3.5勢力の戦い⑤
【主要登場人物】
リン・フォワード(主人公、男、白髪)
フィロ・ネリウス(獣人、女、黒髪)
ジェット・エーギル(傭兵、男、金髪)
オウル・P・マギー(ハッカー、男、青髪)
【サブ登場人物】
レイス・ピコ(陰都市長)
カレン・クジョウ(?)
ビーブ(商人)
シュリ(糸目男)
ロックロッククロックロック(?)
覆面女(?、29位)
コザ(?、97位)
リンはフィロの手にハイタッチする。
敵が油断していたおかげで、救援成功。
僕のことを誰かと間違えたのだろうけど、背を向けるのはよくない。
確認不足が彼女の敗因だ。
「なーいす、リン、どしたのそれ?」
「ああこれ、97位の私物」
「きゅうじゅうなない?」
「あとで話すよ、それは僕が持っておく」
フィロの猫本能で分断されてしまったが、ちょうどよい具合で接敵し、各自で対処完了。
指輪の持ち主と鉢合わせたのは幸運。
確実に流れは来ている。
「私がもつの」
「僕が持つよ」
指輪を嵌めても光ったりするわけではない。
単純に輝く物に惹かれているだけ。
獣人の本気度は凄まじい。
中々渡してはくれない。
時間に余裕がないわけではない。
あとはカレンに報告して、返却すれば、一件落着。
報奨金を貰って完了。
店の売上金もあるのだ、この地からすぐ撤退できる。
しかし、懸念事項が1つ。
コザの情報によれば、29位がこの女性であるのは間違いない。
では、15位はどこに?
突如、凄い勢いで、何かが飛来してくるのを感じた。
咄嗟に身体は反応し、フィロに覆いかぶさる。
それは旋回し、またこちらに来る。
銃弾ではない。
機械仕掛けの鳥。
鳥型の自動駆動だ。
嘴は銃口…ではない。
標的は僕達の命ではない。
紅い指輪だ。
フィロの手ばかり狙ってくる。
「と、とり?」
「狙いは指輪だ!」
「カカカカカ」
自動駆動はロボットのような単純な動作はしない。
思考も柔軟、会話も可能。
時間をかけすぎれば、糸口を見つけられ、指輪を奪われる。
フィロの指ごと引き千切る可能性だってある。
あたふたしている僕を余所目に、自動駆動は空高く飛び、勢いをつけて一直線に降下してくる。
「らっしゃあーーい!!」
バキンッ!と、凄い音が辺りに響く。
自動駆動は帯電鞭で、はたき落とされていた。
動かない、事切れたようだ。
「あ、そうか、その手があったね」
指輪を見つけては一安心し、鞭は路上に放置していたのを忘れていた。
「ありがとございましたあぁ!!またおまちしてまーす!!」
リピートはしてもらいたくないお客様。
周りを警戒はしたが、追撃はない様子。
ここに留まるのはよくないと判断した僕達は、カレンと合流することにした。
リン達を数キロ先から観ていた男は、ゴーグルを脱ぐ。
「失敗撤退失墜墜落。オレっちの名はロックロッククロックロック(博打は失敗)監視は絶好調(プランBに移行するぞ)」
鳥型の自動駆動が数体、辺りを飛び回る。
「オレっちの名はロックロック(俺の名はクロックロック)。さぁさぁさぁ、次の舞台演目命題は?(あいつらを贄に誘うんだ)。楽しみ愉しみ超愉快(あの御方の命令は絶対)、はっじまるよー(俺達ロック兄弟が生きるために)」




