水面下の決着
【主要登場人物】
リン・フォワード(主人公、男、白髪)
フィロ・ネリウス(獣人、女、黒髪)
ジェット・エーギル(傭兵、男、金髪)
オウル・P・マギー(ハッカー、男、青髪)
【サブ登場人物】
レイス・ピコ(陰都市長)
カレン・クジョウ(?)
ビーブ(商人)
シュリ(糸目男)
ロックロッククロックロック(?)
覆面女(?、29位)
コザ(?、97位)
僕達は現在カレンが指定した合流場所へといる。
陰都の行政区付近、地下の1室。
取調室では、ビーブという男が泣きべそをかいていた。
「早かったわね」
「上手くいってね」
「貴方達に任せて正解だったわ」
「あの人はどうなるの?」
ビーブという男は、私利私欲で財宝を手に入れるため指輪を狙っていた人物。
指輪だけで財宝へのアクセスができると勘違いしていた残念な男でもある。
「この男は俺が処理させてもらおう」
「あら、支配地区的にはケイさんだと思うけど、貴方がするの?ウンさん」
ウンさんというのは南の大商人、ドムさんの宿屋で見た髭面男だ。
「ああ、この男はうちのシマにもちょっかいかけていたからな。甘々のケイでは処理しきれんだろう。俺がこき使ってやろう」
「そう、ならお願いしましょう。レイス様には、そのように報告いたしますわ」
「うむ」
宿屋で髭面男のことを生理的に無理と言っていたはずだが、それは個人的主観であって互いの仕事中は良さそうだ。
「そうだわリン、レイス様が呼んでるからフィーと一緒に来てくれない?」
「え?都市長の所に?」
指輪を奪取したお礼…もとい報奨金を受け取りに、僕達はカレンのあとについて行った。
リン達がレイスの下に向かうのと時を同じくして、西地区繁華街の一画で焦っている人物がひとり。
糸目男、シュリである。
「くっ…なぜこうなった?」
計画は万全だったはずだ。
29位が盗んだ指輪を、派遣した97位に渡してもらってそれをビーブに献上……はしない。
あの豚が持っていても何も価値はない。
私が指輪を持ち、時が来るまで、大商人3名へ媚を売り続ける。
3つの暗号はそれぞれ3名の大商人が持っているという極秘情報を上から聞いている。
これは指示はされていない行動、独断専行だが、指輪を暗まし、都市長を外に出さないという上の希望には合致している。
怪しく思われたりすることもない。
計画は順調だったはずだ。
なぜ急に連絡が取れなくなった。
97位のコザはどこに行った?
29位とも連絡がとれない。
指輪は何処に…?
回線が繋がる。
「おい!連絡遅いぞ!今どこにいる?」
返答が遅い…いや声が違う。
「あ、貴方様は…」
なぜ、まだ定期連絡には早い。
「いや、あの、これは違いまして…なんというか…えっ!?私を?この私を組織から切る、ですと?いや、あり得ない、なぜ、どうしてですか?」
そんな事合ってはならない。
「97位を送った時点で気づけ?いやいや気づけるわけないでしょう?貴方達が査定してランク付けしているのに弱いとは思わないでしょう?」
悪寒がする。
非常に不味い。
さっき買った銃はどこに置いたか。
「ちょっと待ってください、私はまだ、役に立てます!信じてください!」
背後に誰かいる。
撃つしかない。
馬鹿たれ!間抜けめ!この私が、何も所持していないわけないだろうが!
振り向きざまに引き金を引く。
しかし引いても弾は発射されない。
ズンっと鈍い音とともにシュリは倒れる。
彼の体には丸い穴、貫いた先には自動駆動。
嘴は赤く染まっていた。
「誤発不発油断断罪(今度は的中)、さぁさぁさぁ(次はやつら)、はっじまるよー(誘い込め)、オレっちは15位(俺達は15位)」




