には、まさかとは思う人物がいた。
陰都で戦った雑魚…間違えた、名前が似ているからつい、そう、彼の名はコザ。
97位の男だ。
なぜ彼が3人組のチームにいるのかは不明。
「さっき言ってたのはそいつか?俺は知らねぇんだがな」
「違うわ!俺らが言っていたのはこの方だ!」
「目が節穴だぜジェット」
「死死死」
3人組とコザを応援する女性が1人。
その姿を見たジェットは驚きを隠せないでいた。
「っつ、まさか…ワンの奥方かよ!」
「そうだぜ、お前が以前殺した男の女だ。復讐心だけが俺達を動かせる」
「奥さんもお前に復讐したいのさ」
「死死死しゃあ!」
ワンは密輸を企てていたが、計画が破綻して護衛役のジェットと口論となり、ジェットの手によって殺された、という人物。
そこにいる奥さんとジェットは関係があったはずなので、この構図はドロドロといえる。
「この試練は、お前たちより点数を多く貰えるだろうよ。戦いはすでに始まっていたのさ」
「単体の武力はあっても、心理戦には弱いジェット」
「しゃあ!」
確かにこれは手痛いダメージ。
しかし、この程度で折れる彼ではない。
そして試練は始まる。
参加者は一斉に齧り付く。
料理は山盛り、追加もすぐに手配。
牙城は崩れない。
一人また一人と、敗退していく。
チーム戦のため、最後まで誰かが残っていれば順位ポイントは多く貰える可能性が高い。
僕のチームはフィロとジェットのみが残っていた。
3人組とコザは敗退。
彼らとの勝負には勝ち。
何かしらの使命感に狩られたのか、ジェットは一番食べていた。
順位は4位。
プロには勝てないが大健闘。
ジェットは顔をうつ伏せ気絶しながらも、親指を立てポーズをキメていた。




