3.5勢力の戦い②
【主要登場人物】
リン・フォワード(主人公、男、白髪)
フィロ・ネリウス(獣人、女、黒髪)
ジェット・エーギル(傭兵、男、金髪)
オウル・P・マギー(ハッカー、男、青髪)
【サブ登場人物】
レイス・ピコ(陰都市長)
カレン・クジョウ(?)
ビーブ(商人)
シュリ(糸目男)
ロックロッククロックロック(?)
覆面女(?)
僕とフィロは、紅い指輪の捜索。
カレンは別行動。
オウルとジェットは店番と言うなの大勝負。
それぞれが奮闘?している。
「ザイホーザックザク」
「報奨金はあっても、財宝は貰えないよ」
フィロのことだ、理解はしていないだろう。
指輪については、物自体を探すのではない。
探すのは人。
覆面フード姿の女諜報員だ。
シュリから盗人の情報を聞いていたが、カレンからも同じ話が出たのは吃驚。
実は、ビーブの側近がカレンと同じく都市長に仕える者、つまりはスパイなわけで、情報が筒抜けということらしい。
シュリの依頼は継続中ではあるが、優先する気はない。
覆面女を見つけてもシュリには報告はせず、カレンに伝える。
加勢するのは都市側ということだ。
財宝が貰えない理由は、都市長が管理しているからだ。
キーとなる指輪は行方不明だが、どちらにしろ財宝を開封するには、それとは別に3つの暗号がいるらしい。
その在処は都市長以外知らないし、どんな暗号なのかは持ち主しか、知らないということだ。
PKこと、富豪ピコも、とんだ財を遺したものだ。
「くんくん、においがするよリン」
少し焦げた匂いだ。
「あっち!」
これは良くない、非常に危険。
「いってくる!」
フィロは塀を蔦って、猫のように四足歩行となりダッシュ。
静止する間もなく、彼女は行ってしまった。
「単独行動するときは無線で伝えないといけないのに、はぁ……まぁいいか」
フィロが駆けていったのは、塀の向こう。
闇取引が盛んに行われている方向。
今は昼だから、商人も客も居ない。
そして、ここ、僕の今いる場所も境界線のためか、人通りは少ない。
仕留めるには丁度よい。
「出てきなよ、居るのは分かってるんだよ」
ビュンビュンと、空を切る音がする。
鞭のような武器を持ち、顔の鼻から下を白地で隠している男がそこにいた。
「よくわかったな」
「まぁね、変な殺気を感じたからね」
「ふむいいだろう。だが相手が悪かったな!!世界の暗殺者・傭兵ベスト100にランクインしている、コザ様とはこの俺様のことよ!!」
変な奴が来た、と思ったのは言うまでもない。
「ベスト100って何位なのさ?」
「聞いて驚くなよ、なんと97位だ!」
下から数えた方が早いランクで威張れるとは、なんて男だ。
「ちなみに、そのランクにジェットは載ってる?」
「ジェット…?ああ!ジェット・エーギルか!あの、簡単な依頼しか受けないクソ野郎か。あいつは、36位だ。全く基準がおかしいだろうがよ」
経験、強度、達成率、賢さなど、あらゆる観点から出された数値でランク付けされていると、コザは言う。
「格好良さと潜在能力で測れば、俺が一番だ、間違いない」
賢さで判断すれば、逆張り1位は狙えただろうな。
「まずはここで、お前を仕留めて、評価を上げさせてもらう」
鞭が伸縮し、ビリビリと音をたてる。
帯電鞭。
当たれば間違いなく痛いだろう。
皮膚は焼け焦げ、傷跡が残るかもしれない。
痺れ、動けなくなれば容易に追撃可能。
一度術中に嵌まれば抜け出すことは難しそうだ。
ただし、それは、攻撃が当たればの話。
「くっ、なんだと!?」
他の武器を携帯している様子もない。
攻略は簡単。
「なぜだ!避けるなよ!」
相手の息が切れかけてきた所で、カウンター。
力を込め過ぎないよう注意して、顎下を狙う。
何が起きたか理解出来ずにコザは倒れた。
「36位と引き分けに持ち込めるんだから負けるはずないでしょ」
ランクは正しいのか、疑い所だ。
「くっ、俺を倒したところで、いい気になるなよ。俺なんて、所詮下っ端だ。他にも強い奴はいる」
「へぇ」
「おい、俺の話、ちゃんと聞いてるのか馬鹿たれ。ここにはなぁ、29位がいるんだ。糸使いの女だぞ!」
「へえ!ほうほうなるほど」
「怖いだろ?」
「その話、もう少し詳しく教えてくれる?」
「え?」
静かな路地に、断末魔が響き渡った。




