出発②
【主要登場人物】
リン(主人公、男)
フィロ(獣人、女)
ジェット(傭兵、男)
【サブ登場人物】
ドム(赤牛亭の店主)
オウル・P・マギー(故ヨルムの孫)
ギリコ(賭事店オーナー)
ニコラス(仙都政府の役人)
ザック(逃走者、武闘派)
見送りには、ドムさん含めギリコさん達もいた。
なんとザックも、その腕を買われて、ギリコさん率いる組織の一員となったようだ。
大量の涙を流し、漢の一文字が書かれた旗を振っている。
とても恥ずかしい。
この都市は東西南北検問があり、入口には全て橋が架かっている。
情報はきちんと伝達されているようで、停められることなく渡る。
渡りきったところで、僕達の前に一人の少年が立ち塞がった。
嫌な予感がする。
彼は深くお辞儀をした。
「お願いします!僕も一緒に連れてってくれませんか?」
予感的中。
クリティカルヒット。
大ダメージ。
起死回生の一手はないのか、詰みなのか、そもそも店はどうするんだよ、オウル。
「時間通りじゃねーか、オウル」
「かみきった?オウル?」
「??ちょっ、ちょっと待ってよ2人とも!なんか知ってる風だけど、どういうこと!?」
僕だけ知らなかった、なんてことはあってはならない。
「武器回収の後に店に寄ったんだよ」
「私もいったよ」
「それで、なんやかんやあって一緒に行くことになった」
「なにそれ?決定権は普通僕でしょ。それよりも店はどうするのさ!」
「店はギー兄が経営してくれることになりました。今のうちに、世界を見てこいとも言われました」
「簡単に決めていいことなの?マギーさんの後を継ぐのは君でしょ」
「僕は確かに爺ちゃんの後継ぎですが、僕が継ぎたいのは技術です。これは自分で決めたことです」
意志は固そうだ。
逃れられそうにない。
連鎖は止まらない。
「くっ、わかった…ただし条件がある」
「なんでしょう?」
「全員、次の都市までね!」
「無理だ」「やだ」「お断りします」
何故だ…?
どこで道を間違った。
「次は、えっと、道が分かれてるな。どれにするんだリーダー」
「3つあるよリーダー」
「左は薬草、真ん中は大地、右は幻想の街に通じます。一番近いのは左ですね、どうやって決めますリーダー」
「僕はリーダーじゃないから普通に名前で呼んで」
受け入れるしかない。
「じゃあ、ダイスで決めるか!」
「ギー兄の店のダイスですか。いいですね」
「おもしろそう♪」
「どうぞ」
「2つ投げて、両方とも奇数なら左、偶数なら右、違う場合は真ん中だな」
「フィロがなげまーす!えい!」
ダイスは遥か彼方に飛んでいった。
もちろん、数字は分からない。
「はあぁぁー猫女、おまっ、あれ餞別でもらったもんなのに、なんてことしやがる!」
「あは♪とばしすぎちゃったぁ、めんぼくなーい」
「迷宮入りですね、どうします?」
「もう全部任せる!!どうにでもなれ!!」
こうして、四人旅は幕を開ける。
幸先不安、されど天候良好。
匙は投げられ、運命は廻る。




