3.5勢力の戦い③
【主要登場人物】
リン・フォワード(主人公、男、白髪)
フィロ・ネリウス(獣人、女、黒髪)
ジェット・エーギル(傭兵、男、金髪)
オウル・P・マギー(ハッカー、男、青髪)
【サブ登場人物】
レイス・ピコ(陰都市長)
カレン・クジョウ(?)
ビーブ(商人)
シュリ(糸目男)
ロックロッククロックロック(?)
覆面女(?)
コザ(?、97位)
魚の塩焼きに釣られてやって来たのは獣人フィロ。
1人囲炉裏焼きをしていたのは、覆面の女諜報員。
運命的に2人は出会った。
「わぁ、おいしそう!食べていい?」
「何処からきた?」
「んーとね、あっち」
「そうか、でも良い子が来ていい所じゃない」
「もひとついただきます!」
やれやれ、こんな事をしている暇はないというのに。
もうすぐ、約束の時間がくる。
まさか、同じ組織の別部門の構成員がいるとは思っていなかった。
シュリ…か、覚えておくとしよう。
アホの97位に、これを渡すだけ。
私の任務に支障はない…はず。
「ん…あれ…え?どこ?」
ない!無い!入れていた指輪がない!
「どこ…」
「ほれ、ほらっていくねー」
魚を咥えたどら猫が手に持つのは紅い指輪。
「まさか、尻尾?」
どら猫は来た道を戻ろうとする。
「ま、待ちなさい!」
斬れ味の鋭い糸が靭やかに舞い、猫の前方を斬り裂く。
立ち止まらせることには成功。
「くっ、戦いづらい」
口調だけでは想像できないだろうが、彼女は動物や可愛い物好きだったがために悪戦苦闘。
怪我をさせない程度に、指輪の奪取が必要。
心情的にいえば、彼女の人生の中で最も困難な戦いが始まっていた。
猫は、器用に鉄糸を避ける。
反応力、感覚、運動神経、どれも普通の人間よりレベルが高い。
殺すことはできない。
今までの経験は無意味。
次第に策がなくなり、万事休すとなる。
「くっ、あ、待て」
猫は塀に登ろうとしている。
登られてはいけない。
近くで、ビュンビュン音が鳴る。
やっとアホ面が到着した。
私の糸では痛めすぎてしまうが、帯電鞭なら一度当てればいい。
勝利は確信。
「ぐはぁっ!」
苦痛な声が、また路上に響いた。




