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シンなる旅路【第一部、外伝】(カクヨムさんの方で修正版を投稿しています)  作者: 飯屋クウ
第四章 棘あり注意

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よろず屋『ロリ・オウジ』①

【主要登場人物】

リン・フォワード(主人公、男、白髪)

フィロ・ネリウス(獣人、女、黒髪)

ジェット・エーギル(傭兵、男、金髪)

オウル・P・マギー(ハッカー、男、青髪)




【サブ登場人物】

カレン・クジョウ(?)

仙都(The・ハミット)と同じ12ある都市連合の1つ、ここ陰都(The・コスピラ)は世界共通硬貨発祥の地。

業態は多数あり、他地域の商人で溢れかえるのは日常茶飯事とのこと。


「はい嬢ちゃん、100PKね」

「わーい、ありがとう」


購入したのは、果物を飴でコーティングした菓子。

フィロは気分よく食べている。


PKとは、ルーズ・ピコという人物の名前に由来している。

昔この都市を統治していた人で、現在の統治者の名は、レイス・ピコラス。

フィロと出会った街、砂の古都(The・サン)にも来訪していた女性都市長だ。

任期は長く、支持率も高いらしい。

あの時、一番聡明さを感じたのはあの御仁だ。

ここで会えるかは分からない。

もし出会うことができれば、お礼を言おうと決めている。

事が上手く運んだのは、あの方の配慮も合ったと思えるからだ。



「ここも1ヶ月の予定でいいんだよな」

「うん、いつも通りでいくつもりだよ」


小さな街は2週間、大きな都市は長くて1ヶ月の滞在で旅をしている。


「仙都のような業態もあるんですかねぇ?」

「たんこうでもフィロはいいよ?」

「雰囲気的に探鉱は無いと思うよ」

「ガキとジジババにこき使われない仕事がいいぜ」


皆思い思いに耽っていると、尻尾を掴まれたようで、フィロが跳ねている。


「んにゃ!あねご!!」


姉御とは誰かと思い振り返ると、そこには宿屋で出会ったカレンがいた。


「どうも皆さん、御機嫌よう。奇遇ね、陰都に来てくれて嬉しいわ。歓迎、してあげる」


こっそりと、後をついてきたのではないかと思うくらい自然な入り方だ。

意外と皆は歓迎ムード。

人に取り入るのが得意なんだろう。

僕だけは騙されないよう、気をつけないといけない。

彼女に対して、感知を一段階引き上げる必要があると思った。



「仕事を探しているんでしょう?私が、いい事を教えてあげる」

「うんうん、あねご!おしえて!」

「ここで稼ぐ一番の方法は、自分の店を出すことよ」

「おみせー!!」


はしゃいでいるのはフィロだけ。


「店を出すにしても色々な問題があります。土地とか商標とか」

「経験者が言うんだ、普通に考えて無理だろ」

「ノウハウは教えてあげるわ。懸念している問題は私がフォローしてあげる」

「普通に紹介所の方が楽なんじゃない?」

「それは無理ね」

「なんで?」

「他の都市に比べて盛んなことは見て分かったでしょ?確かに、仕事はたくさんあるわ、でも紹介所は機能していない」

「というと?」

「宿屋に髭面の男がいたでしょう。この都市に大商人は3人いるのだけど、自分達の利益欲しさに、お互いが牽制しあっているから、紹介所も迂闊には紹介できないのよ」


何となく理解はできる。

その3人に楯突くのは面倒ということ。


「それで店を出すのか」

「少し稼ぐ程度なら大商人達は何も言わない。滞在が短いなら、尚更お勧めするわ」

「何を売るか、商品名に店名も必要ですね」

「それは貴方達にお任せね。旅に関する何かというのもありかもね。私は準備があるから、また後で連絡するわ」


オウルも懐柔されている。

電子端末で連絡先交換をしていた。



「名前どうします?」

「分かりやすいのがいいだろ」

「4人の名前を使うとか」

「なら私が、いちばん、ロ!」

「じゃあ2番は僕で、リ」

「3番、オ」

「ケツは俺か、ジ」

「ロリオジですか、なんかおじさん臭がありますね」

「そもそもなんか悪い気がする」

「オジよりオウジの方がよくねぇか」

「それはそうかも、でもあまり、んーまぁいいか」

「ロリオウジ!わかった!」



無事に開店できるか少々不安な店名となった。

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