表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シンなる旅路【第一部、外伝】(カクヨムさんの方で修正版を投稿しています)  作者: 飯屋クウ
間章 研究員

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/147

第3フェーズ②

【主要登場人物】

①班

ボイル・マクレーン

レイド・ルーカス

ユキ・アマミヤ

②班

■■

ロロ・ウィル

シェリー・ハーミル

カン・リー

「着いたはいいが、どうする?」

「考えてないのかよ」

「持ち運びに注意するのに精一杯だったんだ。仕方ないだろ?ここまで無事なことに感謝してもらいたいぐらいだ」


お互い怪訝そうな顔をする。

いつもの議論を交わしているようだ。


「間に合ったみたいね」

「!?早いなユキ」

「レイドが戻ってきてくれてね、彼らに後を任せたの。まだ私の知恵は必要みたいでよかったわ」

「頗る助かるよ。何か良い案ある?」

「あると良かったんだけど、ないかな、たぶん」

「ユキでもお手上げとは、困ったなこりゃ」

「そうだね、詰みかな」


誰も怒りはしない。

危機的状況ではあるが、これは未知の領域だ。

理論なし、数値不明で、爆弾処理するのと一緒。

いくら給料が良くても、僕なら願い下げる。

1人ならだ。

しかし、ここには仲間がいる。

チームを信じ、遂行するしかない。



「まずは冷静になろう、簡易シェルターはすぐ後ろにある」

「なんで近くに作ったんだろう」

「突貫工事だし、スペース足りなかったんだろうよ」

「このダメダメ試作品から取り出して、いつもの容器に入れるって流れだよね?入るの?」

「測ってみたが、やはり大きすぎる」

「取り出したら、そのまま防壁内に入れるしかない」

「私が防壁開閉スイッチを押すわ」

「ああ頼む」

「いれる、つまり地に置いて扉を閉めるとして、それで何とかなるのか?」

「なってもらわないと困る」

「はぁ、そうだよね〜。もっと時間が欲しかったよね。大量に摘出した場合の保管方法についてさ」

「人員を増やすよう要請すべきだっかもな」

「2人とも、そろそろ始めないと、脱出の時間もあるんだからね」



箱を開封する。

ロボットセンサー君の代わりに鳴らす警報音が、危険度70%まで上がったことを知らせていた。



「2人で持ち上げよう、1人では支えきれないかもしれない」

「ああ」


防護服を着ていても分かる。

お互い、皮膚が腫れてきている。

直接持つことで、症状はまだ悪化する。


「共同作業だな■■」

「これを最後にしてもらいたいね」

「違いない」


丁度よい高さまで持ち上げた頃、防壁扉が開く。

ナイスタイミング。

振り向き、彼女にウィンクする。


「気を、抜くなよ■■」

「ボイルこそ、そっちの方が中心部に近いんだから」


理解はしていたが痛い。

治療で、現代医学で治るのか不安だ。

両手の感覚はだんだんと麻痺していくのが分かる。


「もう少しだ■■」

「あぁ」

「このくらいいけるだろ?一番痛かったのはカンのはずだ」

「そう、だな」


間違いない。

彼を救えなかったのは、僕の、第2班班長としての罪だ。


「さぁ、そこに置くぞ■■。集中しろ」

「……あぁ」


意識が遠のきかけ、ハッと気付く。

手ではなく頭に、体ではなく思考に意識を向けてしまった際に、体勢がぐらつく。


両手は石から離れた。


離された石は地に落ちた。


落とされた石は発光していた。


何が起きていたか理解できずにいた。


頬に何か感じた。


痛みだ。


ボイルが、僕の頬を殴ったのだ。


なぜだ。


僕が失敗したからか。


怒りゆえの暴力か。


違う。


僕の目を覚ますためだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ