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シンなる旅路【第一部、外伝】(カクヨムさんの方で修正版を投稿しています)  作者: 飯屋クウ
第三章 受け継がれる意志

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出発②

【主要登場人物】

リン(主人公、男)

フィロ(獣人、女)

ジェット(傭兵、男)




【サブ登場人物】

ドム(赤牛亭の店主)

オウル・P・マギー(故ヨルムの孫)

ギリコ(賭事店オーナー)

ニコラス(仙都政府の役人)

ザック(逃走者、武闘派)

見送りには、ドムさん含めギリコさん達もいた。

なんとザックも、その腕を買われて、ギリコさん率いる組織の一員となったようだ。

大量の涙を流し、漢の一文字が書かれた旗を振っている。

とても恥ずかしい。


この都市は東西南北検問があり、入口には全て橋が架かっている。

情報はきちんと伝達されているようで、停められることなく渡る。


渡りきったところで、僕達の前に一人の少年が立ち塞がった。


嫌な予感がする。


彼は深くお辞儀をした。


「お願いします!僕も一緒に連れてってくれませんか?」


予感的中。

クリティカルヒット。

大ダメージ。

起死回生の一手はないのか、詰みなのか、そもそも店はどうするんだよ、オウル。


「時間通りじゃねーか、オウル」

「かみきった?オウル?」

「??ちょっ、ちょっと待ってよ2人とも!なんか知ってる風だけど、どういうこと!?」


僕だけ知らなかった、なんてことはあってはならない。


「武器回収の後に店に寄ったんだよ」

「私もいったよ」

「それで、なんやかんやあって一緒に行くことになった」

「なにそれ?決定権は普通僕でしょ。それよりも店はどうするのさ!」

「店はギー兄が経営してくれることになりました。今のうちに、世界を見てこいとも言われました」

「簡単に決めていいことなの?マギーさんの後を継ぐのは君でしょ」

「僕は確かに爺ちゃんの後継ぎですが、僕が継ぎたいのは技術です。これは自分で決めたことです」


意志は固そうだ。

逃れられそうにない。

連鎖は止まらない。



「くっ、わかった…ただし条件がある」

「なんでしょう?」

「全員、次の都市までね!」

「無理だ」「やだ」「お断りします」



何故だ…?

どこで道を間違った。



「次は、えっと、道が分かれてるな。どれにするんだリーダー」

「3つあるよリーダー」

「左は薬草(シナップ)、真ん中は大地(ソリース)、右は幻想(アルジヨン)の街に通じます。一番近いのは左ですね、どうやって決めますリーダー」  

「僕はリーダーじゃないから普通に名前で呼んで」


受け入れるしかない。


「じゃあ、ダイスで決めるか!」

「ギー兄の店のダイスですか。いいですね」

「おもしろそう♪」

「どうぞ」

「2つ投げて、両方とも奇数なら左、偶数なら右、違う場合は真ん中だな」

「フィロがなげまーす!えい!」



ダイスは遥か彼方に飛んでいった。

もちろん、数字は分からない。



「はあぁぁー猫女、おまっ、あれ餞別でもらったもんなのに、なんてことしやがる!」

「あは♪とばしすぎちゃったぁ、めんぼくなーい」

「迷宮入りですね、どうします?」

「もう全部任せる!!どうにでもなれ!!」



こうして、四人旅は幕を開ける。

幸先不安、されど天候良好。

匙は投げられ、運命は廻る。




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